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kyoko日記

40女の日記

初乳

2005年05月10日 | 妊婦日記
 初乳の定義が字ずら意味通り「初めての乳」だとすれば、私の初乳は5月7日(妊娠8ヶ月後半)だった。妊婦本に「この時期には、絞ると乳が出始める人もいる」と書かれていたので、お風呂で試してみたら、本当に出た。びっくりした。自分の身体から乳が出るというのは、世にも奇怪な経験である。高等な人間だと思っていた自分が、ただの動物のメスであることを思い知らされた瞬間である。初乳は、薄白い液体でヌメヌメしていた。両方を足しても10mlにも満たない量だけど、自分の乳首から出るそれは、なんとも気持悪い液体だった。それから毎晩、お風呂に入るたびに「乳絞り」を試みる私だけど、絞りながら出ないことを願ったりしている自分が面白い。しかし、母乳というのも顕著なもので、7日は前日にソフトクリームなどを食べた後だったから、それなりに出たけど、その後は微々たる量しか出ない。本当の授乳期間に入ったら、ちゃんと栄養を取らないと赤ちゃんは飢え死にしちゃうな、と思った。
 ただし、初乳の定義が「出産後に初めて飲ませる乳」だとすれば、私のは、単なる初乳の予行演習に過ぎない。2005年5月10日

妊婦のお腹(8ヶ月)

2005年05月10日 | 妊婦日記
 妊娠後期、そろそろ9ヶ月目に入ろうとしている。8ヶ月を過ぎたあたりから、私のお腹は、メキメキバリバリと音を立てそうな勢いで大きくなり、皮膚は信じられないほど伸びて、血管が透けて見えている。最近は、薄くなった皮膚がかゆい。私は、かゆいと我慢ができないし、かさぶたも乾くまで我慢できずに途中で挫折してしまう性質だけど、今お腹を掻くと妊娠線ができてしまいそうなので、どうにか思い留まっている。
 妊娠線は、お腹の脂肪が子宮の膨らみについていけずに皮下脂肪が破裂する跡で、赤い筋になるらしいが、私の母の時代はそれを防止するという考え方すら存在しなかったそうである。現在では、様々なメーカーが「妊娠線防止クリーム」を販売しているし、妊婦雑誌には必ずマッサージ方法が掲載されている。古の昔から、10月10日の妊娠期間は変わらないけど、妊婦生活の常識は、少しずつ変化しているようである。ちなみに私も、5ヶ月を過ぎた頃から、お気に入りのクラランスのボディオイルでせっせとマッサージに勤しんでいる。2005.05.09

妊婦の身体(5ヶ月の頃)

2005年03月17日 | 妊婦日記
 私は長い間、妊婦になるのを恐れていた。お腹に重いものを抱えた、いかにも守るべき弱者のような妊婦には、一時でもなりたくないと、潜在的に思っていた。私は、ずっと身軽で自由な単身者でいたかった。
 いざ、自分が妊婦になってみると、これまでどうしてそこまで忌み嫌っていたのかと思うほど気楽に感じる時と、恐れていた妊婦の身体になってしまったと落胆する時が交互に訪れる。まぎれもない自分の身体であることを感じつつ、しかし、これは自分の意思ではどうにもできない浸入者により変形させられてしまった仮の姿のような感覚もある。
 どう考えても、不思議なお腹である。子宮だけが浮き出たように盛り上がって固くなっている。太った人のお腹は座ると皺がでるが、妊婦のお腹は座るとますます浮きあがる。まるで生き物を抱えているかのような・・。
 自分の身体を鏡に映して、ご丁寧にも眼鏡で観察しつつ、そんなことを思った。

インフルエンザ

2005年02月15日 | 妊婦日記
 妊娠5ヶ月半にしてインフルエンザにかかってしまった。木曜の夕方、仕事をしながら、ちょっと怪しいと思った。気のせいだろうと思いながらも、妊婦なので気をつけねばと、建国記念の金曜日は、ひたすら家で静養した。翌日は掛かりつけの婦人科で風邪薬を処方され、普通の生活をしたが、その夜から突然、発病してしまった。38度の熱、関節の痛み、咳、鼻水・・どうしたらよいかわからない。生きているのが苦しい。
 結局、眠れない夜を二晩過ごし、月曜に再度婦人科を受診したところ、内科にまわされ、インフルエンザの抗体検査をした。結果は、インフルエンザB型の陽性。内科医の診断では、妊娠18週では、薬を処方するのも躊躇われるところだし、菌が潜伏してから既に時間が過ぎているので、もう効き目はないだろうという。薬を飲むより安静にしているしかない、とのことで、診断書を書いてもらい、会社に休暇の申請をした。
 妹に報告すると「妊婦のくせに、ちゃんと体調管理してよ。普通の人だってインフルエンザにかからないように用心してる時期なんだから。バカじゃないの」と一蹴されたが、インフルエンザ警報が出ているご時世で、掛からないようにするために、どうすればよいのかわからない。うがいだって、手洗いだって、気をつけすぎるくらい気をつけていたのに。妊婦は、自分の生命維持のエネルギーを子供に吸われながら、ギリギリのところで生きているような気がする。

妊婦のお腹(5ヶ月)

2005年02月13日 | 妊婦日記
 小さな頃から妊婦さんのお腹を見るたびに不思議に思った。「本当に、あの中に、赤ちゃんが入っているの?」・・正直なところ、太っている人との違いがわからなかった。自分が妊婦になって、はじめてわかった。本当に赤ちゃんが入っているのである。
 私のお腹は、まだ小さい。もともと、お腹が骨盤よりひっこんでいたから、5ヶ月で水平になり、その後、5ヶ月半で、やっと膨らんできた感じである。でも、まだ、これまで通りのジーンズが履ける。きっと、あと半月くらいで履けなくなるだろう。
 戌の日に水天宮に行ったとき、周囲の妊婦さんはもっと膨らんでいたので、心細くなった。祈祷の際、たまたま隣合わせた妊婦さんが同じくらいの背格好だった。彼女のお腹は、一見するとわからないけど、正座したら、ぷくっと盛り上がっていた。それを愛しそうにさすっている姿が印象的だった。
 5ヶ月の半ばにきて、やっと盛り上がってきた私のお腹は、確かに赤ちゃんが入っているお腹である。食べ過ぎが続いて太ってしまった時とは雰囲気が違う。何が違うかと言うと、そこに生命力が集中している感じで、ぷくっと膨れているのである。これから先、子宮がスイカ大になるまで、どんどん巨大化していくんだろうな、と妊娠線防止クリームを塗りながら思った。

赤ちゃんの性別

2005年02月09日 | 妊婦日記
 昔は赤ちゃんの性別は、生まれ出てくるまでわからなかった。私の父は、男の子を楽しみにしながら三姉妹の末っ子の出産の報告を受けて不機嫌になったそうだ。 現在は、5ヶ月になればほぼわかる。私のお腹の子どもは男の子だという。悪阻の症状が男の子っぽかったから、そんな予感がしていた。
 あんなに得意だった甘いモノが駄目になり、酷い悪阻で食事ができないのに、ポテトチップスは食べられた。「男の子だったせいで普段は食べないマクドナルドを食べられるようになった」というコメントを読んだことがあるけど、マニュアル通りの男の子の趣向が、そのまま悪阻に反映されるというのは嘘っぽいけど、私の場合も、やっぱり、それっぽい。本当に男の子だったら、俗説もまんざらではない、ということか・・。

戌の日

2005年02月08日 | 妊婦日記
 私は戌年生まれの女。でも「戌の日」なんていうものがあることを、自分が妊娠するまで知らなかった。年の干支と同じように、日にも12支がある。12日に1日の割合でやってくるから、月に2日ある場合と3日ある場合がある。今月は7日と19日が戌の日。普通の人には何ともない戌の日だけど、妊婦には大変意味のある日である。なぜなら、日本には、5ヶ月に入った最初の戌の日に安産祈願をして腹帯を巻きはじめるという風習があるから。戌の日に安産祈願をするのは、犬は安産で沢山子供を産むから、それにあやかるためだそうである。
 妊婦になって初めて「戌の日」を知った私も、ちゃっかり会社を休んで水天宮にお参りに出かけた。平日の昼間だというのに、水天宮には臨時の受付が出て沢山の人で賑わっている。参道の途中には、入試の際の予備校よろしくマタニティや育児グッズの勧誘の人が出ていた。昔受けた資格試験の会場の風景を思い出した。
 水天宮では、三千円を払って特別祈祷をしてもらい、さらに三千円をプラスしてさらしの腹帯を購入した。腹帯には、水天宮のマークが印刷されている。
 お参りの後は「玉ひで」の親子丼で昼食を、と思っていたが、やはり戌の日、なめたら駄目であった。同じように水天宮でお参りを済ませた妊婦さんとその家族を中心に長蛇の列ができていた。私達は、仕方なく、第二候補の洋食屋さんでランチを済ませた。2005.02.07