月ちゃんちのエイリアン

我が家は4人家族。それぞれに個性豊か。たわいもない日常を綴った日記です。温かく見守ってくれたら嬉しいです。

しつけ?脅しと罰

2013年05月19日 | 家族
『しつけ』って難しいですよね?

「そもそも『しつけ』ってなんだと思いますか?」
という質問をこれまでに何度かされたことがあります。

大人になった時に困らないように、身に着ける礼儀作法や世の中の決まりごと(マナー)を守る…

思いたる言葉に置き換えるなら、私はこんな感じかな~?と思います…


でも、実際にはそれだけだろうか…?

と思い返すと、そうとは言い切れません。
私自身の都合に合わせて、同じことでも変わっている…いわゆる一貫性に欠ける事があります。
『臨機応変』にという言葉もありますが、

そんなの子供に分かるの?

と、尋ねられたら自信はありません
子供たちからすれば、
「ママの言葉は、ころころ変わって分かりにくい…
なのかもしれません…
なので出来るだけ、『一度言葉にしたことは変えない』と気を付けています。


兄ちゃんは小4、Tちゃんは年長さん…
Tちゃんは来年には小学生です。

片づけられない、時間を守れない、やるべき事よりテレビや遊びが先になる…
このままでいいのだろうか…

と迷いがあります


これまで、兄ちゃんやTちゃんがしなければならない事をしなかった場合、私はマイナスな行動をとってきました。

まずは、
「○○をしなければ、△△はないよ!!」
「あと、5数えるうちにしないと…」と言ってカウントダウン。
などのいわゆる、脅しです…

次に、しなかった場合やしてしまった場合…。
当然ですが怒ります
兄ちゃんは小2の時に「話す」に変えたので、あまり叩くとか外に出すといったことは、もうしていません。
その代り、お説教です。
Tちゃんは、その時々に応じて外(ベランダ)に出したりします。
必要なら、私は叩くこともします。
二人ともに、大声で怒鳴ることもあります。

そして、その結果…
「今日はテレビ無しね
「今後、DSはしてはいけない
など、その事柄に関するものや事柄の大きさによって、罰を与えてきました…


私はどうやら厳しい方のようです…


今年に入り、オセロを買ってあげました。
誕生日とか特別なことはありませんでしたが、

帰省の交通機関の中でするにもいいし、テレビやゲームよりよっぽどいいから…

と思い、持ち運びができるサイズで、マグネット式のオーソドックスなオセロを買いました。
お値段もそう高いものではありません。

ただ、これまで、我が家ではこういったパーツ物で失くならなかった物は一つもありません。
ボードゲームもトランプも、きれいにそろっている物は何もないのです。
これまでは、Tちゃんが幼かったので、失くす事を大目に見てきました。
ですが、そろそろきちんと出来ても良い頃合いだと思ったのも購入のきっかけでした。

買う前に、
「絶対に、失くさないように。
一つでもなくしたら、遊べなくなるんだからね。
大切に使いなさいね。
「うん
「もし、今度失くしたら、今後は何も買ってあげませんからね
ときつく念を押して購入しました。
「大丈夫
と、二人はやっほーと喜んでいました。



我が家の息子たちは何でもおもちゃにしてしまうし、おもちゃを本来の遊び方で遊ばず、用途とは違う遊び方をします。
そして、片づけない…
これが毎度、物が失くなる最大の原因です


最初のうちは、Tちゃんも兄ちゃんに教わりながらオセロをしていました。
ところが…

ある日、Tちゃんがオセロの駒が磁石でくっつくのが面白くて、引っ付けて遊んでいました。
次に重ねて積み始め、ピラミッドを作り始めました。
いくつも出来たピラミッドをさらに合体させて、楽しんでいました。

集中してするのは良い事です。
でも、オセロの本来の遊び方とは違います。
オリジナリティ…や想像力を養う…、と言えば聞こえはいいです。
そういう意味からすれば良いのでしょうが、当然ですが、このパターンは駒が失くなる状況です

子供の想像力を伸ばすのか、はたまた、物の使い方を教えるのか…

時々、
「そういう場合は、それ専用の物(何をしても良い道具)を用意すればいいんですよ」
などと言われます。
最初はそうしていました。
ところが、それでは我が家は納まらないのです。

理想的な回答ですが、今となっては、
「こういうこと言う人って育児したことあるのかしら?
それとも、この人の子供はよっぽど出来の良いお子様なんだろうか?」
と思ってしまいます。

子供は今、目の前にあるその物体を見て閃いているのです。
そこに
「これはこうして遊ぶ物なんですよ」
などと、言ってなんの意味が…

確かに、用意したもので遊ぶ場合もありますが、それと組み合わせていろいろと自分で考え遊びを作り出します。

これは悪い事ではありません…
が…


Tちゃんの方は、最後はオセロの駒をバラバラ~っと落とし始めました。
はじけた物がくっつく様が面白かったらしく、どんどんエスカレートしていきます。
失くならない方が不思議な遊び方です…

私は、とうとう
「Tちゃん…、そんな遊び方してたら、駒がなくなっちゃうよ
と口を挟みました。
「大丈夫
と言ってその自分で見つけた楽しい遊びを止めようとしません…
迷いどころです…

ダメときつく言うべきか…

で、結局…
「最後、ちゃんと片づけるんだね?
「うん
と、そのまま止めませんでした。

結局、私は『しつけ』と『私の教育方針』の狭間に立ち、後者を取ったのです


週末の土曜日…
いつものように散らかりに散らかったおもちゃや学校の道具、工作の道具など、床が見え無ないくらいになりました。
当然ですが…
「片づけろ~~~~~
と、怒りの一喝が

バタバタと片づける2人。

そして…
案の定、オセロが見つかりません。
「3つ足りない
と泣きべそをかいています。
兄ちゃんは
「僕のせいじゃない
と言いますが、実際、いつ失くしたかなんて分かりません。
連帯責任です。

今までは、
「もう
と、私が怒り、ある程度探して、
「おもちゃは2度と買わないって約束だったから、失くしたらからもう買わない」
と言って終わりでした。
もともと、あまり買ってあげる方ではないので子供たちにしてみれば大した事ではないようです。
なので、真剣に探す様子ではありませんでした。

家の中でしか遊んでいないはずです。
家の中にあるはずなんです。

私はそう思い、
「見つからなかったら、もう誕生日プレゼントも買ってあげないよ
物を大事にしないんだから、サンタさんもそんな子供の所にはプレゼントは持ってこないよ
とダブルパンチを浴びせました。

さすがに、子供たちは大慌てです。
そこで、その日は家族ぐるみで大掃除です。
テレビ台を動かし、重たいソファを動かし、カーペットをはがし…
さんざん探しましたが、2つしか見つかりませんでした。

まさか見つからないと思っていなかったので、私としてもとても困りました

ここで許しては、
「ママは、そう言っても結局許してくれる…
となってしまっては困る…
でも、誕生日プレゼントまでは大げさだよね…

困惑していましたが、結局、
「失くしたんだから、仕方ないよね
と、彼らは今後、誕生日プレゼントもサンタさんからのプレゼントももらえなくなってしまいました。

罰だらけです。
あれもダメ、これも無し…

これだけ罰を受けるのだから、少しは効くのかと思いきや…

泣いたのはその日だけでした…
翌日にはケロッとして、元通り…



そして、数日前、兄ちゃんがやってくれました。

パパの携帯は
「兄ちゃんが勝手に触るんだ
と言って随分前から、ロックをかけパスワードを入れるようにしていたようです。
それでも、パスワードを勝手に入力し、3回間違えて短時間ですが使えなくしてしまった事があったそうです。
その時に怒られて以来、パパの携帯は触らなくなっていたようです。

私の携帯はロックをかけていませんでした。
そもそも、パパの携帯にしかゲームが入っていなかったので、私の携帯には興味がなかったのです。
ところが…
最近、私も携帯を機種変更し、ゲームを入れてしまいました。
パパと兄ちゃんの間に起った事など知らない私は、ロックなどかけていませんでした。


兄ちゃんは、朝はとても早起きです。
誰よりも早く起き、テレビを見ています。

勉強してくれれば、なんて頭の良い子になるだろうに…

とは思いますが、これは大目に見ていました。


ゲームを私の携帯に入れて、まだ日も浅い頃…
私はいつものように兄ちゃんたちより後に起きました。
携帯になんとなく違和感を感じたものの、朝はバタバタしています。
学校に幼稚園、仕事にと男衆を出してしまわなければなりません。

ようやく一息つける…

とソファに座り、携帯を見てみました。
どう見ても、ゲームをしています。

あぁ、とうとう気づいたか…
やっぱロックかけないとダメか…

と思いつつ、

帰宅したら怒らないとな…

と思っていました。


でも、まだなんだか変です…
そして、気づきました…
兄ちゃんは、ゲームをするためにたくさんの人にメール(ラインですが)を送っていたのです。

早朝で、しかも付き合いの深い浅いは関係ありません
笑って済ませられる人ばかりではないのです
当然ながら、私は激怒です

携帯にはすぐにロックをかけました。
最初のうちは、怒り爆発で

どうするか

と、罰を与える事を考えていました。
でも、しばらく考える内に、

罰を与えて果たして意味があるのだろうか…

と、いう考えが頭をよぎりました。
与える罰…
結局、考えがまとまらないまま、夜を迎え、兄ちゃんが帰宅しました。


「兄ちゃん、ちょっとそこへ座りなさい
そう言われて、怒られるんだとピンと来たようです。
「何を言われるか、分かってるかな?
兄ちゃんは、携帯をちらっと見て、私を見ました。
「そう、これね
と言って、携帯を見せました。
「何した?
兄ちゃんは大粒の涙を目に溜めて、声を絞り出すように
「ゲームした
と言いました。

「そう、ゲーム。
でも、ゲームだけじゃないでしょ?
と言うと、兄ちゃんは何の事か分からない…といった顔をしました。
どうも、本当に分かっていない様子です。
「ゲームがしたくて、たくさんの人にメールを送ったでしょう?
と言うと、
「・・・
まだ分からないようでした。

私は操作を見せ、
「これ押しまくったでしょ?
と尋ねました。
兄ちゃんは、また涙を溜めて頷きました。

まずは、それがどういう事なのかを説明しました。
兄ちゃんにとっては、DSのキャラクターもラインゲームのキャラクターも同じなのです。
でも、そこの違いを知らないと大変なことになる…
こんこんと説明しました。

そして、話がながら気が付きました。
この時間も、兄ちゃんにとっては儀式の一つに過ぎないんだという事に…
この後には、罰が待っています。

怒られる
 ↓
お説教
 ↓
罰を与えられる

このパターンが繰り返されるだけで、兄ちゃんには何も残らないのです…
そして、誕生日プレゼントさえもらえなくなった今、彼にとってそれを超える罰など何があるのでしょう?

兄ちゃんに話しながら、
「話分かってる?
と尋ねると、
「分かってる
と答えます。

兄ちゃんにとっては、お風呂掃除の時間を守らず小言を言われるのも、今、こうして他人に迷惑をかけて怒られている事も同じ程度の事で、罰の重さもあまり彼には意味が無いのではないだろうか…

話しながら、そう思いました。

「じゃぁ、どうするかい?
何かダメな事が増えるよね?
と言うと、兄ちゃんは頷きました。

はぁ…

「あのさ、ダメな事って2種類あるの分かる?
と尋ねると、兄ちゃんはよく分からないという顔をしています。

「今回のような、携帯を触ってはダメ…
これは、それそのものに理由があってダメなものじゃん。
DSも借りてる物なんだから、大切に使わないとダメ。
使ったら片づけないとダメ。
これも、同じ。
理由があって、ダメな事」
兄ちゃんは、頷きます

「で、もう一つは何か分かる?
首を振る兄ちゃん

お前は~~~、考える気ないな~~~

話がそれるから、それは取りあえず置いておいて…

「もう一つは、『理由があってダメ』な事をした時に、出来る『罰』としてのダメなんだけどさ。
これは絶対にダメなものではないんだよね。
で、増やさない方がいいのは兄ちゃんなんじゃないの?
まだ、分かってないようです。
「要するに、この前はDSを大切に使わなかったから、DSを使ってはダメ、になった。
オセロを失くしてはいけないのに失くしたから、誕生日やクリスマスプレゼントがダメ、になった。」
ここまで来たら、なんとなく分かってきたようで、兄ちゃんはぽろぽろ泣き出しました。

「で、今回は、どうするよ。
何のダメを増やす?
兄ちゃんの顔は恐怖とショックと悲しみで引きつり、さらにしゃくりあげて泣いています。

先日買ったばかりの自転車があります。
4年生からは自転車に一人で乗って(校区内だけですが)出かけられます。
自転車は彼にとって、本当に楽しみで大好きな物です。

「何をダメにする?
「・・・
「DSも出来ない。
誕生日プレゼントも、もうもらえない。
じゃぁ、この前買ったばかりの自転車に乗れないにするか?
と言うと

大きく首を振っています。

私も本意ではありません。
DSだって、私は自ら買ってあげる事はしませんが、自分でお金を貯めてソフトを買った物です。
誕生日プレゼントだって、唯一、彼に好きな物を買ってあげられる日です。
自転車だって、乗らないなら買わなけば良かったわけですから…

そして、最大の問題は、これらの罰を与えても根本の問題は忘れられ、また繰り返される…というところにあります。
延々と罰が増えていくのです。
うんざりです


結局、今回は『ダメ』を増やすのではなく、『する』を増やすことにしました。
今しているお手伝いの他に、お手伝いを何か一つ増やす。
学校から宿題と自学習で50分毎日するのですが、その他に苦手な教科の教科書を読む事。
これを朝、する事になりました。


携帯もゲームを入れていた私も悪かったです。
でも、

ロックをかけてもそもそもの意味とは違う…

と思い、
「触らないと信用してるからね」
と言って、ロックを外しました。
必要に応じてロックはしますが、兄ちゃんのせいでかけるのではありません。


今後、どのようにしていけばいいのか、まだ私には私なりの答えが見つかってはいません。
でも、脅しても罰を与えても、だからと言って野放しにしても、どれも意味が無いのだという事はよく分かりました。

しつけってなんなんでしょうね…?

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