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ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第3話 秘められた使命

2023-01-28 14:33:53 | エピローグ
185第3話秘められた使命
ミーターの大冒険
第九部
エピローグ
第3話

秘められた使命

あらすじ

 ファウンデーション暦492年(西暦25059年)末、いよいよミーターとイルミナを載せたファー・スター2世号は太陽系の第4惑星の火星でついに、待望のダニール・オリヴォーに面会できた。

 それからダニールの月面基地から地球の放射能除去溶液と装置の準備を調(ととの)えて地球に降下して行った。

 人類の故郷の星系。懐かしい星、地球。
 
 かつて、カビレ星系と言われていた太陽系。かつてアタカナと言われていた地球。

 R・ミーター・マロウは、不死の従僕ダニール・オリヴォーに助けられて、主人アルカディアの志しをいまや成就させようとしていた。

 彼らの地上での行動はミーターは別として、2時間と制限されていた。

 そのイルミナのリードによって北上したアース・オービターは、無事にニフのフニ山頂上に着いた。

 放射能除去に必要なポニェッツ仕様のラヴェンダーエキスとオーストラリア産のデオライトの混入液を水蒸気発生装置でフニ山頂から昇化させ、地球上の各地山頂から同様に実施させていった。

 案の定、双子座流星群は降ってきた。この年は例年とは違い、幸運にも何ヵ月も継続した。

 流星群は成層圏に拡散している特殊水蒸気の雲に注ぎ、水蒸気を雨化させ、地上に雨を降らせ始めた。

 ミーターは、北アメリカ大陸の頂き、南アメリカの頂きを踏破し、残るはアフリカ大陸、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸をも踏破していった。

 その間にイルミナは、アルファのモノリーさんのお土産である粉末の分析が完了していた。

 その粉末の正体は、ナノサイズに加工した地球上のほぼ全種類の植物の種だった。雨が降れば、地球の緑化が再生する。

 ミーターがその特殊蒸気発生機の最終段階でかつてオーストラリア大陸と呼ばれていた地域のタウンゼント山頂で早朝シルクベットから起き上がった時だった。しっかりとして威厳のある響きが頭上からあった。

 ダニールはミーターに、2つの任務を依頼した。

 地球の古代の伝説「ノアの方舟」にあるような大量な雨が1ヶ月以上も地表に降り注いだ。

 その結果、大気中の放射能濃度は、驚くほど減少していった。

 1番目のダニールからの任務依頼を終了後、ミーターは、約束していたミーターはニフの中央東に位置する海岸から切り立った小高い山頂に夜明け前に到着した。

 そこにダニールとペイリー・リャンが待ち受けていた、3人は、海中から浮かび上がる緑色の光を目撃する。

 それからほどなく、東の水平線上に陽が昇って来た。

 ダニールは、ミーターに「カビレ」の本当の意味を解き明かす。そして地球放射能除去の段階の終了を宣言する。

 ダニールはミーターに幼女ペイリー・リャンをミーターにファー・スター2世号の新メンバーに加えてもらうよう頼む。

 彼らは、アルカディアの残りの悲願に向かってファー・スター2世号に改めて乗り込む。

 ミーターは、自分の胸ポケットの秘密を隠しながらも、ペイリーのイヤリングに注意がいく。

185

ミーター へえ、その人たちって、移住していったところというのは、もしや?

ペイリー 察しがいいですね、ボスミーター。 私たちが見た、海中から浮かび上がった光の柱から南側の広い平野だったところです。パパは、かつて地球を訪れたところで古代のカッシ市があったといってました。

ミーター カッシ市か!廃墟の!

ペイリー そう、カッシ市!そのカッシ市が希望と祝福になる、と言ってました。

イルミナ そこから、すべて、再生ということですね。私たちに新しい任務というのは、その祝福の光を全銀河に行き渡らせることですね。

 2万年前のジョン・ナックは、私たちが2万年後に地球を再生すると思っていたのでしょうかねぇ!

ミーター 彼が今生きてたら、「だいぶ遅かったなあ!だいぶ待ったぞ!」って言うんじゃないかなあ!

イルミナ こういう古代の格言がありましたよ、「光陰矢のごとし、しこうして学なりがたし」。

ミーター 学(がく)ってなんだ?

イルミナ ごめんなさい、今回は「学なりがたし」、っていうのと「光陰矢のごとし」とは結びつきはしませんけど。

ミーター 待てよ、イルミナ、「2万年経っても、ジョン・ナックの願いや『児童のための知識の書』の未来予想図にはまだ及ばない」と理解したらいいのじゃないか?

ペイリー そうですよ。私にパパが今回あなた方の仲間に入るように言われた理由っていういうのは、ですね。今、ミーターさんが言われたことなんですよ。
 
ミーター どういうこと?

ペイリー 500年前、ハリ・セルダンは、彼が亡くなる約2年前、彼自身が作り上げた心理歴史学のどこかに瑕疵があるんじゃないかと悩み落ち込んでいた時がありました。
 その時、それを哀れんだパパが、ハリにそれなら、ガールに再度の地球を探訪させて心理歴史学の残った不明の定数を調べさせたら、と進言したことがあったんです。
 後、そのガールの定数で微調整したのが、「微細心理歴史学」として第2ファウンデーション内部で結実させて行ったのです。
 いわゆる「修正セルダン・プラン」としてです。

ミーター 少し込み入ってるんだなぁ!
 それで?

ペイリー そして、今パパは、その時のハリと同じ心理状況に陥ったみたいなのです。残念ですが、パパはもう長くは持たないでしょう。悲しいですが、これが現実です。
 そして、パパはジスカルドと作り上げた第零の法則やガイア世界が、本当に正しい未来の銀河像だったのか、あやぶんでいるようです。

ミーター なんとまあ、考えられないことだ!

 ダニールも寿命なんですか?
 第零の法則やガイア世界にどこか瑕疵があるなんて、考えられないけどなあ!

ペイリー それが思い過ごしであればいいのですが。
 それで私にお二人と、銀河復興にコミットメントしながら、「第零の法則」や「ガイア」の有効性について確証させようとされているのです。

ミーター それはそれは全くの難題だこと!
  
 それで、どうやって?

ペイリー 今はかいもく検討もつきません。ミーターさんとイルミナさんに助けてもらう他ないのです。

ミーター いやはや、相当なお荷物を背負ってしまったようだな、イルミナ。

イルミナ いいや、ミーターさん、それは全く違うと思いますよ。

 ペイリーさんの申し出ては至極妥当ですよ。不死の従僕様の単なる思い過ごしでは、ありませんよ。我ら人類の共通の課題なのではないでしょうか?

ペイリー 有り難うございます!

ミーター イルミナ、お前って、俺ら二人が人間でないって、完璧に忘れてるよな。ワッハッハ!

※ガールの築いた微細心理歴史学は、ベイタ・ダレルによって再発見されます。是非、『ファウンデーションの夢』第六部 ベイタ・ダレル 第5話 ミュータント をご参照ください。


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第2話 白瑪瑙のイヤリング

2023-01-26 19:49:55 | エピローグ
184第2話白瑪瑙のイヤリング
ミーターの大冒険
第九部
エピローグ
第2話

白瑪瑙のイヤリング

あらすじ

 ファウンデーション暦492年(西暦25059年)末、いよいよミーターとイルミナを載せたファー・スター2世号は太陽系の第4惑星の火星でついに、待望のダニール・オリヴォーに面会できた。

 それからダニールの月面基地から地球の放射能除去溶液と装置の準備を調(ととの)えて地球に降下して行った。

 人類の故郷の星系。懐かしい星、地球。
 
 かつて、カビレ星系と言われていた太陽系。かつてアタカナと言われていた地球。

 R・ミーター・マロウは、不死の従僕ダニール・オリヴォーに助けられて、主人アルカディアの志しをいまや成就させようとしていた。

 彼らの地上での行動はミーターは別として、2時間と制限されていた。

 そのイルミナのリードによって北上したアース・オービターは、無事にニフのフニ山頂上に着いた。

 放射能除去に必要なポニェッツ仕様のラヴェンダーエキスとオーストラリア産のデオライトの混入液を水蒸気発生装置でフニ山頂から昇化させ、地球上の各地山頂から同様に実施させていった。

 案の定、双子座流星群は降ってきた。この年は例年とは違い、幸運にも何ヵ月も継続した。

 流星群は成層圏に拡散している特殊水蒸気の雲に注ぎ、水蒸気を雨化させ、地上に雨を降らせ始めた。

 ミーターは、北アメリカ大陸の頂き、南アメリカの頂きを踏破し、残るはアフリカ大陸、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸をも踏破していった。

 その間にイルミナは、アルファのモノリーさんのお土産である粉末の分析が完了していた。

 その粉末の正体は、ナノサイズに加工された地球上のほぼ全種類の植物の種だった。雨が降れば、地球の緑化が再生する。

 ミーターがその特殊蒸気発生機の最終段階でかつてオーストラリア大陸と呼ばれていた地域のタウンゼント山頂で早朝シルクベットから起き上がった時だった。しっかりとして威厳のある響きが頭上からあった。

 ダニールはミーターに、2つの任務を依頼した。

 地球の古代の伝説「ノアの方舟」にあるような大量な雨が1ヶ月以上も地表に降り注いだ。

 その結果、大気中の放射能濃度は、驚くほど減少していった。

 1番目のダニールからの任務依頼を終了後、ミーターは、約束していたミーターはニフの中央東に位置する海岸から切り立った小高い山頂に夜明け前に到着した。

 そこにダニールとペイリー・リャンが待ち受けていた、3人は、海中から浮かび上がる緑色の光を目撃する。

 それからほどなく、東の水平線上に陽が昇って来た。

 ダニールは、ミーターに「カビレ」の本当の意味を解き明かす。そして地球放射能除去の段階の終了を宣言する。

 ダニールはミーターに幼女ペイリー・リャンをミーターにファー・スター2世号の新メンバーに加えてもらうよう頼む。

 彼らは、アルカディアの残りの悲願に向かってファー・スター2世号に改めて乗り込む。

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ミーター それにしても、ペイリーさんの耳たぶのイヤリングがすごく気になりますね!なんかのおまじないですか?

ペイリー これね、パパが、「お前のいわれを忘れてはならない」と小さいころからつけさせられているんです。

ミーター へえ、どういう「いわれ」か、教えてくれないか。

ペイリー はい、いいですよ。思い出しながら話せば、もっといいことが起こりますからね。

ミーター ヤッパリおまじないなんだ。アルカディア家の「直感、感応...再生」と同じようにな。

ペイリー そのおまじないなら、知ってますよ。パパのオリジナリティだったんですから。

ミーター えっ!そうだったんだ!てっきり、アルカディア家の独創かと。

 それで、そのイヤリングについては?

ペイリー 白瑪瑙のイヤリングよ。
 ニフの古代のある地域の女性たちのおしゃれだわ。確か、「ナカ」という地方よ。「ナ」が「耳たぶ」、「カ」が白瑪瑙よ。
 白瑪瑙の由来は、心のバランス、そして人と人の調和。それから潜在能力の可能性思考だと。

イルミナ そうね。「心のバランス」、「人と人の調和」、「潜在可能性」ねぇ!
 私たちのモットーにしたいわね! 

 古代の言い伝えでは、ある男性が川で湯浴みをしている女性に恋して、求婚し、白瑪瑙のイヤリングをあげて、それからその地方の王様になれたとか。
 それから、その地方の女性たちが年頃になると耳にそれをつけるようになった、という言い伝えよ。

 それからこの人たちはニフの遠い東の地方に移住していったと言われています。

 伝説では、ジョン・ナックもその地方の出身だと教わったわ。
 その「移動」を思想まで発展させたのが、ジョン・ナックだと、パパは言ってました。

ミーター それは意味深い物語だ。
 第零の法則か?その移動の思想はその『児童のための知識の書』の心髄だね。

ペイリー 驚きました。どうしてそのことをミーターさんはご存じなのですか!!

 その本を、パパは私の子供の頃から読み聞かせてくれたんです!

ペイリー 白瑪瑙は、心を愛で満たす意味と効果があります。
 そして、寂しさ、孤独、悲しみを、優しく癒すパワーがあるのです。
 この天涯孤独の私を拾って、慈しんで、育ててくれたのはパパでした。
 ですから、私は瑪瑙は「第零の法則」のシンボルだと勝手に考えています。

 それにしても、私は、ミーターさんの胸ポケットが気になりますね?

ミーター これか。このなかには大事なシリンダー・ペンダントが2つ、入ってるんだよ。
 透明と紫のがな。いずれ、時期が来たらお見せしよう。アルカディアの大事な遺品だからな。

ペイリー ミーターさんたら、ホントにケチなんですね!


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第1話 ペイリー・リャン

2023-01-25 21:06:51 | エピローグ
183第1話ペイリー・リャン
ミーターの大冒険
第九部
エピローグ
第1話

ペイリー・リャン

あらすじ

 ファウンデーション暦492年(西暦25059年)末、いよいよミーターとイルミナを載せたファー・スター2世号は太陽系の第4惑星の火星でついに、待望のダニール・オリヴォーに面会できた。

 それからダニールの月面基地から地球の放射能除去溶液と装置の準備を調(ととの)えて地球に降下して行った。

 人類の故郷の星系。懐かしい星、地球。
 
 かつて、カビレ星系と言われていた太陽系。かつてアタカナと言われていた地球。

 R・ミーター・マロウは、不死の従僕ダニール・オリヴォーに助けられて、主人アルカディアの志しをいまや成就させようとしていた。

 彼らの地上での行動はミーターは別として、2時間と制限されていた。

 そのイルミナのリードによって北上したアース・オービターは、無事にニフのフニ山頂上に着いた。

 放射能除去に必要なポニェッツ仕様のラヴェンダーエキスとオーストラリア産のデオライトの混入液を水蒸気発生装置でフニ山頂から昇化させ、地球上の各地山頂から同様に実施させていった。

 案の定、双子座流星群は降ってきた。この年は例年とは違い、幸運にも何ヵ月も継続した。

 流星群は成層圏に拡散している特殊水蒸気の雲に注ぎ、水蒸気を雨化させ、地上に雨を降らせ始めた。

 ミーターは、北アメリカ大陸の頂き、南アメリカの頂きを踏破し、残るはアフリカ大陸、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸をも踏破していった。

 その間にイルミナは、アルファのモノリーさんのお土産である粉末の分析が完了していた。

 その粉末の正体は、ナノサイズに加工した地球上のほぼ全種類の植物の種だった。雨が降れば、地球の緑化が再生する。

 イルミナは、ドースが銀河の希望ポニェッツ号でイオス星のラヴェンダーエキスを月に届ける際、盟友ジスカルド・ハニスからの伝言で、コンパーが、ターミナスの行政官になった旨を知らせた。

 ミーターがその特殊蒸気発生機の最終段階でかつてオーストラリア大陸と呼ばれていた地域のタウンゼント山頂で早朝シルクベットから起き上がった時だった。しっかりとして威厳のある響きが頭上からあった。

 ダニールはミーターに、2つの任務を依頼した。

 地球の古代の伝説「ノアの方舟」にあるような大量な雨が1ヶ月以上も地表に降り注いだ。

 その結果、大気中の放射能濃度は、驚くほど減少していった。

 1番目のダニールからの任務依頼を終了後、ミーターは、約束していたミーターはニフの中央東に位置する海岸から切り立った小高い山頂に夜明け前に到着した。

 そこにダニールとペイリー・リャンが待ち受けていた、3人は、海中から浮かび上がる緑色の光を目撃する。

 それからほどなく、東の水平線上に陽が昇って来た。

 ダニールは、ミーターに「カビレ」の本当の意味を解き明かす。

183

ミーター ペイリーさん、ここが、ファー・スター2世号のコックピットだ、すべての運航はイルミナに任せてある。いわば艦長だ。
 でも今回の航海については、俺がボス、いいね?

ペイリー・リャン わかってます。ちゃんとパパから聞いてますから、ご安心くださいな。

イルミナ ペイリー・リャンさん、これからも宜しくね!
 
ミーター そうだ、お前たちは、もうお互い知っていたんだよな。
 
ペイリー はい、よく女性同士で仲良くなりました。月では、R・オーロラ・ルナセントから女性のことを教わりましたけど、イルミナさんの方がもっと詳しく教えてくれました。

ミーター そうだろうよ。なにしろ、イルミナはアルカディアの秘蔵っ子だからな。

ペイリー アルカディアさんの秘蔵っ子ですね。パパが教えてくれました。アルカディアさんは人類のお手本だって。
 ミーターさんは、そのアルカディアさんの親友だったんですね!
 もっとアルカディアさんのこと知りたいですね。

ミーター 任しときな、ミス・センノビアレラさん。

ペイリー その呼び名はやめてください。ペイリーかリャンで、お願いします。なにしろ、赤ちゃんの時にガイアからコンポレロンに養子として移されたのですから、ガイアのことは全然覚えていないのです。

ミーター ところで、俺らは、とりあえず、第1の任務は終了した。怖い思いもたくさん経験した。

ペイリー イルミナさん、ミーターさんたら、あのデオライト採掘の時のあの姿、見せたかったですね。

ミーター ペイリー、その話はもうよしてくれないか。イルミナだって、この俺が高度恐怖症だってことはしってるんだから。

 そんなことよりも、今後の俺らの使命だ。

イルミナ そうだわね!
 地球再発見、地球の放射能除去がほぼ完了しましたね!

ミーター 念願の大きな第一歩ってところだ。
 ダニールの多大な誘導によって為し遂げられたと思う。

ペイリー それがパパの宿願でしたのです。
 いつも私に諭していました。「あのガールの証古学のおかげ」だって。

ミーター むー、またしてもガール・ドーニックか?

ペイリー ガール・ドーニックですね!

ミーター 俺らは、ターミナスに帰るのだから、ガール・ドーニックの故郷星シンナックスに寄ってもいいな。

イルミナ そうですね。
 ミーターさん、次の私たちの使命って考えたら、混沌、暗黒の銀河からの復興でしたわねぇ!

ミーター そうなんだ、その使命の達成には、この人間の、この女性、ペイリー・リャン・センノビアレラさんを俺らに同行させたんだな。

ペイリー ミーターさん、ですから、そのセンノビアレラっていう言い方は、結構ですから、お願いしますね。

ミーター わかった、わかった。アハハハハ、ペイリーって呼ばせてもらいますよ、月女様。

ペイリー ミーターさんったら!

イルミナ ペイリーさん、大目に見てください、ミーターボスの悪い癖ですから、人をからかうのが好きっていうか。

ペイリー イルミナさん、慣れるまで大変ですよね、きっと。

 分かりましたよ、あなた方には、パーソナルは必要ないでしょうけど、私にはちゃんとありますから、ゆるしてしんぜますよ。

イルミナ そうですね、このファー・スター2世号には、人間の生存に必要なパーソナルもちゃんと完備しておりますので、ペイリーさん、ご心配ないわ。

ペイリー 有り難う!

 ※このエピソードについては『ファウンデーションの夢』第4話の『What a ginius !』がご参考になります。是非ご覧下さい。


ミーターの大冒険  エピローグ  第14話  反ミュール

2022-12-14 21:55:14 | エピローグ
82第14話反ミュール
ミーターの大冒険 
エピローグ 
第14話

反ミュール


あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガール・ドーニックの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊が始まろうとしている。が、第2ファウンデーション及びまだ隠されているもうひとつのグループに会合できるかは、未知数であった。
 彼のジャーナリストとしての直感は、まずイオス星のドース・ヴェナビリに焦点が当てられた。
 ドースはハニスを快く歓迎して再会に際してハニスがとるべき次の一手を教授する。ドースに会ったハニスは、「反ミュール」という不思議なグループがトランターのヘイム人の中に入り込んで、第2ファウンデーションの動きにある一定の干渉作用を及ぼして来ていることを明かす。
 ハニスはそれを聞いて、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。
 それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。

82
ドース 先ほどお話いたしましたように、我が盟主 からは、あなたの将来いたすであろう尊いご行為のゆえに、あなたには肝心な真理は残さずお話しするように承っております。

 まず第二ファウンデーションについては、あなたの第一ファウンデーション(ハニスは、その政府から敵対分子と目され始めている)と期を一にして、以前の第一発言者プリーム・パルヴァーの最も安定期からの逸脱の時代を経験して来ています。 それというのは、

 あなたがご記憶されておりますように、Rミーター・ダリルの記憶装置から、アルカディア・ダリルの記憶を掘り出して下されば、現在のトランターのヘイム人の中に、「反ミュール」というグループが、徐々に活動をし始め、言うなれば、第二ファウンデーションとの融合に関わって来ているという事実です。

ハニス 反ミュール?

ドース そうです。現在の第25代第一発言者クィンダー・シャンデスは強く意識し始めています。彼は、安楽の世紀が終わりを告げ、最終的逸脱の時代が訪れ、その後、「銀河の大復興期」が突如として到来することを感じ始めているようですよ。しかも、今までのような「心理歴史学」を発展させ、その深化型の「微細心理歴史学」という形という点が重要です。
 彼はセルダン由来の極素輻射体を駆使して、「最終的逸脱の青の時代」が近づいていることを見いだしのです。
 「反ミュール」とは、いい得て妙です。
 あのミュールの「セルダン・プラン」を崩壊させる、その逆の動機で、「セルダン・プラン」を「完成」させるためのグループです。今、やっとこの銀河の表舞台に踊り出て来たということです。
 これを最初から気がついていたのが、ガール・ドーニックであり、ベイタ・ダリルだったのですよ。
 いよいよ、最終的段階に差し掛かっています。
 あなたのお仕事は、ミーターを助けて、この舞台の土台をつくりあげることなのです。
 あなたの政府も、苛立ち始めたのも、同じような理由からです。
 アルカディア・ダリルは、周到にこの準備を用意してくれましたわ。偉大な業績ですね!

 そして、さてさて、彼ら、ガイアの活躍が見ものですね!
 さらに言うなら、「紫色が、黄色とともに輝き出す」時期がいよいよ到来するんだわ!

※ラカーユによって新たに命名されたReticuli 座は、旧来の神話による裏付けがありません。それゆえ、新しい神話は、今を生きる私たち一人一人が、つくる必要があります。

https://youtu.be/G0CRPNRwWU0

yatcha john s. 『ミーターの大冒険』エピローグ 14 「 反ミュール 」