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寿初春大歌舞伎 平成中村座初日 

2012-01-04 22:43:29 | その他
お正月と来ればやはり歌舞伎見物。


やはりお正月は華やかでないといけません。
高揚した雰囲気の溢れる浅草は今戸橋のそば
平成中村座へ夫婦揃って着物で芝居見物。

白や赤に彩られた繭玉が飾られて平成中村座には
開演前にもかかわらずすでにひとが並んでいました。

今日2日は初日。開演前に出演者による挨拶があり
続いて酒樽の鏡開きが行われました。ひとくちずつ
観客のみなさんに振る舞い酒のサービス。クルマで行った
僕は折角のお酒を飲めず、連れ合いがひとくち飲んで、
あ~美味しい、このお酒! なんて美味しそうな顔を
してました。そりゃ美味いでしょ、開けたばかりの樽酒。


真ん中が中村勘三郎丈です。ナカムラヤ !

本日昼の部の演目は

獅童ー「義経千本桜ー鳥居前」

勘三郎ー「身替座禅」

橋之助ー「雪暮夜入谷畦道」



この中で一番楽しみにしているのが「雪暮夜入谷畦道」
(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)です。相当昔に国立劇場で
「天衣紛上野初花」(くもにまごううえののはつはな)を見た
覚えがあります。暗闇の丑松、御家人の直次郎と河内山との
因縁や花魁の三千歳が入谷の寮に行く顛末とか、この有名な入谷
の場面にどう繋がっていくのかという前段階を見た記憶がありま
すが当時演じていた役者さんたちはみんな鬼籍に入ってしまいました。
直次郎と三千歳との場面だけを取り上げる時だけ「雪暮夜~」
の幕になるようですね。

悪事により追われる身の上になった直次郎は、花魁の三千歳
のいる大口屋の入谷寮まで人目を偲んで雪の降る夜に会いに行き
ます。たまたま入った二八蕎麦で出会った按摩の丈賀に三千歳へ
の文を託します。運良く大口寮に忍び込んだ直次郎は久々に三千歳
との逢瀬。見所の濡場です。ここで流れる清元「忍逢春雪解」が
聞きどころ。♪一日逢わねば千日の想ひにわたしゃ患いて~♪ は
あまりにも有名なクドキ。グっと来るところです。

延寿太夫さんもずいぶん白髪になっちゃたけどやはりこの場面
ではこの清元じゃないと。太夫さん、結構お茶を飲んでました。
あんな高い声を出すのだからノドも乾くかもね。

丈賀は花魁の揉み療治を仕事としている按摩さんなので体から
ほんのりと色気を醸し出していなければいけません。

僕が昔見たときはわざわざこの役のために上方から経験豊富な役者
さんを呼んだようでした。それだけ重要な役どころなんでしょう。

今回は亀蔵がこの役で、七之助が三千歳で直次郎は橋之助と将来の
歌舞伎を背負って立つ若手の役者さんたちです。

歌舞伎座や新橋演舞場と違い、いかにも芝居小屋という感じの平成
中村座。花道が目の前で久しぶりに堪能。

「身替座禅」は勘三郎の地で行っている印象が強かったですねえ。
自分がする座禅を太郎冠者にさせて、遊里に行ってしまい酔った
まま帰って来て女の話をすると、そこに待っていたのは太郎冠者では
なくて山ノ神だった、という芝居でどうも中村屋の実生活に近いのでは
ないか(?)、と邪推をしてしまいます。何かハマリ過ぎ。

たっぷりと歌舞伎を堪能してすぐ目の前の待乳山聖天さまに初詣。
このすぐ近くで池波正太郎が生まれたので生誕の碑があります。


聖天さまは大根まつりです。


正月歌舞伎は何年か前の海老蔵の新橋演舞場以来です。

夫婦で和服を着てどっぷりと華やかな正月気分に浸かった一日でした。

 










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