「鉄南」などは、他の都府県でもちょっとは見られますが、「鉄〇」系の地名は北海道で多く見られ、ダントツであります。
（「鉄北」、「鉄南」、「鉄東」、「鉄西」など）
当ブログでは以前、札幌市東区にある地名「鉄東（てっとう）」にスポットを当て、街歩きをしたことがあります。
※参考までに。
ちなみに、札幌東区の「鉄東」の由来。
昔は鉄道（JR函館本線など）の北側を「鉄北」と呼んでいました。
昭和の初め頃、石狩街道の東側地域（現地域）が「鉄北東部」と名付けられ、それが縮まり「鉄東」となりました。
昭和の初め頃、石狩街道の東側地域（現地域）が「鉄北東部」と名付けられ、それが縮まり「鉄東」となりました。
つまり、札幌市東区の「鉄東」は、鉄道や駅の東側という意味ではないということであります。
（意外と重要ポイント。）
ですので、「鉄西」という地名もあるわけなのですが、では、「鉄北」という地名は残っているのでしょうか。
実は、札幌市手稲区を散歩しようと地図を眺めていた時、「鉄北小学校」と「鉄北ショッピングセンター」を見つけまして、ふと、そんな疑問がわきました。
という訳で、調べてみました。
残念ながら、
こちらの本には記載がなく、頼りは「ネット検索」のみ。
また、私、札幌在住5年目で、一応事あるごとに市の歴史を勉強するようにしてはいるのですが、やはり知らないことの方がはるかに多いため、もしかしたら勘違いや誤りがあるかもしれず、その際は、お許しいただきたいと思います。
予めお断りしておきたいと思います。
さて、札幌駅の北側エリア（東区・北区）で「鉄北」とつく所は、たったの2ヶ所であります。
「道新販売センター鉄北販売所」と「鉄北ビル」であります。
以前は、市電「鉄北線」（1974年廃止）が西5丁目通を走っており、とても身近な地名だったと思われる「鉄北」。
今や札幌駅の北側は「幌北」（中央区）などの地区名が付けられていることもあり、絶滅の危機に瀕しております。
（「鉄北線」が走っている頃は、「鉄北ぜんざい」なるものもあったらしい。）
ちなみに、「鉄北ビル」は昭和50年（1975年）竣工（不動産会社によっては1973年2月竣工）のビルで、札幌市営地下鉄南北線北24条駅のそばにあります。（北区23条）
もし、ビルを建て直すことがあっても、できれば名前はそのまま残しておいていただけるとうれしいです。
（でも、なぜ不動産会社によって竣工の年月日が違うのか、不思議… 私は1973年が正しいのではないかと思っています。）
「道新販売センター鉄北販売所」（東区北11条）は実は最近名前を「北海道新聞中田専売所」から変えたばかりとのこと。
電話口に出られたスタッフの方によれば、詳細は分からないと前置きしつつ、「鉄東ショッピングセンター」の「鉄東」に対し、北にあるので「鉄北」としたそうで、ちょっとばかし元の由来とは違うのですが、絶滅寸前の「鉄北」の救世主のように私には思えました。
さて、「鉄北」の名残りについてはここまで。
次に、その読み方であります。
北海道建築士会支部だより「街」1991年4月号によれば、知識人は「てっほく」、一般市民は「てっぽく」と言っていたようです。
てっきり、「てっぽく」と読むと思っていた私、先述の３つの「鉄北」の読み方について確認しました。
- 鉄北線→てつほく（札幌市交通局にて確認）
- 道新販売センター鉄北販売所→てつほく（販売所に電話をして確認）
- 鉄北ビル→てつほく（Mapion にて確認）
「鉄北」はどうも正式には「てつほく」と読むようであります。
ただし、旧手稲鉄北（てつほく）小学校跡地は「てっぽくひろば」と呼ばれているようなので、つくづく地名の読み方は難しいと思うのでありました。
（各地の「鉄北」はどうなんでしょうね…）
本当は手稲区の「鉄北ショッピングセンター」周辺を歩こうと思って計画していたのに、札幌市中央区・北区・東区の方が先になってしまいました。
しかし、とても楽しかったです。
次は手稲区にお邪魔しようと思っています。
＜参考資料＞
- ウィキペディア「札幌市電」
- 北海道建築士会支部だより「街」1991年4月号
- 札幌の賃貸マンションを探すなら【jogjog.com】常口アトム
＜追記＞
この記事をアップしてからもう一度読み返していたら、「てっぽく・ひろば」に関する画像に「札幌鉄北厚生生活協同組合」という団体名が真下に表示されていることに気づきました。（北区北20条）
札幌駅北側エリアで「鉄北」が使われているのは3つとなりました。
もしかしたら、他にもあるかも…
当ブログへの問い合わせについて仕事等で当ブログに連絡をしたい場合は、
下記のアドレスまでメールにて
お知らせください。
（コメント、感想用ではありません。）
obenben194@gmail.com
