能面アーティスト 柏木裕美の能面の世界

小面より少し年上の能面に・万媚｛まんび｝・という千、万の媚ほ含んだ色気のある女面があります。
其の色気は見ただけでも解るのですが色気の使い方をどう見せるか？の実験作品です。

付け睫毛を付けています。



待ってるわ、早く帰って来てね！
待ってるわ、また来てね！

どちらでもお好きな方を想像してください。

2年前穂高神社の「穂高の工芸作家２０人展」にて展示したのが最初です。

昨夜帰宅すると沢山の郵便物の中に待ちに待った招待状があった。其処に参列するのを長く夢見ていた。気持ちの上では非常に長い時間であった。高揚感のうれしさではなくしみじみとうれしい。４時間もバスに揺られて帰宅したのに疲れなど忘れ冴え冴えとした時間が流れて云った。６時にやっと横になったが９時には玄関ベルが聞こえた気がして飛び起きたが誰もいなかった。招待状を間違ってしまいましたから返して欲しい、と取り返しに来たのかとちょとおびえた。
この件はまた後日書きます。参列してから。
　
今日の面は創作能面です。
［品川駅で・沈黙・の人にであった］沈黙・とは遠藤周作氏の小説の題名です。
キリスト教が禁止されていた時代に日本へ布教に来て結果として棄教した白人の話です。
偶然品川駅で集団で歩いている中の一人の人を見た途端・沈黙・の人だ！と思いそのまま帰宅して彫刻しました。昨年９月二子玉川高島屋ルーフギャラリーで展示しました。その後・沈黙・が外国の有名な監督によってリメークされるとの記事を読んだ記憶があります。

9月26日27日は穂高神社の例大祭です。お招きを受けて参列させていただきました。穂高神社の参集殿で安曇野・能面塾を開かせていただいています。丸３年になりました。毎年８月の始めに能面塾展を安曇野市内で開催します。来年８月１日から８日まで第４回塾展を予定してます。
穂高神社は安曇族のシンボルです。安曇族は九州から北上してきた海神族です。上高地に奥宮があり今年も１０月８日１１時から例祭が行われます。
山の中の神社なのに［御船祭］と言って大きな舟形の山車何艘もが引き回されぶつけあいますドスン、ドカンとぶつかり合います。ハラハラドキドキします。
船の上には毎年町区ごとにテーマを決めて人形の飾り物が乗っています。大河ドラマなども作られやすいテーマです。
其の御船祭の写真を載せようと新しくカメラを買ったのにまたまた操作が分からず載せられない。

ので［翁］の面を説明しましよう。
能面の代表ですね。国家安泰を祈る神様です。［白式尉］ともいいます。
この面の眉は麻の繊維で作られていますがウサギの毛や綿などの場合もあります。
ひげは馬の尻尾やタテガミで作られています。
あごは切り顎と云われわざわざ切り離し紐で結んでいます。切り顎の理由は解らない，ということですが私なりの解釈を考えていますのでそのうち良い機会に書いてみたいと思っています。

ブログをするのは初めてではない。３月までは豊田通商株式会社という巨大商社が
ブログと販売をしてくれていた。どういうわけか知人の紹介で４年間位ものあいだ
面倒を見てくだっさた。でブログにしても始めは手書きしたのをＦＡＸで送り担当者がアップしてくれた。途中からは携帯で送る、というぜいたくなことをしていた。
この３月で其の企画(何名かの販売、ブログであった｝が終わり、ではでは何とかしなければ、と騒いでいたらこのブログのセットをしてくださった。
私ほど運のよい人はなかなかいないのでは、と思う。
パソコンも持っていないし触ったこともないのにまずはパソコンを買いに付き合ってくださり少々練習した後ブログをするための必要な操作を教えてくれ今日に至る。です　　このことだけではなく全てにおいて人様の協力なくして仕事をしてくることは出来なかった。パソコンに書きながらこんなことを云うのはおかしいけれど、人と人は顔を合わせ一緒にご飯を食べたり、話したりすることが大切だと思う。で題名に戻ると、こうした経緯でブログを書いている私には閲覧者・訪問者の意味が分からず初めて目にする、昨日の訪問者・閲覧者の数字に戸惑い振り回されている、ような気がする。

能面を作る人は能面師、面打師、能面作家など自分で名乗りたいように自由に肩書きをつける。私は「面打師」がすきです。
アトリエで塾をする日は７時に起床する。大体毎日深夜２時、３時までは仕事をしている。なので７時はちょっときつい。朝ごはん食べて、化粧して(化粧しないと人前にでられない｝ご飯も食べないとめまいがする。何事にも急ぐのが嫌い。余裕を持って動きたい。だから塾生が来る３時間も前から起きている。
簡単に掃除機かけて新聞読みながら塾生を待つ。塾は１０時から４時までです。

５時ころにはみなさんお帰りになります。これからが本当の意味での仕事が始まります。日によって彫刻ばかりだったり、彩色という彫刻の終わった面に色を付けたりします。
彩色は単に古く見せたりするのではなく舞台のための舞台化粧と思ってください。
２,３時間続けると一休みしたりしますが急に思い立ってあれやこれやしてしまったりして結局休まないまま、とかしています。
夕食食べてまた書斎に行き気が付くと１時仕方ないのでお風呂に入って、また仕事！
手に持っている彫刻刀や筆が　がたん　と手から落ちたり体が前に倒れたら這って行って寝ます。２時か３時になってます

塾がない日は８時３０分に起きる。なぜならゴミ出しがあるから。ゴミの日に出さないで次回にまわすと落着かないし。
朝食の後すぐに仕事、来客がない日は化粧しない。面を打つ、面の絵を描く、能面にかかわる文章を書く、たまには講演、イベントに呼ばれる。これが面打師柏木裕美の一日。

今年の２月、銀座・文藝春秋画廊で発表した能面の技法で打ったオバマ大統領の面です。
ライス元国務長官と並べました。

ある意味オバマ大統領は「現代の　キリスト　である」　との気持ちで打ちました。

ちなみに能面を作ることを・打つ・といいます。


　

あ；っつ今まで書いていたブログが消えてしまった。せっかく初めて太字で

あ　り　が　と　う　！！！！！！　と書いたのに

パソコンのこと何にも知らないのに楽しくてあっちこっちさわっていて全部の写真、背景もが無くなってしまった。あせって頭の中が真っ白になる。って本当に起こるのねと、此処まで書いたらまたまた訳のわからんのが画面に現れてその下になった文章が消えてしまった。

私動揺が収まってないのね。

Ｓサン　直してくださってありがとうございました。

 

 

能面を打つ人の間で「小面の裏に般若あり」との云い方があります。かわいいきれいな女でも嫉妬に苦しむ。般若は口元は怒りを額は悲しみを表します

小面の裏に般若あり。それを表現してみました。

 

 

 

名前は　[黒式尉｛こくしきじょう｝]
五穀豊穣を祈ります。

この絵は　[蛇]　といいます。
角の生えた女の鬼を般若といいます。般若は嫉妬に苦しむ女です。
般若は鬼になった自分を悲しむ部分がありますが蛇は怒りだけです。

汲めども尽きぬお酒の甕を見つけた水に住む妖精の　[猩々]　です。
酔って赤い顔をしています。

能面に［逆髪］という面がある。天皇の娘、皇女である。生まれた時に髪の毛が天を向いて生えている、という理由で捨てられる悲しい運命である。が今日ではわざわざ天に向かうようにデザインされる髪型。男性の特に若い男に多い。
今日電車の向かいの席になかなかにハンサムな２０代、｛多分？、私は人の年齢がさっぱりわからない、見当がつかない｝スーツ姿がいた。彼の髪はまさに真上を向いている、このくらいの髪の人は思えばいくらでもいるのだが突然｛逆髪｝を思い出したのだ。意識も考え方も時代とともに変化する。私たちはどのような姿で何を考えても良くどのような職業にも運と努力で付くことができる楽な時代に生きている。其のことを髪型から見た。

彼は７センチは背丈を稼いでいた。

それぞれの仕事の都合によりしばらく個人々々で稽古をしていたがやっと顔を合わせ一緒に稽古をできる様になった。丸３年たつが相変わらず安定して立つことさえできない。３年間「安定、安定」と言われつづけている。なのに稽古に参加しつづけるのは朝、上がらなかった腕が終了時にはあがるようになるから。そしてその後のランチも楽しい。
今日の話題で自分の認識について考える。イスタンブールは以前はコンスタンチノープルだった。名称が変わることで歴史が見えなくなる。見える人ももちろんいらしゃるが私は見えなくなっていた。イスタンブールは例えばの例です
国内でも新しい名前に変わり「それってどこ？」ということが多い。
今住んでいる所も散歩に歩いて何回も通って古い看板を見たりしてやっと・ああ～／此処のことだったのかと、子供のころに聞いた町の云われや思い出が浮かび上がってくる。町は外見が変わるとその昔その地に暮らしていた人を覆い隠してしまう。それが良いのか悪いのか私には解らない。ただ地名は歴史を表すから新しい名前が付くと過去を思い出せなくなりそのうちに過去などなかったことになる。

題名　[むげん]


額の横幅は１８５センチあります
漆塗りで５色に塗り分けられています
左から３つ目が[小面]の標準サイズです

参議院議長公邸、議長応接室にかけられています

むげんは無限、夢幻、無間、ムゲン、∞、とつながります　

昨日書いた作品［むげん］の写真を載せたいと一日努力したけどできなかった。
夕方来客の予定がありパソコンに詳しいらしいので教えてもらおうと期待したのに
あちらの仕事の都合で明日になってしまった。明日は中日新聞の記事の写真と［むげん」写真とを載せられるといいなぁ～

このブログ開設日に一度教わっただけだから仕方ないかな、でも物覚えがわるいのかなぁ？なんといってもパソコン設置して今日で１月だしね
自分自身明日に期待！

今日の仕事は
能面は無表情と云われるが本当は沢山の表情・感情含む日本人の顔の原点であると思います。なので能面の一番代表的な「小面」からその含む感情・表情を取り出してお見せしましょう。という作品の塗をしていました。
この作業は割と、割とね。流れ作業的なので塗ったものが乾くのを待つ間パソコンに取り組んでいました。パソコン、た　の　し　い！！！！！