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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-51 『STAR BLACKS』

2006-04-12 20:16:33 | 書籍
パクリ上等、パロディ最高ォ!!

・・・と作者さんが言ったかどうかは知りませんが、今回は、書名が振るっているコミックのレヴューを。

STAR BLACKS 全2刊
 槙ようこ/作  集英社/刊  2005、2006年
(画像は検索サイトでヒットしたもので、あくまでコッソリ転載です)

“時は西暦2999年、神が死んだ時代。
 女子高生の新垣希咲は、家に伝わる退魔の刀を振るい、人の心から生まれる『鬼』を斬ることを使命としていた。
 家族を、友人を、人間すべてを護るために。
 最後には、自分自身が鬼と成り果ててたとしても・・・。”

べつに、ストーリィ自体はそこらによくある、『少年少女が地球を救う!』モノと同じで使い古されたモノでしかない。『鬼斬り』の話自体も、近畿や、各地方の山間部ではよくある民間伝承と大差ない。
ありきたり、ありきたり~・・・。
では、なぜ、わざわざ取り上げたのか?それは、このコミックの名前です。

『STAR BLACKS (スターブラックス)』って・・・!
『STAR BUCKS (スターバックス)』のパクリですか・・・?

スターバックス、いわずとしれたコーヒーショップのブランドであり、私がつい数ヶ月前まで勤務していた会社。
コミックの主人公:新垣希咲が、スタバを好み、キャラメル・マキアートだかキャラメル・ラテだかを愛飲している事にちなんだようですが・・・。
『スターバックス』のコーヒーが好きな主人公のコミックの題名が、『スターブラックス』・・・パクリなんだか、パロディなんだか・・・。
スタバのコーヒーが、真実美味いのか、不味いのか。スタバの元・インサイダーである私は、後者であるとは思いますが。それにしても、少女マンガの大御所たる『りぼん』掲載のマンガにしては、お粗末な題名とお話の内容だと感じました。

本屋に勤めている人間が、こんな事を言うのも可笑しいのですが・・・最近のコミック分野は、お互いにパクリと話の焼き直しを繰り返しているだけだとしか思えず・・・。
本屋には、出版社から、翌月販売される書籍の名前と内容を掲載したDMが届けられます。それを読むと、なんか似たような書名と内容がエンドレスでぐるぐると書かれております。スランプなんでしょうか?

全国区で書店の販売データをみると、文学・専門書の売上率は年々下降しております。
コミック売り上げ率も、やはり下降しております(一部、マニアックなコミックは除く)。
その原因は、私が抱いた『パクリ、パロディ、スランプ』印象を一般読者も抱いた。そのゆえに、本そのものから手が遠のいてしまったのではないでしょうか。

いや、パロディも結構ですが、それにしても今回取り上げたコミックは、書名といい内容といい、微苦笑させられました。
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