咲-Saki- 第172局
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第171局 「公平」 感想)
「始めよう 全部ここからだ」
菫さんの言葉がきっかけとなり、ようやく卓につく決心をした照。だが、いまだその場の誰とも対局をしていないはずの照を前に誰もが「圧倒的な力量差」を感じ、菫さんを除き、同卓者として名乗りを挙げることに思わず二の足を踏んでしまう白糸台高校麻雀部の面々。
「もともとそういう負けがつきもんじゃねーのか 麻雀もいろんなことも」
そんな中、緊張感に包まれた部室で、まず最初に名乗りを挙げた人がいました。そう、渡辺先輩です。このセリフがもうめちゃくちゃかっこいいの一言。誰だって「負ける」とわかっている相手と戦いたいとは思わないでしょう。それでも名乗り出るメンタリティ。これもまた渡辺先輩なりの照への恩返しなのかもしれないと思うと趣深い。
そんな、渡辺先輩のメンタリティが伝染したのでしょうか、栞先輩や棚橋先輩、沖土居先輩たちも名乗りを上げ、ひとまず残り一つの空席に栞先輩が座り、対局開始。
なお、席順は、照⇒渡辺先輩⇒菫さん⇒栞先輩の順となった。
始まった戦いは、予想通り、照の圧倒的な一人浮き!既に照魔鏡で打ち筋を把握しているメンバーだからでしょうけど、東1局の親から7本の積み棒を積み上げる異常っぷり。
少なくともこの頃から照の打ち方は「連続和了」なんですね。以前、咲さんが「小さい頃のお姉ちゃんと打ち方がまるで違うから…」と言っていたので、もうこの頃には今の打ち方に変わっていたことは確定でしょう。
そして、東1局8本場、照以外の誰も一度も和了ることが出来ないまま、3人同時トビで対局終了。だが、ここまで一方的かつ圧倒的な力量差を目の当たりにしながらも、「もう一局やろう」と促す菫さん。
その後もメンバーを交代して対局をするも、終始照の圧勝は変わらない。席を立ち、立ち去ろうとする照になおも声を掛けたのは菫さんでした。
「宮永 明日も来いよ 最低でも私だけは相手をする」
おそらくこれが、苦悩を抱えた宮永照が初めて浮かべた営業スマイルではない心からの笑顔だったのではないでしょうか。
自分を受け入れてくれる人の言葉にはある種のパワーがあります。菫さんはあまりにも強大で異質な「強さ」を持った宮永照の麻雀を受け入れました。
おそらくは、今までその特別すぎる力(照魔鏡しかり連続和了しかり)を持つが故に孤独で、他人と深く交流することを避けてきた照の心に確実な変化が生まれた瞬間です。強すぎる力も孤独も悩みもその全てを受け止めてくれる存在が照の前に現れました。最初は頑なに呼ぼうとしなかった菫さんの名前を初めて呼んだ時の照の表情がその事実を雄弁に物語っています。
弘世菫が宮永照を受け入れたように、宮永照が親切な人・「弘世菫」を受け入れた瞬間でしょう。「ありがとう親切な人」から始まり、照が菫さんの名前を呼ぶこのシーンが第167局から続いた白糸台編のゴールでした。始まりと終わりをキッチリ対にする演出が何とも巧い。
さて、ここで白糸台高校の回想が終了し、場面は2年後の夏のインターハイへと戻ります。
どこまでも親切な人・菫さんは、照を再び麻雀の世界へと誘い、彼女の笑顔を引き出し、照がずっと一人で抱え込んできたものを掬い上げました。
でも、真に宮永照を救うことが出来るのは、宮永照がずっと心の中で意識し続け、待ち続けた相手――宮永咲さんしかいないのだろうと。
菫さんに出来るのは照を近くで支えてあげることでした。そう、悩みを消し去ることは誰にも出来ません。ただ一人、今なお、照の心に存在し続ける“悩み”である咲さんをおいて他には――。
一方で、照との邂逅を果たした咲さんもまた当然のことながら込み上げてくるものがあります。それもそのはず。お姉ちゃんの存在は、インターハイで闘う理由そのものですからね。照の側には照の想いがありますけど、咲さんの側から見れば一瞥もなく、そのまますれ違って行ってしまったのだから、そりゃ涙も流れるってもんです。
涙を拭って、控室に戻るも、部長とのどっちは咲さんが落ち込んでいるのに気付いている様子。
照との出来事が咲さんの対局に影響しなければいいのだけど...と心配してしまう面もあったり。まぁ、当ブログは咲さんの強さをどこまでも信じていますけれどね。淡も万全の状態のようだし、ネリーや穏乃もいる卓ですからね。最高の頂上決戦が今から楽しみです。
カペラやプロキオンは冬の星座です。「3日前の昼は雨で全然ダメだったけど」と淡が言ってるけれど、冬の星座って、夏だと夜ではなく昼間に空に上っているんですよね確か。やっぱり、淡の能力は星に関係がありそうな予感。
次回は4/7発売号で掲載予定。このまま決勝が始まりそうな流れだけど、5決はどうなるのでしょうね。
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第171局 「公平」 感想)
全てはここから
「始めよう 全部ここからだ」
菫さんの言葉がきっかけとなり、ようやく卓につく決心をした照。だが、いまだその場の誰とも対局をしていないはずの照を前に誰もが「圧倒的な力量差」を感じ、菫さんを除き、同卓者として名乗りを挙げることに思わず二の足を踏んでしまう白糸台高校麻雀部の面々。
強さ
「もともとそういう負けがつきもんじゃねーのか 麻雀もいろんなことも」
そんな中、緊張感に包まれた部室で、まず最初に名乗りを挙げた人がいました。そう、渡辺先輩です。このセリフがもうめちゃくちゃかっこいいの一言。誰だって「負ける」とわかっている相手と戦いたいとは思わないでしょう。それでも名乗り出るメンタリティ。これもまた渡辺先輩なりの照への恩返しなのかもしれないと思うと趣深い。
そんな、渡辺先輩のメンタリティが伝染したのでしょうか、栞先輩や棚橋先輩、沖土居先輩たちも名乗りを上げ、ひとまず残り一つの空席に栞先輩が座り、対局開始。
なお、席順は、照⇒渡辺先輩⇒菫さん⇒栞先輩の順となった。
ワンサイドゲーム
始まった戦いは、予想通り、照の圧倒的な一人浮き!既に照魔鏡で打ち筋を把握しているメンバーだからでしょうけど、東1局の親から7本の積み棒を積み上げる異常っぷり。
少なくともこの頃から照の打ち方は「連続和了」なんですね。以前、咲さんが「小さい頃のお姉ちゃんと打ち方がまるで違うから…」と言っていたので、もうこの頃には今の打ち方に変わっていたことは確定でしょう。
圧倒
そして、東1局8本場、照以外の誰も一度も和了ることが出来ないまま、3人同時トビで対局終了。だが、ここまで一方的かつ圧倒的な力量差を目の当たりにしながらも、「もう一局やろう」と促す菫さん。
その後もメンバーを交代して対局をするも、終始照の圧勝は変わらない。席を立ち、立ち去ろうとする照になおも声を掛けたのは菫さんでした。
「宮永 明日も来いよ 最低でも私だけは相手をする」
笑顔
おそらくこれが、苦悩を抱えた宮永照が初めて浮かべた営業スマイルではない心からの笑顔だったのではないでしょうか。
自分を受け入れてくれる人の言葉にはある種のパワーがあります。菫さんはあまりにも強大で異質な「強さ」を持った宮永照の麻雀を受け入れました。
おそらくは、今までその特別すぎる力(照魔鏡しかり連続和了しかり)を持つが故に孤独で、他人と深く交流することを避けてきた照の心に確実な変化が生まれた瞬間です。強すぎる力も孤独も悩みもその全てを受け止めてくれる存在が照の前に現れました。最初は頑なに呼ぼうとしなかった菫さんの名前を初めて呼んだ時の照の表情がその事実を雄弁に物語っています。
弘世菫が宮永照を受け入れたように、宮永照が親切な人・「弘世菫」を受け入れた瞬間でしょう。「ありがとう親切な人」から始まり、照が菫さんの名前を呼ぶこのシーンが第167局から続いた白糸台編のゴールでした。始まりと終わりをキッチリ対にする演出が何とも巧い。
さて、ここで白糸台高校の回想が終了し、場面は2年後の夏のインターハイへと戻ります。
どこまでも親切な人・菫さんは、照を再び麻雀の世界へと誘い、彼女の笑顔を引き出し、照がずっと一人で抱え込んできたものを掬い上げました。
弘世菫の掬い、宮永咲の救い
でも、真に宮永照を救うことが出来るのは、宮永照がずっと心の中で意識し続け、待ち続けた相手――宮永咲さんしかいないのだろうと。
菫さんに出来るのは照を近くで支えてあげることでした。そう、悩みを消し去ることは誰にも出来ません。ただ一人、今なお、照の心に存在し続ける“悩み”である咲さんをおいて他には――。
咲さん
一方で、照との邂逅を果たした咲さんもまた当然のことながら込み上げてくるものがあります。それもそのはず。お姉ちゃんの存在は、インターハイで闘う理由そのものですからね。照の側には照の想いがありますけど、咲さんの側から見れば一瞥もなく、そのまますれ違って行ってしまったのだから、そりゃ涙も流れるってもんです。
涙を拭って、控室に戻るも、部長とのどっちは咲さんが落ち込んでいるのに気付いている様子。
照との出来事が咲さんの対局に影響しなければいいのだけど...と心配してしまう面もあったり。まぁ、当ブログは咲さんの強さをどこまでも信じていますけれどね。淡も万全の状態のようだし、ネリーや穏乃もいる卓ですからね。最高の頂上決戦が今から楽しみです。
カペラやプロキオンは冬の星座です。「3日前の昼は雨で全然ダメだったけど」と淡が言ってるけれど、冬の星座って、夏だと夜ではなく昼間に空に上っているんですよね確か。やっぱり、淡の能力は星に関係がありそうな予感。
次回は4/7発売号で掲載予定。このまま決勝が始まりそうな流れだけど、5決はどうなるのでしょうね。
大将戦ホンマに人外ばっかりやな〜
ネリー「呼んだ〜?」
メタ的な見方をすれば大将戦までタスキが繋がれる以上、照の連荘も最終的には誰かに止められるわけだけどやっぱり序盤から白糸台が点数を先行していくんだろうね
部長がたかみーのハーベストタイムをどう攻略するか