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テクニカルアナリスト資格試験第2次通信教育講座問題4‐1解答

2008-05-03 | CFTe
8日前の問題の解答です。

 時間論とは、天井や底打ちまでに要した時間をもとに、変化が生じ易い時間を観測するという考え方。変化が生じ易い時間を「変化日」と称し、それは相場の屈折する日柄、相場が上下に加速する日柄といった意味がある。この変化日を観測し、価格の均衡点を探る時間分析のことである。時間分析には主体的な力で能動的波動を作りながら変化する時間と、過去の一定時間で自らが形成した受動的波動に制約を受けて変化するという時間の考え方がある。

 まず、能動的波動には「基本数値」という時間の考え方が採用される。基本であるN字型の波動の中の屈折点から時間の流れが生じるとし、基本数値によって屈折点からの日柄を数える。基本数値とは「9、17、26」を単純基本数値とし、それをもとに10通りに定められている。基本数値で得た変化日に必ず転換するわけではないが、この前後にはこれまでの方向に変化が生じる可能性が高い。基本数値は成熟したマーケットであればあるほど相場の中で生きてくるとされている。

 一方、受動的波動には「対等数値」が採用される。対等数値の特徴は「変擬」にあり、基本数値以外の時間の関係で相場の転換を捉えようとするもの。変擬とは過去の一定時間で自らが形成した波動をその区切りとは別の天井や底を出発点として擬することである。この擬するポイントを変擬点という。隔てて変擬する「隔擬」や、期間を重ね合わせて擬する「重擬」がある。前波動の日数が幾らであってもそれが直接の問題ではなく、その後の波動日数は同じになるという考え方である。

 最終的には、能動的波動と受動的波動の2つを統合して観察し、基本数値と対等数値とを照らし合わせながら、適切な変化日を決定することになる。ただし、対等数値もその構成過程において基本数値に影響されているため、基本数値も対等数値も大体一致する場合が多い。

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