堪へてゐる冷えと歯痛とひとつになる 川本臥風
暖房が今ほどではないころは、冬の寒さは耐えがたい。しんしんと冷えてくる日など、歯痛が始まると、それをどう治めることもなく、だたひたすら耐えることに終始する。部屋に広がる冷えと歯痛とが、分かちがたい感覚として体にとらえられている。臥風先生にしてのみあることだろう。
暖房が今ほどではないころは、冬の寒さは耐えがたい。しんしんと冷えてくる日など、歯痛が始まると、それをどう治めることもなく、だたひたすら耐えることに終始する。部屋に広がる冷えと歯痛とが、分かちがたい感覚として体にとらえられている。臥風先生にしてのみあることだろう。