Vol.23
「地球防衛軍」(1957年)
「海底軍艦」(1963年)
なぜ、この2つが一緒になったのか。
2作とも、外部からの侵略者の映画で
手先となる怪獣を有していることか。
「地球防衛軍」
という響きがいい。
多国間の利害関係抜きに全世界が一体と
なって外敵に立ち向かう。
もっとも、この映画の登場人物は
日本人ばかりだが。
火星と木星の間に存在する
ミステロイドの宇宙人が地球侵略を
企む。
宇宙人は
ミステリアンと呼ばれる。
彼らは
ロボット怪獣モゲラを使って
街を襲い、その科学力を地球人に
見せつける。
しかしモゲラは
鉄橋を渡ろうとした際に
地球人の作戦によって
鉄橋を爆破され、転落死してしまったが。
そして富士山麓の大地に
ドーム上の兵器で現れると
半径3kmの土地と地球人女性との
婚姻の自由を要求してきた。
でも既に数人の女性は拉致されており
地球人は要求を拒否。
ここで地球人対ミステリアンの
戦いが始まる。
敵のドームからの光線をかわす新兵器
マーカライト・ファープの威力は
絶大で、電子砲でとどめを刺され
ミステリアンは宇宙へ逃亡、拉致された
女性も帰ってきた。
この映画は
超兵器が活躍するのも魅力の
一つだと思う。
「海底軍艦」は大日本帝國の再興を
願って神宮寺大佐が南の島で20年かけて
製造した超兵器。
ムウ帝国は
海底軍艦の存在を恐れ
工作員を南の島へ送り込んで
妨害工作を行う。
妨害工作を乗り越えて
神宮寺大佐は
世界征服を企むムウ帝国の侵略から
守るため発進する。
もっとも神宮寺大佐が
発進を決断するまでには
いろいろ葛藤があったのだが。
海底軍艦「轟天号」は艦首に
巨大なドリルを有し
冷線砲、魚雷、電撃等の武器を
搭載している。
ムウ帝国は轟天号に対し
龍の怪獣、マンダをけしかける。
ムウ帝国の守護龍であるマンダは
轟天号に絡みつくも
電撃で離れ、冷線砲でやられる。
意外とあっけなかった。
撮影用モデルは
ウルトラQに流用され
「怪獣総進撃」にも登場。
ところで
なんで龍なのか。
映画公開(1963年12月)の
翌年、「辰年」だったからそうだ。
ずいぶん安直な。
丑年や午年だったら
どうしたんだ。
マンダを倒した轟天号は
ムウ帝国の主要設備を次々と破壊。
超文明をたった1隻で壊滅に追い込む。
ムウ帝国が恐れるわけだ。
ムウ帝国皇帝は
海へ飛び込み行方不明に。
「地球防衛軍」「海底軍艦」
2作とも超兵器が登場し
怪獣もまた映画を盛り上げる。
近年はゴジラだけになってしまったが
こうした特撮映画もまた
観てみたいぞ。