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JJ1UBA_nisiの手作りブログ

オーディオアンプ、スピーカ、マイコンを中心に色々なものを手作りしています。
2019年からアマチュア無線も始めました。

FM/AM/SWチューナー(Si4735)完成

2014-01-13 16:32:15 | オーディオ
Si4735(DSPラジオモジュール)を使用した、FM/AM/SWチューナーが完成しました。

主にFM放送をステレオで聞くために作成しました。
FM放送は、サーマルラジオで聞くことも出来ますが、地域FMは再送信の帯域が狭くカーラジオの方が音質が良かったため、自宅ステレオで高音質で聞けるようにチューナーを作成しました。

工夫点:
 1、帯域フィルター
ラジオモジュールの出力回路にバンドパスフィルタが挿入されていますが帯域が広すぎ、高域ノイズが音声に重畳されているため、15Khz以上で減衰するローパスフィルタをラジオモジュールと音声増幅部に間に挿入しました。

 2、電源回路
音声増幅でのクロストークを低減させるため、左右チャンネルごとにリップルフィルターを設けて給電しています。

 3、音声増幅部
クロストークを低減させるため、左右別のOPアンプで増幅しています。

 4、OPアンプ回路
ラジオモジュール部、マイコン部、アンプ部を一筐体に収め、一台のスイッチング電源で賄っているため、増幅部のOPアンプを単電源で動作させる必要があます。
 OPアンプを単電源で動作させる為には、入力(+)にバイアス電圧を加える必要があります。
 当初は、抵抗で分圧していましたが、音質がスッキリせず、オシロで確認したとこバイアス電圧が、スイッチング電源のノイズとラジオ音声で変化していたため、OPアンプでボルテージ・フォロワでバイアス電圧を作成したところ、バイアス電圧が安定し音質も良好になりました。


外観:


回路:


Si4735(DSPラジオモジュール)の歪対策

2013-10-19 16:32:20 | オーディオ
Si4735(DSPラジオモジュール)の音声出力の歪対策

Si4735(DSPラジオモジュール)のオーディオ出力には、高周波ノイズが重畳されておりSi4735のボリュームレベルを40程度に設定するとオーディオ出力が大幅に歪んでしまいます。

Si4735(DSPラジオモジュール)のオーディオ出力とアンプの間にLPF(ローパスフィルタ)を挿入すると、高周波ノイズがカットされボリュームレベルが最大(63)でも歪まなくなります。
オシロスコープで波形を確認しましたが、LPF挿入後は綺麗なスッキリとした波形になります。

回路図:


回路解説:

RL:
Si4735ラジオモージュールのオーディオ出力回路には、コンデンサ(47μF)とコイル(4.7μH)でバンドパスフィルタが構成されていますが、10KΩで終端してみました。
コンデンサ(47μF)、コイル(4.7μH)、終端10KΩで約0.3~300MHzのバンドパスフィルタとなります。
60Ω(ヘッドフォン)で終端した場合は、約50~2MHzのバンドパスフィルタとなります。
このため、可聴帯域以外のデジタル高周波ノイズが重畳され歪として現れているのだと思います。


R1,C1:
R1とC1で48KHzのLPFを構成しています。この組合せだとFM放送の帯域上限の15KHz近辺から減衰します。
R1が100Ωだと20KHz近辺から減衰します。


R2,C2:
R1とC1のLPFでも実用になると思いますが、念のため72KHzのLPFを追加し、急峻な-12dB/octフィルタにしてみました



フィルタ計算は、OKAWA Electric Designsさんのフィルタ計算ツールを使用させていただきました。

AKI.DAC-U2704とトランスを使用したUSB-DACの作成

2013-06-29 12:10:43 | オーディオ
Webサイト情熱の真空管に秋月電子のUSB-DACキットを使用した、トランス式USB DACが公開されていて、高音質で以前より評判になっています。ようやく私も作成しました。

秋月電子のUSB-DACキットと改造部品は、秋葉原で安価(合計で2500円ぐらい)で簡単に入手できるのですが、トランスの入手とコストがネックになり、なかなか製作に着手できませんでした。
ところが。。。レコード全盛のころ購入したMCカートリッジの昇圧トランス(entre' ET-15)が有るのを思い出し作成しました。
今後、本来のMC昇圧トランスとして利用できるようにET-15を分解せずにそのまま利用しました。




◆ET-15スペック:FC2.comより転記)

■型式 MC型カートリッジ用昇圧トランス
■1次インピーダンス 3/40Ω切替
■2次インピーダンス 4kΩ
■昇圧比 30db±0.5dB(3Ω)/20db±0.5dB(40Ω)
■周波数帯域 20-20,000Hz±0.2dB
■チャンネルセパレーション 60dB
■全高調波歪率 0.02%(50-20,000Hz)
ET-15は、MCカートリッジ(レコード針)からの微小信号を昇圧する目的で製作されているので、電磁シールド、静電シールドがしっかりしています。




◆音質:

抜群の定位性の良さと、引締まった低音、弦楽器の艶や弦と弓が擦れる音が魅力的です。
今まで使用していた市販DACとR=2R-DACは卒業です。




◆回路図:

LPF(ローパスフィルタ):
抵 抗 値: 出力電圧との見合いで80Ω
コンデンサ: カットオフ周波数を42kHz(手持パーツの関係で42kHz)で計算


2次側負荷: 手持ちの抵抗(50K,20K,10K,5K,4.7K,2K,1K)で実験し、周波数特性と歪が良好な5KΩを選定
         (2次インピーダンスが4kΩなので当然の値!?)

1次インピーダンス:利得は、20dbで十分なので40Ω

DC遮断コンデンサC5,6:1000μF(情熱の真空管より






◆特性:

周波数特性、歪ともにET-15のスペックを上回ています。

測定環境:ソフト(WaveGen,WaveSpectra),USB-DAC(EDIROL UA-1EX)

出力電圧: 1.71V(0dBFS、47kΩ負荷)
LPF: 80Ω+0.047μF
2次側負荷: 5kΩ






ヘッドフォンAMPの作成

2012-12-31 00:08:55 | オーディオ
ヘッドフォンAMP作成の動機は次の2点 ・就寝前にベッドでスマフォを利用して音楽を聞くのだが低音に張りが無くイマイチ ・物置を整理していたところオペアンプIC(M5223L)の100個入り袋が出てきた  (10数年前に退職した同僚の置き土産) M5223Lは、昔のギターエフェクター等で利用されていた様だが、インターネットを検索したが実際の応用回路がヒットしないため、回路構成は、ぺるけ師匠の「OPアンプ式反転型ヘッドホンアンプ」を参考に作成した。 ぺるけ師匠の回路構成とは、OP-AMPの種類が異なり(M5223L:バイポーラ型)、FET型とバイポーラ型の設計の違いがわからず試行錯誤の結果以下に落ち着く。 ・片チャネルあたりOP‐AMPを二個並列で使用  一個だと歪が酷い。色々と回路定数を変更したがNGで2個並列使用したところGood  一個のOP-AMPで並列使用してもOKだと思う(今後、実験の価値あり) ・出力抵抗は当初4.7Ωだったが、ホワイトノイズが若干あり100Ωに変更 ・出力抵抗の変更に伴い、出力音量を稼ぐため帰還抵抗を640Ωから320Ωに変更 ・入力コンデンサは、入力抵抗に合わせ変更 視聴結果: ・ノイズなし ・張りのある低音と艶のある中音域、綺麗な高音に満足  ヘッドフォンアンプは、このほかにUSBタイプを三台所有しているが今回作成したものがベスト 費用は、全て手持ち部品で作成したため0円


PCL86全段差動プッシュプルの周波数特性

2012-08-26 17:09:35 | オーディオ
周波数特性の測定装置が完成したので、4年ほど前に作成した
PCL86全段差動プッシュプル・アンプの周波数特性を測定した。

ゲゲ、なにかおかしい
20Hz~100KHzまでは、ほぼフラットなのだが!
 1.130KHzぐらいに山がある
 2.200KHzぐらいから-12dbで、ほぼフラットで減衰なし


周波数特性測定装置のアンプ出力測定モードで残留ノイズを測定
  デジタルテスターでは、性能限界を超えており測定不能
  ボリューム最大 0.82V(R) 0.48V(L)
  ボリューム最小 0.09V(R) 0.11V(L)
デジタルテスターの周波数測定モードで測定
  124KHz(R),123KHz(L)で発振していることを確認


インターネットでPCL86全段差動プッシュプルの記事を検索すると、発振の事例がヒットする。
原因として、大まかに以下の3点:
 1.帰還が正帰還になっている
 2.真空管(PCL86)に由来する発振
 3.定電流IC(LM317)の発振

実験したところ、定電流ICが原因であることが判明
IN端子とアースをフィルム・コンデンサ(0.087μF)を入れて解決

残留ノイズ:現在のアンプ出力測定モードでは、測定不能
       (プログラムを変更すれば測定可能・・・)
発振:なし

音楽視聴では、改善前と大差は無いが、静けさが増したような気がする。