GridTeam 諸葛瑾JAPAN

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UDmon4.35がWCGにも対応

2004-12-17 14:32:14 | WCGニュース
グリッドのエージェントのお助けツールで最も有名なのは『UD monitor』というのがあります。
これはエージェントが処理するWU(ワークユニット:俗に宿題)をストック&切り替えする常駐アプリです。
これがベータ版でWCGに対しても作用できていたのが、4.35で正式版として登場しました。
フォーラムスレッド
http://www.worldcommunitygrid.org/forums/wcg/viewthread?thread=478
ここからのリンクでUDmonの作者さんのページにも行けます(英語)。
直接リンク:http://udmon.sourceforge.net/

UDmonはログの記録とかいろいろ機能がありますが、一番は「宿題のストック」でしょう。
これは昔のUD.orgのグリッドではサーバトラブルが多発し、宿題を終えてもサーバが受け取ってくれない場合がありました(俗に罰金)。数日間止まっていたこともあります。
その間自分のパソコンは次の宿題をもらえずCPUが遊んでしまうことになります。

そこでUDmonを常駐しておいて、そこに例えば3枠の宿題をストックしておけば、
1番目が終了するとサーバに接続し罰金であれば送信をあきらめ、2番目の宿題にUDmonが切り替えてエージェントに渡します。同様に3番目までやれば、通常だと1番目で止まってしまうところを3個処理できるわけです。CPUを無駄に遊ばせません。
サーバが長時間メンテとかで止まることがわかっていれば、その前にたくさんストックし、サーバ復旧後にまとめて提出すればお得、というわけです。
応用としては、ストック操作でUDmonに備蓄した宿題を見て、時間がかかるとかポイントが稼げない宿題が入っていればその枠を破棄して再取得するとかの宿題のえり好みもできちゃいます。

ただ、現在のプロテオームは宿題1個で数日かかりますので、
1日間サーバが停止したところであまり影響ないかもしれません。
とにかくサーバから次の宿題を貰い損ねた場合の救済アプリということです。
ログもとるので、解析1回にどれくらいかかったかも追跡できます。
解析完了時に音を鳴らすとかもできます。
メニュー表示は英語なので、日本語化パッチもどなたかがやっていましたね。
WCGでなくUD.orgのほうは日本人参加者が大勢いますので、その関係でUDmonを日本語で解説しているところがあります。
(チームねこねこもそうです)
詳しい情報はそちらを検索してみてください。

なお、前にも話しましたが宿題は提出期限があります。
古いままのストックだと、いざそれを使用してもエージェントが解析してくれなかったり、提出してもポイントにならなかったりします。
postpetおやつと同じように鮮度に注意しましょう>『これ、くさってます』

エージェントのメモリ改善

2004-12-17 13:08:43 | WCGニュース
(2004/12/17)
日本時間で17日ダウンロード分から、エージェントプログラムがメモリコンパクト型に更新されています。
私のパソコンではrosetta.exeが25.5Mバイトと従来の72Mから劇的にサイズが小さくなっています。

(2004/12/14)
フォーラムで、先日の私と同じ疑問が出され、スタッフが回答していました。
物理メモリ占有サイズ低下に伴って解析完了までの時間が延びるのではないかとの懸念に、それはないとのこと。

(2004/12/11)
バージョンが2843に上がってます。でもアプリメモリ使用量は72Mは変らず。
このためノートンのNISとか入れている場合、新版が外部通信するときにブロックするのでそれを許可してください、とWEBフォーラムに書いてありました。
私は丁度パソコンの前に居たのですぐNISの問い合わせに気付けましたが、こういうので止まるとこれもタイムロスになりますね。

(2004/12/07)
WCGのフォーラムで開発者が以下のような投稿をしてました。
I'm also working on reducing the memory usage of Rosetta.
The next update, which should hit the servers this week, is a big step in that direction.
私はさらにロゼッタのメモリ使用法の縮小に取り組んでいます。
次の最新版(今週)はその大きなステップです。
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Rick Alther
World Community Grid Application Developer

そしてエージェントのメモリ仕様についても解説が。
http://www.worldcommunitygrid.org/forums/wcg/printpost?post=3740
the Baker Lab at the University of Washingtonから受け取った元のプログラムではメモリ割り当てが500Mにも及び、改造して最大300Mまで抑えた。
目標は仮想メモリ200M物理メモリ25Mで動作すること。
ただ、結果の正確さは非常に重要であるためこの縮小改造には慎重を期し開発に時間がかかります、とのこと。

当初のクライアントアプリであるエージェント「バージョン3.0(2842)」は
(エージェントデバイス画面でバージョン確認)
常駐稼働時にrosetta.exeで72Mバイト、UD.exeで9.7Mバイト使用しています。これを小さくする計画のようです。
しかしメモリのために1回あたりの処理時間が長くなるようだときついですね。
他のメンバーが指摘している『WORKUNITをより細分して1回あたりの処理時間を軽減して欲しい』
のほうがニーズがあるかもしれません。
しかし構造分子のいくつもの重なり組み合わせ(FOLDING)検証なので、構造分子をタンパク質に結合できるかの検証(リガンドFIT)より演算が重くなるのは仕方ないのでしょうか。