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【ヴァギナ・デンタータ】

瞼を閉じれば見えてくるものこそ本当の世界――と、信じたい私は四六時中夢の中へ。

絶対解

2006年07月12日 22時44分31秒 | テクスト

----------------------------------------------------------------------------------------Text written by man-ju*[zettai-kai]

 娘たちはみな裸で、左右どちらかの小陰唇に焼き鏝で数字を刻まれている。窓のない四角い部屋に何人もいっぺんに押しこめられ、体を堅く閉じ蹲っている。互いの呼吸は近く、触れ合った肌は汗ばむほどなのに震えはやまない。裸電球に飛びこんだ虫が落ちて死ぬ。
 その男には揺るぎない地位と財力があり、誰も知らない秘められた館で娘たちを代わる代わるいたぶることを享楽としていた。娘たちは男を満足させられればその日一日を無事にやり過ごし少ない飯にありつくことが出来たし、そうでなければその場で命を落とす。
 娘たちはかつてにぎやかな町で愛され、育った。親がありきょうだいがあり恋人があり、鮮やかな日々があった。今や娘たちには死のにおいの色濃い澱んだ日々しかない。
 一日の終わり、薄べったい毛布にくるまりながら娘たちは繰り返し同じ夢を見る。いつか、愛した男が自分を救いだしてくれること。顔立ちも年齢もさまざまだろう、故郷も生い立ちもさまざまだろう。ただひとつたしかなのは、どの男も、娘を守り抜くための逞しい腕を持っている。

[fukujyou-ni-shisu]*(2006. 07. ××)------------------------------------------------------------------------------------