あれは暑い6月の事。
あれほど元気だった病棟の仲間が先月他界した・・
そして原因不明の難病治療で車椅子に乗せられて「かおる姫」を揶揄って
「kiko姫」と病室の仲間がつけた名前の20代の彼女。
折りしも七夕飾りの前に願い事を短冊に託し互いの回復を誓った。
あれから症状が悪化のkiko姫は面会謝絶が続き、
個室で首から喉への切開した気管呼吸のため話す事も出来ず・・
久しぶりに病室を訪ねた彼女は逢えば記憶が甦るから、
クシャクシャの顔で今にも泣き出しそうになり思わず胸が詰まる・・。
今日は
先週受診のMRI、骨シンチ、CT診断結果が主治医から説明あった。
結果は「●」だった。
胸部の影が7月撮影時に比べて大きくなっており主治医は「再発」を示唆した。
「通常抗がん剤治療をやめてから4~5ヶ月位が普通」
さらに骨盤にも疑わしい転移の影が判明した。
途中からは主治医の説明が半分うわの空に・・
頭の思考が停止しているようだった。
来週の遅くない時期に再入院か否かの協議に。
主治医がいつか言った様に「助からんのかな?」
悪いほうに、悪いほうに、思考が巡る
足取りの重い帰路になった・・・。