ノーやん日記パート2

春風馬堤曲を読む必読書簡

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 晴れ。「蕪村全集」五書簡のなかで必読の手紙がある。安永6年(1777)2月23日付けの柳女・賀瑞にあてた「春風馬堤曲」出版のお知らせ状。柳女は伏見の門人、息子賀瑞の母親。

 「さてもさむき春ニて御座候」と時候のあいさつのあと、蕪村は「春興小冊」「出板」のお知らせ、「春風馬堤曲 馬堤は毛馬塘也。則。余が故園也。」と前書し、夜半亭(蕪村)の「狂言」をご笑覧くださいとつぎのように認めている。

 「余幼童之時、春色清和の日ニは、必友どちと此堤上ニのぼりて遊び候。水ニハ上下ノ船アリ、堤ニハ往来ノ客アリ。其中ニは、田舎娘の浪花ニ奉公して、かしこく浪花の時勢粧に倣ひ、髪かたちも妓家の風情をまなび、□(阿ヵ)伝・しげ太夫の心中のうき名をうらやみ、故郷の兄弟を恥いやしむもの有。されども、流石故園ノ情ニ不堪、偶親里に帰省するあだ者成べし。浪花を出てより親里迄の道行にて、引道具ノ狂言、座元夜半亭と御笑ひ可被下候。実は愚老懐旧のやるかたなきよりうめき出たる実情ニて候。」
 
 蕪村は自分を客観化しドラマ化した達人である。先日、B高校OBのTさんに広岡浅子の生涯をNHKのドラマにした「あさが来た」が評判という。けさ初めて連続TV小説を観た。面白くもなんともない。
               梅咲いて天神の杜囃すかな 昇竜子
 
 

 

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}貴兄も難文ではないでしょう。すらすらではありませんが、200数十年前の言語、だれでも読みとれる文章ではないかと思います。
fm
「梅咲いて天神の杜囃すかな」

今日の風は冷たかったですが、爽やかでした。日差しも私にはまばゆかったです。それにしてもこんな古文をすらすら読みこなせるとは!
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