ゴールデンなウィークが終わった。
私は飛び石連休だったので
シルバーなウィークだった。
思い立って大三島へ。
「しまなみ海道」はドライブに最高。
お昼に出て大きな橋を渡ったら
もう愛媛県。
2時間で到着。
目的は大山祇神社の参拝。
麻呂がまだ元気だったころ、
愛犬も泊れる宿を探して
母と妹と来たことがある。
ちょうどその夜が満月で
大山祇神社で歌舞伎があるのを
妹がみつけた。
車を置くために神社前で
二人を下ろして私は少し遅れて
会場である境内に入った。
始まっているので席に入らず
ここで待って下さいと
係りの人に言われた。
数百人のお客さんが境内の椅子に
座っていた。
舞台には市川猿之助さんが
扇を手にこちらを向いて立っていた。
紫色の衣がはっとするほど
美しかった。
立ち姿は宙に浮いているよう。
舞う姿は表現できないくらい
きれいだった。
猿之助さんと私は目線が同じ位置。
私の為に舞って下さったかのよう。
圧倒的な美しさと静謐さに触れて
泣けた。
満月がひときわ美しかった。
あの体験は私の宝物だ。
後に出雲大社で別の俳優さんの
歌舞伎を見たけれどゼンゼン別物。
歌舞伎風のダンスとか、
現代風の太鼓乱打とかあたしは
ノーサンキュー。
大山祇神社の境内は参拝の人が
結構いた。
樹齢3000年の木は人気があった。
どの巨木も緑の葉がきれい。
敷地内に楠だけで200本あるのだとか。
参拝だけならすぐに終わる。
手を合わせると私は長い方だが
後ろで人が待っているので
さっさと終わるしかない。
マップを見ていたら奥宮がある。
途中にパワースポットと言われる
巨木があると書いてある。
歩いて行ってみた。
大きな神社の奥宮にしては
塀の外を通り抜けて
空き家もあるような民家のそばの
細い道を通って
果汁園の横をかすめて行くのです。
印象的な枝があってなるほど
近づくと物凄い「形相」の樹木
なのだった。
相当古い。
根元がトンネル状に空いていて
階段までついていて人が歩いて
くぐれるようになっている。
テレビでパワースポットとして
紹介されたことがあるそうだ。
奥宮に続く樹木なので
「生樹の御門」と書いてある。
ふ~~~んと思いながら
「門」の向こうを覗いていたら
猫がすっと出て来た。
映画のような光景だった。
猫は警戒しながらも逃げる様子無く
門の階段を下って来て
穴の中で私とすれ違った。
怖いなら引き返すはずなのに
不思議な猫だ。
何段か階段を上がったら
根っこの上に出た。
見上げたら物凄い大木だった。
枝が空覆うがごとくだ。
空一面の緑の若葉がきれいだった。
見上げていたら枝の間から太陽が
覗いてきた。
光が顔に降りそそぐ。
絶妙のタイミングに
「すご~~~い!」と心で叫んだら
「光が差す時(あなたは)どこにいるか」
とハートに聞こえた。
「光が差す時わたしは光の中にいます」
と答えたらすぐに聞こえた。
「光の中で風に吹かれていなさい」
「???」
心に疑問符3つくらい並んだが
巨木と太陽光の綺麗な写真は撮れた。
ミッションは終わったと思った。
そのまま帰れば晩御飯はゆうに
自宅なのだが
お天気が崩れる予報だったので
場合によっては早朝参拝して
早く帰宅しようと考えていた。
ちょっと帰りたい気持ちを抱えて
予約したカフェ&プチホテルへ。
サイクリングの人が泊まれるよう
室内に自転車がおけるように
なっている。
個室と棚のベッドが通路を挟んで
並んでいる。
カーテンで間仕切りされているだけで
昨今では珍しくない男女混合だ。
夕方目の前の海へ。
暑くも寒くもない絶好の気温。
足を海に浸してみたら
気持ちよかった。
そばに外国人カップルがいたので
「グランドゼロに立って」の英語版を
ユーチューブにアップしたと
宣伝しておいた。
でも英語圏じゃなくフランス人と
ポルトガル人だった。
英語圏の人は何人もいたが
ついぞ接触できず。
みんなすごく早く眠るのね。
日本人の睡眠時間は少ないそうだが
納得する。
21時にはほとんど寝ていた。
22時消灯。
カーテン1枚なので
いびきが耳について寝付けず。
ノートブックで作業をしていて
通路から男性が転がり込んできたのは
驚いた。
壁じゃなくカーテンだからね。
よっぱらっていたみたい。
そんなこともあって2時半にやっと
寝付いた。
それを我慢出来たらあの宿は素敵。
ご飯がおいしかった。
肉は食べるのだけれど
できれば食べなくない方。
大きなサラダと揚げ出し豆腐と
ご飯&味噌汁が何よりの御馳走。
ベジタリアンじゃないですか?と
店員さんが聞いてくれて
肉を排除してくれた。
地元で採れるベリーの
ヘルシーなジュースもおいしかった。
翌朝のご飯はコンビニ。
カフェはあるけれど現在は
朝ごはんを提供していない。
コンビニでどうぞという潔さが
良いかも。
コンビニはたくさんの欧米人で
にぎわっていた。
コンビニ敷地内のテラスで
海を見ながらのコーヒーが
なんせおいしかった。
麻呂がひとり(一匹)で待っている。
急いで帰宅した。
私の一人旅はこんな風。
連れがいなくても大丈夫
っていうか連れがいたらシュミが
合わないはず。
カップルで旅する人は多い。
ああ私は一人だな~と思う度、
ちょっと寂しいけれど、
だいぶ幸せだ。
自分の好奇心と行動力、
そして勇気を見上げるのです。
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