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kyoko日記

40女の日記

やきいも

2007年01月28日 | 食べもの
 静岡に「すえなが」というやきいも屋さんがある。
 八百屋の店先で焼き芋を売っている、とか、おでん屋の一角で焼き芋をやっている、とかいうのではなく、焼き芋だけの専門店である。

 土間には二つの釜があって、木の蓋には、できあがり時間なのか、予約の数なのかがチョークで書かれている。焼き上がりの時間になると、フタをあけて、できたての焼き芋を新聞紙にのせて計り売りをしてくれる。
 お客は「500円分」とか言って買っていく。冬のシーズンは、次々に予約の電話が入る。

 私は、ここのやきいもを買い始めて10年くらいになる。
300円分買えば、夫婦二人の昼食には十分な量で、車の中であつあつをほおばって、ペットボトルのお茶と一緒に休日のランチにする。
 残った分は、冷蔵庫に保存しておけば、1週間くらいはおいしくいただける。
 いちど職場に持っていってお昼休みに食べていたら、「やきいも?」と好奇な目で見られたので、二度と持って行くことはなくなった。
 オフィスには似合わない幸せな休日の食べ物である。
 

たまごサンド(ポプラ)

2005年06月10日 | 食べもの
 私にはいくつか10年以上愛してやまない食べ物がある。その一つに、ポプラという喫茶店の「たまごサンド」がある。

 ポプラは、就職を機に通い始めたので、11年くらい通っている。古ぼけた純喫茶の風情、流れているジャズ、ビルの谷間の2階という立地、適度に使い込まれた藤の椅子、少し遊んでいる風のおじさん客の多さなどが不思議と落ちつける空間を作り出している。流行の白く明るい美容院やカフェとは対照的である。
 少し前までは、向かいの1階にもう少し気軽な喫茶店があって、そちらの雰囲気もよかったのだけど、そちらは、いつからか店を閉じてしまった。(名前が思い出せない)

 私は、大の卵サンド好きで、コンビニでも迷わず卵サンド、サンドウイッチ専門店でも卵サンドを注文し、神戸屋ベーカリーでも卵サンドが入っているサンドウイッチを買う。根からの卵好きで、関西で暮らしていた頃は、本当にたくさんのお店の「出し巻き卵」を食べ比べたし、どんな高級寿司屋に行っても、卵ネタは欠かせない。

 その私が、現在いちばん気に入っている卵料理が、ポプラの「たまごサンド」である。泡立て機を使って空気を含ませた甘い卵焼きとマヨネーズと食パンが好相性。これを食べ、濃いストレートコーヒーを飲むと、私は心から癒される。仕事中は嫌なことがあるとここに逃げてたけど、(仕事をしていない)昨日は、ただ突然、たまごサンドとポプラの空間に会いたくなって、出掛けてしまった。(35W1D)

カレー(はんぐりぃ)

2005年05月29日 | 食べもの
 うちの旦那さんは無類のカレー好きだ。それに影響されて、私も、比較的好きな食べ物の一つになってきた。今日は、2週連続で、焼津の「はんぐりぃ」というカレー店で夕食をしてきた。オーダーしたのは、チキンカレー辛口とコロッケカレー中辛。チキンカレーは、スパイスのしみたチキンが煮込まれたエスニック風のもの、コロッケカレーは、ルーだけのカレーライスに、クリームコロッケが2つ添えられたものである。
 夫婦のカレー外食は、神戸で始まった。北野にある「シャミアナ」というインドの家庭料理屋さんのカレーが、いまでも2人にとってのナンバーワンカレーである。それは、決してノスタルジーのためではない。その証拠に、数多くの魅力的な飲食店のある神戸に行く度に、外せない店がシャミアナである。水を使わずに野菜と数十種のスパイスで煮込まれたカレーは、確かにインド料理だけど、油の存在を感じない好みの味で、あらゆるカレーを超越した味である。次点は、八ヶ岳の大泉にある「アフガン」というカレー屋さんのカレー。こちらは、インドではなくイギリス系のカレーだけど、黒く深みのあるルーがなんともおいしい。私たちは、この2つのカレー屋さんに、子とあるごとに足繁く通ってきた。一体これまで何回食べたのだろう?数え切れない。
 そこに、最近登場したのが、超近場の焼津にある「はんぐりぃ」である。一見すると喫茶店風のカレー屋さんなのに、本格的なカレーを提供してくれる稀な店である。私自身は、カレーよりコロッケが好きなほど、もともとコロッケ好き(クリーム系の)であるが、ここのクリームコロッケは、そこら辺の洋食屋さんのそれより遥かにおいしい。そのコロッケと、スパイス系カレーソースをかけたご飯を一緒に食べられるのだから、私にとっても至福の店である。(33W3D)

松花堂(治作)

2005年05月18日 | 食べもの
 「静岡は山海の幸に恵まれた地で食文化が育たない=文化がない」というのは、かなり当たっていると常日ごろ感じている私だけど、まれにヒットがある。静岡市内にある割烹「治作」もその一つ。ずっと昔に佐野つとむさんが書いている本には「京都で修業した料理人」となっていたが、京都でいただく和食かそれ以上のものを出してくれる店だと思う。

 今日は私の誕生日だったので、ランチに松花堂を予約した。平日だったこともあり、おそらくランチの客は私たち2人だけのようであったが、最上の松花堂を用意してくれた。はじまりの酢の物から最後のデザートに至るまで、すべて作りたての味で「これで三千円?」と申し訳なくなるような内容だった。

 特においしかったのは、ふぐの昆布〆と鱧寿司風のお寿司とがんもどきのような蒸し物、玉子焼き・・と、どれも甲乙つけがたい味だった。和食と言うと、刺身とてんぷらを並べただけの宴会料理がイメージを壊しているが、こういう精魂こもった和食をいただくと、和食に叶うものはないのでは?と思ってしまう。

あんみつ

2005年05月11日 | 食べもの
 私は相当な「あんみつ」好き。東京~広島まで各地のあんみつを食べ歩いた。
 中でも一番のお気に入りは京都「月ヶ瀬」のあんみつ。
 今にも水に変わってしまいそうな柔らかい寒天と、甘いけど後味のよいこし餡と、濃厚な黒蜜の組み合わせが絶品で、一年に一度は食べないと落ち着かない。
 次に好きなのは、近鉄奈良駅そばの「みかさや」。こちらは、白蜜だけど、柔らかい寒天と喉越しのよい餡と冷たい氷のマッチングが絶妙だ。
 いずれにしても、私のあんみつへの条件の一番は「食感」。具体的には、ハラハラする寒天とスッと溶けるこし餡が必須なのだけど、これを満たすあんみつに出会うことは、あまりない。
 東京の甘味処も数多くまわったけど、このタイプには出会わなかった。東京では、むしろ固い寒天が好まれるようだし、私の住む静岡でも固い寒天が好まれている。あんも、ほとんどが、つぶあんである。より多くの天草が使われる寒天が高級とみなされるむきもあるようで・・・ところ天なら、固い方がいいけど、あんみつには、絶対にやわらかい寒天が合うと思うんだけど・・。
 今日も、新しいお店であんみつを試してみたけど、天草の香りたっぷりの固い寒天だった。めずらしく、こし餡だったけど。
 あーあ、また月ヶ瀬のあんみつが食べたくなった。