ふわふわな記憶

日々精進。

咲-Saki- 第144局 「烈火」 感想

2015-06-20 11:50:00 | 咲-Saki-
咲-Saki- 第144局

以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第143局 「中継」 感想)



獅子原爽、始動!

 末原さんからの徹底的なマークに苦しむ咲さんをよそに、今回は爽のターンから始まった。臨海:169300点、姫松:115300点、清澄:86100点、有珠山:29300点である現状と残り局数から爽は出し惜しみせず、全力で行く決意を固める。


 姫松から38400点、清澄から9300点稼ぐことが出来れば2位に浮上する有珠山だが、そのためには残り全局3000点ほど和了り続けることになる計算だ。



 そもそも、以前にこう言っていたのは爽だからね。残り全局3000を和了っていくなんてことが、どれだけ机上の空論なのかはよく理解していることでしょうよ。
 


 というわけで、爽の能力がいよいよお披露目。


赤いの!


“五色の雲の中の青い雲を(現在の)海の方に投げ入れ、「水になれ」と言うと海ができた。そして黄色の雲を投げて、「地上の島を土でおおいつくせ」と言い、赤い雲をまかれて、「金銀珠玉の宝物になれ」、白い雲で、「草木、鳥、獣、魚、虫になれ」と言うと、それぞれのモノができあがった。”

“その頃、国は深い霧霞ウララに包まれて薄闇の中にありましたが、二神はこれを照らし出そうと、黒い雲に乗って日神は雌岳マチネシリより、月神は雄岳ヒンネシリより昇天しました。この黒い雲は、親神が世界を整えるのに使った五色の雲のうち、残った最後の一つです。こうして太陽と月が天を巡ることになり、世界は明るくなりました。”
<五色雲による世界の構築>


 五色の雲とカムイを使った能力はアイヌ民族における天地開闢と国造り神話をモチーフにしているようだ。青、黄、赤、白、黒のうち二回戦で黒と黄色は既に使用しており、使用後は一定の時間を置かないと回復しない模様。また連れてきたカムイにも残数があるみたい。

 しかしこうなると2回戦第4試合大将戦の内容が気になるところだなぁ。黒い雲と黄色の雲の能力を使って、何とか3万点(由暉子ちゃんとの合計なのかは不明)を稼いだわけか。一体全体どういった系統の能力なんだろうか。わたし、気になります!

 

 
 絶賛、咲さんを見つめていた――もといマークしていた末原さんは爽の「赤い雲」に反応した咲さんを見て、東2局の自分の親番で爽が仕掛けてくることを悟った。配牌を見て速和了りを決意するが、捨牌が2段目にさしかかるころ、異変に気付く。



まさか・・・

 そのまさかである。捨牌が2段目まできているのに河に字牌が1枚も切られていない状況を見て、歩くデータベースである末原さんは爽が地区大会決勝戦で琴似栄の吉田さんと打った時の牌譜の中から爽の元に「字牌が全くない局」が1局だけあったことを思い出す。そして、その能力を今回は相手に向けているのだと。


 察しの良い末原さんも凄いが、爽の能力汎用性高すぎる。自分に向けることも相手に向けることもできるとか、何それずっこいよ...。麻雀の数牌は萬子が「お金の単位」、筒子が「お金そのもの形」、索子が「お金の穴に通していた竹の棒」を表していると言われているけど、「金銀珠玉の宝物になれ」とまかれた「赤い雲」のお話に関連があるなら、今回は「相手に字牌が来ないようにする」というよりは「相手に数牌を集める」ということなんでしょうね。




役満聴牌

 末原さんが速攻で和了りに向かおうとするも、爽に門前で大三元の聴牌が入る。まだ7、8巡目だろうにこのスリル、たまらないね!ダブル役満がないインターハイルールでは意味がないけれど、この巡目でこの形なら四暗刻や字一色も余裕で見えてくるから怖い。

 
 大三元の聴牌まで漕ぎ着けた爽はここを好機と見るや、念には念を入れて、2着の末原さんに寿命の支配者パコロカムイの呪いをかける。呪いによって、引き起こされるのは爽の当たり牌を掴まされるという最悪の現象。

 だが、爽が字牌を余らせ北:麻雀王国を切ったことで、警戒レベルを引き上げた末原さんは掴まされた八筒:麻雀王国を見事に止めて見せた。

 伊達に二回戦、豊音に高い授業料てんぼうを払ってはいないのである。先負・友引・絶一門、怪物たちに悩まされた経験がこの瞬間に活きている!「未知の能力に対しては常に最悪のケースを想定する」。そう! それ大事!親とはいえ無理を通す点差でもないわけですから。
 


もいっこカン!

 だが、しかし。最悪の状況はまだ続く。爽の当たり牌である五筒:麻雀王国をツモらされ、窮余の一策として講じたのはカン、そしてもいっこカン!である。お株を奪われ「うわ」とか言っちゃう咲さんがかわいすぎる。

 みるみるうちに困り顔になっていく末原さんがかわいそうになってくるよ。
 
 寿命の支配者パコロカムイ、容赦なさすぎるよ!末原さんついには裸(単騎)まで追い詰められちゃっている始末。






 末原さんの連槓により和了牌を全て潰された爽だが、ラッキーなことに次巡に六筒:麻雀王国をツモリ、六筒:麻雀王国東:麻雀王国のシャボに待ちを変える。大三元に四暗刻という綺麗な形だが、インターハイでは普通の役満。しかし、これは和了りたいね。なんせ、使用制限のある2つの能力をフルに使って掴んだ好機。次、いつこんな大物手を聴牌できるだろうかと考えたらここで絶対和了っておきたい。



明暗を分かつ選択

 またもやパコロカムイによって六筒:麻雀王国を掴まされる末原さんだが、ツモ切りは危険だと判断し何とか役満放銃回避のルートを選択することに成功した。なんたってここで役満なんてブチ当てられたら3位転落ですからね。みんなが少しずつ大切に繋いできた点棒をここで吐き出すわけにはいかない。通るか、通らないかこのスリルが麻雀の醍醐味!


 しかしながら、裸単騎である末原さんは次巡に東:麻雀王国をツモればそこで、打つ手なし。先ほどから続く役満に振り込むという流れからは逃れることは出来ない。爽もまた次巡に東:麻雀王国が出ることを確信していた。まさにその時である。 


運命が回りだす

 まさかのカン。うぉぉぉぉぉ!今までダンマリを決め込んでいたネリーが突如として九筒:麻雀王国を暗槓し、咲さんのお株を奪う嶺上開花を決めてみせる。どんだけ、咲さんお株奪われちゃってるのよ...。

 いや、この展開にはびっくり。ネリーは「流れがあると信じるタイプ」と部長に言及されていたけど、この暗槓で完全に爽と末原さんの一騎打ちの流れをネリーに注目!の流れに変えちゃったもんなぁ。

 寿命の支配者パコロカムイによって末原さんを支配したつもりになっていた爽だが、ネリーは卓上の流れを支配してたってことだよね。そりゃ一本取られるわけですよ。

 
 どこからどこまでの流れを読み切っていたかは定かではないけど、咲さんのモノローグと爽の和了牌である残り2枚の東:麻雀王国がカンドラにある描写、そして嶺上でフィニッシュを決めるというのを意図的にやってのけたなら、少なくとも末原さんがカンをするあたりからこの流れを読んでいたということになるのかな。咲さんのように嶺上牌を見る前から和了ることを確信している口ぶりだから、嶺上牌が何なのかを把握していたんだろうし。


 爽の獅子奮迅のごとき活躍が描かれるかと思いきや、ネリーの支配する流れは、奏でる運命はそれさえも凌駕してくるという展開はさすが怪物の見本市である大将戦と思わせられるなぁ。先鋒戦~副将戦までに積み上げられてきた潤沢な点棒だけでも臨海は十分に厄介なのに、大将のネリーも思っていた通りの怪物っぷりとあっては八方塞がり感が尋常じゃない。


 もちろんトップになる必要はないのだけど、2位と27200点のビハインドを負っている3位の清澄が勝ち上がるには自分から和了りにいかなければどうしたってキツイ状況だ。ネリーの支配する流れ、爽の持つカムイと五色雲、末原さんの対策、その中で咲さんは活路を見出さなければならない。


 お姉ちゃんへと通じる道の最後の関門はあまりにも固く閉ざされている。運命を変えるには大きな奇跡を起こすしかない。運命は変えたいと思う一歩を踏み出すことでしか変わらないし、奇跡は起きるものではなく起こすものだからね。果たして、咲さんは奇跡の扉を開ける鍵を、チャンスをつかむことは出来るのだろうか。大将戦は夢とスリルと咲さんかわいい(←ここ大事)が詰まってる!


 次回は7/17発売号で掲載予定。咲さんのMIRACLE RUSH を信じよう!


14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2015-06-20 12:24:50
咲さんのセリフが・・・・・
末原さんが解説役兼ねてるからプロアナ勢も登場頻度減りそうですね
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-20 12:35:00
決勝でもカタカタする末原さんがみてぇよ.....
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-20 13:08:04
末原さんにはいきなり役満振り込みでカタカタして欲しかった…
返信する
Unknown ( )
2015-06-20 13:18:56
ユキちゃんと和ちゃんが写らないと紙面に華がないな
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-20 13:41:06
「無闇にカンするのはロクな打ち手じゃない」とはなんだったのか
返信する
Unknown ()
2015-06-20 18:30:04
爽さん能力チートやwwwwwwwwww
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-21 16:41:35
爽の能力は1局限定なのか1半荘限定なのか1日限定なのかによって強さ変わってくるな
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-21 20:04:55
ネリーからしてみれば末原が爽に役満振っても1位がより磐石になるだけで全く困らないんだよな。それでもあえて自分が8000を和了ったのは格を見せ付けるためか。
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-21 22:36:28
自分があがれるなら普通にあがるでしょ
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-21 23:02:44
咲-Saki-世界だと能力の披露は対策を練られる隙を与えてしまうから点差的に和了らない選択も十分アリだと思うが
末原さんが爽に役満放銃すればネリーとしても自分で8000和了るより2着との点差に余裕が生まれるしな
ネリーが咲と爽をここで落とそうとしてるなら話は別だが
返信する

コメントを投稿