咲-Saki- 第184局
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第183局 「開鎖」 感想)
いよいよ始まる5決大将戦。注目は、もちろん新道寺が誇るダブルエースの鶴田姫子。東1局から試合を大きく動かす一撃が解き放たれようとしていた...!
天から降ってきた配牌。哩さんから託された絆の力。リザベーションキーを空に向け、雲を突き破り、空から牌が舞い降りてくる演出はやっぱり何度見てもかっこいいなぁ。
まさに、天さえも味方につけるかのような迫力のあるシーンは思わず見入ってしまう。
姫子の配牌はドラ1の3向聴。思いのほか、普通の配牌だが、何があっても和了ることを確信している力強い姫子の瞳が、姫子と哩さんの絆の強さを雄弁に物語っているのも素晴らしい。
そういう意味でも準決勝での穏乃は、(リザベーションが成功したとはいえ)あまりにも強大で異質な存在だったことを再確認させてくれるわけなんですけどね。
そして、大将戦においてとても重要な意味を持ってくる席順。東1局の親番が爽ということは、席順は、有珠山、新道寺、千里山、姫松の順になったようで...。
というかまた、末原さんラス親なの...!?準決勝でラス親の悲劇によって敗北をした末原さんが、大将戦最大のヤマ場になるであろう南4局の親番とは...。
また、オーラスに回避不能の三倍満を親被りするようなことがあったら、もう何かしらのオカルトが発生している可能性さえ感じる...笑。
こんなのあんまりだよ!まだ、パコロカムイの呪い続いてるんじゃないの...!?末原さんの活躍に期待せずにはいられないな。とカナちゃんも思わず興奮するレベル。
さて、渡されたデータから、東1局と南4局1本場の2つの局に新道寺の"魔法"がかかっていると推測した竜華は、やや様子見の構え。
対して、姫子の和了りを警戒しながらも、爽と末原さんは押していく姿勢を崩さない。
リーチで千点を捨てた淡とは対照的に末原さんはとても冷静だね。この千点が勝負の明暗を分かつきっかけになることも麻雀では珍しくない。
こういう積み重ねが生きてくる場面がしばしば巡ってくるのも麻雀というゲームのおもしろさだと思う。
5巡目に七対子を聴牌した末原さんは、和了率を優先し、を切って、待ちで聴牌。
打点こそ低いものの、現状トップである末原さんが和了率を優先するのは頷ける。加えて、を切ることで爽のチーを誘発し、場をかき乱すことも狙っていたとは、末原さんは本当に策士だなぁ。
実際、点差のあまり大きくない3位の新道寺に和了られるより、ダンラスの有珠山に和了られる方が幾分マシだし、末原さんの戦略はとても合理的だと思う。
自分が和了るにせよ、他家が和了るにせよ、場をかき乱すことで新道寺の絆が崩せるのであれば、この大将戦における最大の脅威を封じ込めることが出来る可能性が出てくるわけだし。
だが、その一縷の望みもむなしく、7巡目に姫子からリーチがかかると──
そのまま、メンタンピンツモ三色ドラ1裏1の倍満和了.....!そして、この和了りによって、新道寺がこの試合初めてトップに浮上.....!!
爽と末原さんが色々仕掛けたけど、やはりリザベーションは崩せないか。末原さんが5巡目に七対子を聴牌し、親の爽が2副露で速攻をかけても、和了られてしまうとあってはどうしようもない。
この局、姫子と初対決である爽と末原さんの2人が攻めに出たのとは対照的に、竜華があまり動きを見せなかったのは、実際に準決勝で新道寺のコンボの強さを体験しているのが大きいんでしょうね。
準決勝で枕神怜ちゃんの未来視を以ってしても和了りへの道が見えなかったのだから、場をかき乱してツモ順をズラしただけで攻略できる能力であれば確かに苦労はしない。
配牌時に翻数を決めてその翻数以上で和了らないと発動しない制約と──副将と大将が揃っていないと使えないという二人がかりでの力。失敗した際のリスクもあり、普通に考えれば成立条件はそこまで容易くはない。
だからこそ、その"強固な絆"は圧倒的な力になる。1人ではなく、2人分の力。それは、時間を積み重ねてきたからこそ紡がれた2人だけの絆です。その2人の力を合わせれば、絶対王者の照にも、なかなか太刀打ちできないと言わせるほどの力を生み出す。
『咲-Saki-』世界の中でも強力無比な能力であることは間違いない。でも、リザベーションの強力さは哩さんの地力があってこそ成立するものでもあるので、これくらい圧倒的なものであっても良いと思う。
○東2局 親:鶴田姫子 ドラ:不明
倍満和了によって、トップに浮上した姫子だが、続く東2局は副将戦で哩さんがリザベーションに失敗した局。親番ではあるものの、ここからはもう守るだけ.....と思いきや、
配牌を開いてみると、まさかの九種九牌...!?今年のインハイルールでは、九種九牌は連荘扱いになり、親は流れず、場は東2局1本場へ。
取り決めによっては場の進行を円滑にするために親流れにしている雀荘もあったりするけれど、一般的な競技ルールだと、今年のインハイルールのように、九種九牌は連荘扱いのはず。
ちなみに、ダブリーを掛けた局で同時に九種九牌を起こされたことがあるけど、これも当然流れるので涙目になる。
○東2局1本場 親:鶴田姫子 ドラ:不明
トップに浮上した新道寺は、コンボがかかっていない局は守りに入る...と、推測していた末原さんと竜華。実際に、姫子自身もそう考えていた。
だが、幸運とも呼べる九種九牌によって、親番を維持したままリザべ失敗局である東2局を流すことが出来た姫子は、ここを好機と見るや奇襲に打って出る。
本当に守りに徹するのであれば、九種九牌の手牌を利用して、親が流れるように立ち回ればいい。ゆえに、九種九牌による連荘は攻めの一手。
トップ目は守りに入るという思い込みが、付け入る"スキ"になる──。をポンした姫子は、
そのままダブ赤2の4100オールを和了...!まさにスキを突いた奇襲。リザベーションだけではない、姫子の地力と作戦勝ちによる和了りが描かれたのは良かった。
この和了りによって各校の点数状況は、新道寺:135300点、姫松:107800点、千里山:104300点、有珠山:52600点。
3位でスタートした新道寺だけど、2回の和了りで2位と27500点の差をつけてのトップに駆け上がる姫子の火力はやはり恐ろしい。
準決勝の時のように姫子も無理な攻めはしないだろうし、この点差で守りに入られると追う3校は厳しくなるが、果たしてこの半荘でなにが起こるのか──。
南4局1本場の三倍満キーの存在も気がかりな大将戦。まだまだ波乱がありそうで楽しみ。
次回は2/2発売号で掲載予定。明日は阿知賀編の実写映画見に行くよ...!
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第183局 「開鎖」 感想)
いよいよ始まる5決大将戦。注目は、もちろん新道寺が誇るダブルエースの鶴田姫子。東1局から試合を大きく動かす一撃が解き放たれようとしていた...!
倍満おいでませ・・・・・・!!
天から降ってきた配牌。哩さんから託された絆の力。リザベーションキーを空に向け、雲を突き破り、空から牌が舞い降りてくる演出はやっぱり何度見てもかっこいいなぁ。
まさに、天さえも味方につけるかのような迫力のあるシーンは思わず見入ってしまう。
姫子の配牌はドラ1の3向聴。思いのほか、普通の配牌だが、何があっても和了ることを確信している力強い姫子の瞳が、姫子と哩さんの絆の強さを雄弁に物語っているのも素晴らしい。
そういう意味でも準決勝での穏乃は、(リザベーションが成功したとはいえ)あまりにも強大で異質な存在だったことを再確認させてくれるわけなんですけどね。
席順
そして、大将戦においてとても重要な意味を持ってくる席順。東1局の親番が爽ということは、席順は、有珠山、新道寺、千里山、姫松の順になったようで...。
というかまた、末原さんラス親なの...!?準決勝でラス親の悲劇によって敗北をした末原さんが、大将戦最大のヤマ場になるであろう南4局の親番とは...。
また、オーラスに回避不能の三倍満を親被りするようなことがあったら、もう何かしらのオカルトが発生している可能性さえ感じる...笑。
こんなのあんまりだよ!まだ、パコロカムイの呪い続いてるんじゃないの...!?末原さんの活躍に期待せずにはいられないな。とカナちゃんも思わず興奮するレベル。
さて、渡されたデータから、東1局と南4局1本場の2つの局に新道寺の"魔法"がかかっていると推測した竜華は、やや様子見の構え。
対して、姫子の和了りを警戒しながらも、爽と末原さんは押していく姿勢を崩さない。
リーチで千点を捨てた淡とは対照的に末原さんはとても冷静だね。この千点が勝負の明暗を分かつきっかけになることも麻雀では珍しくない。
こういう積み重ねが生きてくる場面がしばしば巡ってくるのも麻雀というゲームのおもしろさだと思う。
5巡目に七対子を聴牌した末原さんは、和了率を優先し、を切って、待ちで聴牌。
打点こそ低いものの、現状トップである末原さんが和了率を優先するのは頷ける。加えて、を切ることで爽のチーを誘発し、場をかき乱すことも狙っていたとは、末原さんは本当に策士だなぁ。
実際、点差のあまり大きくない3位の新道寺に和了られるより、ダンラスの有珠山に和了られる方が幾分マシだし、末原さんの戦略はとても合理的だと思う。
自分が和了るにせよ、他家が和了るにせよ、場をかき乱すことで新道寺の絆が崩せるのであれば、この大将戦における最大の脅威を封じ込めることが出来る可能性が出てくるわけだし。
だが、その一縷の望みもむなしく、7巡目に姫子からリーチがかかると──
そのまま、メンタンピンツモ三色ドラ1裏1の倍満和了.....!そして、この和了りによって、新道寺がこの試合初めてトップに浮上.....!!
爽と末原さんが色々仕掛けたけど、やはりリザベーションは崩せないか。末原さんが5巡目に七対子を聴牌し、親の爽が2副露で速攻をかけても、和了られてしまうとあってはどうしようもない。
この局、姫子と初対決である爽と末原さんの2人が攻めに出たのとは対照的に、竜華があまり動きを見せなかったのは、実際に準決勝で新道寺のコンボの強さを体験しているのが大きいんでしょうね。
準決勝で枕神怜ちゃんの未来視を以ってしても和了りへの道が見えなかったのだから、場をかき乱してツモ順をズラしただけで攻略できる能力であれば確かに苦労はしない。
配牌時に翻数を決めてその翻数以上で和了らないと発動しない制約と──副将と大将が揃っていないと使えないという二人がかりでの力。失敗した際のリスクもあり、普通に考えれば成立条件はそこまで容易くはない。
だからこそ、その"強固な絆"は圧倒的な力になる。1人ではなく、2人分の力。それは、時間を積み重ねてきたからこそ紡がれた2人だけの絆です。その2人の力を合わせれば、絶対王者の照にも、なかなか太刀打ちできないと言わせるほどの力を生み出す。
『咲-Saki-』世界の中でも強力無比な能力であることは間違いない。でも、リザベーションの強力さは哩さんの地力があってこそ成立するものでもあるので、これくらい圧倒的なものであっても良いと思う。
○東2局 親:鶴田姫子 ドラ:不明
倍満和了によって、トップに浮上した姫子だが、続く東2局は副将戦で哩さんがリザベーションに失敗した局。親番ではあるものの、ここからはもう守るだけ.....と思いきや、
配牌を開いてみると、まさかの九種九牌...!?今年のインハイルールでは、九種九牌は連荘扱いになり、親は流れず、場は東2局1本場へ。
取り決めによっては場の進行を円滑にするために親流れにしている雀荘もあったりするけれど、一般的な競技ルールだと、今年のインハイルールのように、九種九牌は連荘扱いのはず。
ちなみに、ダブリーを掛けた局で同時に九種九牌を起こされたことがあるけど、これも当然流れるので涙目になる。
○東2局1本場 親:鶴田姫子 ドラ:不明
トップに浮上した新道寺は、コンボがかかっていない局は守りに入る...と、推測していた末原さんと竜華。実際に、姫子自身もそう考えていた。
だが、幸運とも呼べる九種九牌によって、親番を維持したままリザべ失敗局である東2局を流すことが出来た姫子は、ここを好機と見るや奇襲に打って出る。
本当に守りに徹するのであれば、九種九牌の手牌を利用して、親が流れるように立ち回ればいい。ゆえに、九種九牌による連荘は攻めの一手。
トップ目は守りに入るという思い込みが、付け入る"スキ"になる──。をポンした姫子は、
そのままダブ赤2の4100オールを和了...!まさにスキを突いた奇襲。リザベーションだけではない、姫子の地力と作戦勝ちによる和了りが描かれたのは良かった。
この和了りによって各校の点数状況は、新道寺:135300点、姫松:107800点、千里山:104300点、有珠山:52600点。
3位でスタートした新道寺だけど、2回の和了りで2位と27500点の差をつけてのトップに駆け上がる姫子の火力はやはり恐ろしい。
準決勝の時のように姫子も無理な攻めはしないだろうし、この点差で守りに入られると追う3校は厳しくなるが、果たしてこの半荘でなにが起こるのか──。
南4局1本場の三倍満キーの存在も気がかりな大将戦。まだまだ波乱がありそうで楽しみ。
次回は2/2発売号で掲載予定。明日は阿知賀編の実写映画見に行くよ...!
姫子がラス親の方が非常事態だと思う。
まぁ、オーラス1本場が生まれてしまったら...笑うしかない
5決の対局見てると、新道寺vs千里山vs臨海vs清澄とかも見てみたいわ。
むしろこれは末原先輩が攻略するということやろ
姫子としては、末原さんをなるべくトップにさせないように立ち回って南4局時点で連荘せざるを得ない状況に持ち込めるのが理想だな。