眼科の診察へ。「どうですか調子は」「あいかわらず目のチクチクが四六時中です」。左右の眼を診てもらう。「はいだいじょうぶです。ペインクリニックの方続けて下さい。また診ましょう」「はい」。帰って愚妻が「なにしにいってんねん」「診てもらいにいってんやないか」。痛みの治療は眼科ではどうしようもない。ヘルペスの再発はないようや。
マンションのコンクリートブロックの上に植えたフランネルソウが咲きだした(写真)。和名は酔仙翁。スイセンノウ。ナデシコ科の多年草。南欧が原産地。紫がかった紅色の花。白花もある。葉は白い毛で覆われ夏の花らしくない。なのに清涼感がある。花壇から移植した株がどんどん増えている。よく見かける花だが知名度はいまいち。
昼から南千里のスーパーへ。安売りの焼酎だけ買って帰る。「むし暑いですね。きょうは」「暑いねぇ」。日本人は春嬉しいと言って酒を呑み秋悲しいと言って酒を呑む、夏暑いと言って酒を呑み冬寒いと言って酒を呑む。いつからそういう文化をつくるようになったんか。8年ほど前、大阪の芭蕉俳蹟を調べた時、芭蕉の酒にまつわる句を18句見つけた。やはり春夏秋冬酒の句があった。芭蕉句はたとえば、
初春まづ酒に梅売る匂ひかな/鰹売りいかなるひとを酔はすらん/草の戸や日暮れてくれし酒の菊/酒飲めばいとど寝られぬ夜の雪…
芭蕉は酒は飲める方だったが酒飲みには厳しかったようや。蕉門一の大酒のみ其角に「大酒御無用存候。仍一句、<朝顔に我は飯食ふ男かな>」の句を贈ったという逸話がある。酒はほどほどにせえよ。と、いいつつ…
むし暑き季を祝わん酔仙翁 愚句
その寝巻暑苦しいぞふらんねる草 同