空間飛行

西條建築研究室のブログです。

子ども・子育て新システム

2011年10月16日 08時42分52秒 |  こども環境
【子ども・子育て新システム】
政府は、15日、幼稚園と保育所の垣根を取り払った一体化施設などの小規模保育の後方支援法案を来年の通常国会に提出し、2013年度から段階的な実施を目指す・・・。保育ママもスタートする。

こども環境を研究し、空間的にサポートする立場から言うとようやく、やっと、動き出した感じがある・・・。

現代は、子供を産みたいと願いつつも産めない理由と社会的環境がある。
近年の経済不況の影響、将来に対する不安もあって、働くことを希望する女性が大半である。
しかし、その職場環境は厳しく、仕事か家庭かの選択を迫られている。
更に安心して子どもを預ける環境の整備が遅れ、特に東京や大阪など都市部では深刻な待機児問題が続いている。

単純に保育所を増やせば問題は解決するかということでもなく、むしろ、就学前の子どもが過ごす場が、親が働いているかいなかによって、幼稚園と保育所に分かれている現状が、すでにおかしい。実にくだらない垣根が、子どもの健やかな育ちを守り、同時に親が安心して働き続ける上では、大問題となっている。

幼稚園と保育所問題の根源は、厚生労働省の所管と文部科学省の所管。
児童福祉法と学校教育法・・・。

これが日本の歴史の事実であり、実際に子ども達や親には、まったく変わりがない。

幼稚園と保育所が持つ文化や歴史の違いを考慮して、改革を急ぐべきではないという意見も多数ある。しかし、今日の子どもや親の生活の実態を見れば、改革は、即行動、即判断の待ったなしの状況にある。
子ども環境の現在と未来を守るために、新システムの理念を実現すべく、財源を確保して、時代に対応した新たな歴史へと改革する必要がある。