今、エゴノキの下で頭上を見上げると
ピンク色した小さな星形の花がこんなにたくさん!
下向きにずらーっと鈴なりに咲いている。
どの写真もピントが甘々だが…
幻想的な雰囲気が伝われば良しとしよう。(笑)
小さい花と言えばこのチェリーセージ。
仲良し2人組の踊り子たちが
身に纏った赤いスカートをひらひらさせて
さも楽し気に歌い踊るように咲いている。
それを見ているとこちらまで楽しくなってくる。
ここにも小さな可愛い花がひっそりと咲いている。
野生種のバラ、ノイバラ(野茨)だ。
単に「野ばら」とも呼ばれ、そっちの方が馴染み深い。
でも、今まさに見頃を迎えているのに
どこか寂し気な風情が漂う野ばら。
昨日の「山庭のバラ第1報」に入れてもらえず
仲間外れにされて「どうせ私なんか…」と
密かに拗ねているかも知れないが
そんなことはない。
キミはバラの立派な仲間だし
よく見れば…花もじゅうぶん美しい。(笑)
おまけに至る所で勝手に育つという特技もある。
確かに花は地味で目立たないが
花は派手でもひ弱で手がかかる園芸種にはない
野生種の逞しさがあるじゃないか。
もっと自分に誇りと自信を持つべきだ。
ちなみに余談だが
「茨の道をゆく」という言葉の茨は
実はこのノイバラ(野ばら)を指しているようだ。
昔から野山の道なき道を歩むとき
至る所で繁っている茨の棘に刺されながら
それでも歩き続けるしかなかった。
そこで困難な道を頑張って進むことを
「茨の道をゆく」と言ったらしい。
今では茨の道を歩きたくても歩く機会は滅多にない。
よっぽど山奥に分け入らなければ無理だ。
そんな数少ない野生種のバラであるノイバラを
身近に見ることができる山暮らしは
街の暮らしに比べると確かに困難なことが多い。
となると私たち夫婦の選んだ老後は
ある意味「茨の道」を歩んでいるのかも知れない。(笑)