冬の雨の花売り

　曇りのち小雨。部屋薄暗く電気を点けっぱなし。泣菫の「茶話」3冊、つづきをパラパラ読み。短文ながら組み立てが上手。週刊誌のようにすっと読み切る。NHKTVの朝ドラ「あさが来た」にもなった、実業家かつ教育者・社会運動家の広岡浅子女史をからかった話がちょこちょこ出てくる。おとこまさりだったらしく淑女たちには煙たい存在と描かれている。それを読みながら、失礼ながらくつぬぎタケ子さんや市川房江さんの顔が浮かんだ。

　広岡女史が唯一人「好きな人」という大阪教会の宮川経輝氏の名が挙がっているので調べてみたら、女子教育に貢献した人だった。男もそういう働きをする人が戦前にもいたと知る。

　友人のS君が地元のローカル放送で漢詩の講釈のようなことを続けているのをネットで見つけ聴く。自作の詩を吟じていた。大したもんや。陶淵明の自作自演の葬儀の話など現代に通じるおもろい話に拍手した。昼は、きつねうどんと豆苗。

　午後、千里図書館へ「茶話」3冊返却。雨のせんちゅう広場に「シクラメン」など並んでいたので撮る(写真上)。東町を通って南瓜とじゃこを買って帰る(写真下)。
　　　　　　　　　　花売りに媼の影や冬の雨　昇龍子