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靴紐の結べない女3

ホームを歩いていたヤンキーっぽいお兄ちゃんが加奈子を睨みつけている。
お婆さんは倒れ上半身を起こし足をさすっている、周りの人は倒れたお婆さんに目線を投げかけながら 避けるように足早に改札口へ歩いて行く。

おばあちゃん大丈夫ですか? 加奈子は駆け寄った、ヤンキー兄ちゃんはお婆さんを抱きかかえ販売機の横のベンチにお婆さんを運んだ、加奈子は持っていたハンカチでお婆さんの足と転んで汚れたスカートの裾を拭いている。  するとヤンキー兄ちゃんは加奈子に面倒みろよと言いながら改札口へ去って行った。

もう大丈夫よ怪我も無いし歩けそうです。ありがとう。お婆さんはそう言って立ち上がり加奈子の顔を見た、  あら あなた先ほど席を譲ってくれた方ですよね。  不思議そうな顔で加奈子を見ている。

いえ何のことでしょう?加奈子はとっさに知らないふりをしようとしらばっくれた。
その時お婆さんは膝からガックンとベンチに崩れる様に座ってしまった。
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