下記は昭和12年度の大島郡全域の造り酒屋(酒場)の一覧表である。当時は軍への徴用が優先されていたらしく
酒場毎の計画生産の為の一覧表の様でもある。これにより酒米の優先配給等が行われたと考えられます。
しかし、小さな大島の中で30軒もの醸造所がひしめき生活出来ていたのは驚きですね。
和田の村上水軍家も廃藩置県により禄を失い、酒場を開きます。村上保一郎さんの酒場がそうですね。
当時、大島郡最大の酒場は河岡酒場でした。その後、銘柄に佐藤栄作の号の「周山」を付けた川村酒場が隆盛
を極めます。どちらも今は大きな酒場跡は売りに出ていますので栄枯盛衰世の習いとも言えます。
現在は一軒も残っていません。昭和30年代までに生まれた人たちには懐かしい酒場ですが。
尚、酒場の住所、銘柄等が不明な所が多いので、記憶のある方はお知らせください。
補充して史料として残します。
『昭和12年の大島の造り酒屋一覧」 【藤村酒場資料】
酒場名 所有者 昭和12年製造見込石高 昭和11年度査定石数
①榮本 酒場 榮本 忠作 酒 三百二十三石二斗五升 三百二十五石
②山中 酒場 山中 謙三 酒 百三石四斗二升四合 百六石 伊保田
③村上 酒場 村上 保一郎 酒 百十三石七斗七升九合 百三十一石 和田
(昭和38年) 村上酒造 社長 村上保一郎 【能島村上海賊村上武吉の次男家、通称「村上一学家」
四境の役の時、村上河内隊本家】
④藤本 酒場 藤本 重蔵 酒 百三十石一斗一升 百三十四石
(昭和38年)大島酒造㈱ 社長 藤本 要一 【銘柄 蕾藤】 東和町内入
⑤東 酒場 東 五平 酒 百五十三石二斗四升(焼酎二石五斗九升二合) 百六十七石(含焼酎)
⑥平田 酒場 平田 豊作 酒 百四石六斗七升 百五石
⑦篠本 酒場 篠本 輝夫 酒 百三石三升二合 百二石
⑧福田 酒場 福田 長松 酒 百一石三斗六升(焼酎二石八斗) -
⑨黒村 酒場 黒村 直行 酒 三百六十一石六斗四升四合 三百六十四石
(昭和38年) 黒村酒造㈱ 社長 黒村 直行 【名柄 横綱】 久賀町
⑩宇藤 酒場 宇藤 棹助 酒 百三十九石六升六合 百三十四石
⑪升井 酒場 升井 有平 酒 五百十九石四斗二升三合 五百十六石
(昭和38年) 桝井酒造㈱ 社長 桝井 淑太郎 【銘柄 延命】 久賀町
⑫松田 酒場 松田 権吉 酒 三百二十三石六斗六升八合(焼酎十八石) 三百四十七石(含焼酎)
⑬藤谷 酒場 藤谷 松太郎 味醂 三石一斗五升(焼酎十八石) 焼酎十三石
⑭浜中 酒場 浜中 一義 味醂 二石八斗七升(焼酎二十六石) 焼酎二十石
⑮田村 酒場 田村 忠次郎 酒 四百五十二石四升(焼酎四石二升) 四百五十七石
⑯東 酒場 東 隆治 酒 四百十四石八合 四百十六石 三蒲
(昭和38年) 東屋酒造㈱ 社長 東 宏 【銘柄 厳島】
⑰田村 酒場 田村 応直 酒 五百二十三石(白三石九斗味醂八五石、焼酎五七石) 酒類六百九十七石
久賀町
⑱一柳 酒場 一柳 栄吉 酒 二百五十六石、味醂十八石四斗 焼酎二十九石八斗 酒類二百九十五石
三蒲 (S34 一柳富志子)明治3年創業、 【銘柄 平和の友】 三蒲
⑲星出 酒場 星出 幸一 酒 百九十九石四斗五升五合 二百二石 三蒲
(S34 星出 幸雄) 【銘柄 玉盃】
⑳砂田 酒場 砂田 久治郎 酒 百三十石五斗四升 百三十七石 砂掘?
㉑川村 酒場 川村 秀雄 酒 四百二石三斗五合 三百三十五石 小松・宮ノ下
(S34 川村秀雄)明治10年創業、 【銘柄 東洋男山・周山】
㉒河岡 酒場 河岡 新兵衛 酒 三百十五石八斗二升(焼酎十石) 三百二十九石 和田
㉓河岡 酒場 河岡 文右衛門 酒 三百七十三石七斗九升四合(焼酎十九石九斗五升) 三百八十七石 和田
河岡兵次郎が大正の初め矢田部酒場を継承、
㉔西村 酒場 西村 樽一 酒 百七石三斗 百八石 屋代吉井
(S34 西村柳一) 明治14年創業、 【銘柄 信延寿】
㉕永田 酒場 永田 吉郎 酒 百八石五斗六升七合 百八石 神領?
㉖信本 酒場 信本 清 酒 (九十四石三斗) 百二石 沖浦
(S34 信本 忠) 【銘柄 滝泉】
㉗藤村 酒場 藤村 傳太郎 酒 百九十九石五斗八升四合(焼酎四石二斗七合) 二百二十七石 戸田
江戸期の吉田屋酒場を継承し後、昭和10年頃廃業、 【銘柄 】
㉘矢野 酒場 矢野 徳一 焼酎十八石
㉙矢野 酒場 矢野 弥之助 味醂 百三十三石六斗(焼酎三十石) 焼酎百五十二石
㉚東村 酒場 東村 定助 焼酎 二十七石 焼酎二十一石
査定合計六千四百八十七石
計 清酒 五千九百九十三石七斗四升九合
焼酎 二百八十三石四斗六升六合
味醂 二百四十七石六斗五升一合
白酒 三石九斗九合
昭和12年12月15日現在 合計 六千五百二十八石七斗七升五合
【付録 天保年間に大島にあった酒造場 「大島大鑑S39」】
小松村 寄屋 清蔵
小松開作 川崎屋 清右衛門(矢田部家 のち河岡酒場へ継承さる)
戸田村 吉田屋 清左衛門 (のち藤村酒場へ継承さる)
久賀村津原 伊藤 惣兵衛 大庄屋家カ?(のちの桝井酒場へ継承か?)
久賀村小路 河村 又兵衛
日前村 藤井 三郎左衛門
安下庄 中司 太次郎
外入村 野口 清次郎
地家室 鶴屋 九左衛門
沖家室 友澤 彦七 沖家室開島 石崎家一族友澤家
酒場毎の計画生産の為の一覧表の様でもある。これにより酒米の優先配給等が行われたと考えられます。
しかし、小さな大島の中で30軒もの醸造所がひしめき生活出来ていたのは驚きですね。
和田の村上水軍家も廃藩置県により禄を失い、酒場を開きます。村上保一郎さんの酒場がそうですね。
当時、大島郡最大の酒場は河岡酒場でした。その後、銘柄に佐藤栄作の号の「周山」を付けた川村酒場が隆盛
を極めます。どちらも今は大きな酒場跡は売りに出ていますので栄枯盛衰世の習いとも言えます。
現在は一軒も残っていません。昭和30年代までに生まれた人たちには懐かしい酒場ですが。
尚、酒場の住所、銘柄等が不明な所が多いので、記憶のある方はお知らせください。
補充して史料として残します。
『昭和12年の大島の造り酒屋一覧」 【藤村酒場資料】
酒場名 所有者 昭和12年製造見込石高 昭和11年度査定石数
①榮本 酒場 榮本 忠作 酒 三百二十三石二斗五升 三百二十五石
②山中 酒場 山中 謙三 酒 百三石四斗二升四合 百六石 伊保田
③村上 酒場 村上 保一郎 酒 百十三石七斗七升九合 百三十一石 和田
(昭和38年) 村上酒造 社長 村上保一郎 【能島村上海賊村上武吉の次男家、通称「村上一学家」
四境の役の時、村上河内隊本家】
④藤本 酒場 藤本 重蔵 酒 百三十石一斗一升 百三十四石
(昭和38年)大島酒造㈱ 社長 藤本 要一 【銘柄 蕾藤】 東和町内入
⑤東 酒場 東 五平 酒 百五十三石二斗四升(焼酎二石五斗九升二合) 百六十七石(含焼酎)
⑥平田 酒場 平田 豊作 酒 百四石六斗七升 百五石
⑦篠本 酒場 篠本 輝夫 酒 百三石三升二合 百二石
⑧福田 酒場 福田 長松 酒 百一石三斗六升(焼酎二石八斗) -
⑨黒村 酒場 黒村 直行 酒 三百六十一石六斗四升四合 三百六十四石
(昭和38年) 黒村酒造㈱ 社長 黒村 直行 【名柄 横綱】 久賀町
⑩宇藤 酒場 宇藤 棹助 酒 百三十九石六升六合 百三十四石
⑪升井 酒場 升井 有平 酒 五百十九石四斗二升三合 五百十六石
(昭和38年) 桝井酒造㈱ 社長 桝井 淑太郎 【銘柄 延命】 久賀町
⑫松田 酒場 松田 権吉 酒 三百二十三石六斗六升八合(焼酎十八石) 三百四十七石(含焼酎)
⑬藤谷 酒場 藤谷 松太郎 味醂 三石一斗五升(焼酎十八石) 焼酎十三石
⑭浜中 酒場 浜中 一義 味醂 二石八斗七升(焼酎二十六石) 焼酎二十石
⑮田村 酒場 田村 忠次郎 酒 四百五十二石四升(焼酎四石二升) 四百五十七石
⑯東 酒場 東 隆治 酒 四百十四石八合 四百十六石 三蒲
(昭和38年) 東屋酒造㈱ 社長 東 宏 【銘柄 厳島】
⑰田村 酒場 田村 応直 酒 五百二十三石(白三石九斗味醂八五石、焼酎五七石) 酒類六百九十七石
久賀町
⑱一柳 酒場 一柳 栄吉 酒 二百五十六石、味醂十八石四斗 焼酎二十九石八斗 酒類二百九十五石
三蒲 (S34 一柳富志子)明治3年創業、 【銘柄 平和の友】 三蒲
⑲星出 酒場 星出 幸一 酒 百九十九石四斗五升五合 二百二石 三蒲
(S34 星出 幸雄) 【銘柄 玉盃】
⑳砂田 酒場 砂田 久治郎 酒 百三十石五斗四升 百三十七石 砂掘?
㉑川村 酒場 川村 秀雄 酒 四百二石三斗五合 三百三十五石 小松・宮ノ下
(S34 川村秀雄)明治10年創業、 【銘柄 東洋男山・周山】
㉒河岡 酒場 河岡 新兵衛 酒 三百十五石八斗二升(焼酎十石) 三百二十九石 和田
㉓河岡 酒場 河岡 文右衛門 酒 三百七十三石七斗九升四合(焼酎十九石九斗五升) 三百八十七石 和田
河岡兵次郎が大正の初め矢田部酒場を継承、
㉔西村 酒場 西村 樽一 酒 百七石三斗 百八石 屋代吉井
(S34 西村柳一) 明治14年創業、 【銘柄 信延寿】
㉕永田 酒場 永田 吉郎 酒 百八石五斗六升七合 百八石 神領?
㉖信本 酒場 信本 清 酒 (九十四石三斗) 百二石 沖浦
(S34 信本 忠) 【銘柄 滝泉】
㉗藤村 酒場 藤村 傳太郎 酒 百九十九石五斗八升四合(焼酎四石二斗七合) 二百二十七石 戸田
江戸期の吉田屋酒場を継承し後、昭和10年頃廃業、 【銘柄 】
㉘矢野 酒場 矢野 徳一 焼酎十八石
㉙矢野 酒場 矢野 弥之助 味醂 百三十三石六斗(焼酎三十石) 焼酎百五十二石
㉚東村 酒場 東村 定助 焼酎 二十七石 焼酎二十一石
査定合計六千四百八十七石
計 清酒 五千九百九十三石七斗四升九合
焼酎 二百八十三石四斗六升六合
味醂 二百四十七石六斗五升一合
白酒 三石九斗九合
昭和12年12月15日現在 合計 六千五百二十八石七斗七升五合
【付録 天保年間に大島にあった酒造場 「大島大鑑S39」】
小松村 寄屋 清蔵
小松開作 川崎屋 清右衛門(矢田部家 のち河岡酒場へ継承さる)
戸田村 吉田屋 清左衛門 (のち藤村酒場へ継承さる)
久賀村津原 伊藤 惣兵衛 大庄屋家カ?(のちの桝井酒場へ継承か?)
久賀村小路 河村 又兵衛
日前村 藤井 三郎左衛門
安下庄 中司 太次郎
外入村 野口 清次郎
地家室 鶴屋 九左衛門
沖家室 友澤 彦七 沖家室開島 石崎家一族友澤家
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