一日目の現地で働く日本人看護師さんとの交流会で聞いたお話の続きです。
医療従事者の資格が国家資格ではなく、養成校の卒業証明をもっての申請があれば働けるのだということは驚きでした。
看護師だけでなく他の医療従事者もみな同じシステムだと言います。
その後定期的に更新申請の必要はあるというけれどそれも自己申告だと聞き、
「それで問題は起きないのか?」という質問も出ました。
すると「苦情受付の窓口はあるのでそこで問題は拾える」と、
そしてそれよりもお互いがお互いのことをきちんと見ていて、何かあれば「あなたそれではだめじゃないの」ときちんと意見を言い合う環境ができているから問題は生じないのでは、との答えがかえってきました。
たとえばコンディションが悪い人間がいれば「そんな状態で働いていてはだめだわ。帰りなさい」というようなことも言えるのだそうです。
さらに病棟における業務は役割分担が徹底されていて、それを行える人間が限定されているとのこと。
たとえば、点滴や注射等は看護師でも行えるが、それを行えるのはその資格をもった人だけなのだそうです。
それは与薬においてもいえることで、評価されている人でなければ薬を渡すこともできないのだとか。
なるほど… と思いました。
責任を持たせられる人間をきちんと選び、役割分担を明確にする。
その上で日頃からお互いがお互いをきちんと見ていて、必要な時にはきちんと意見を言う。
この徹底により国家資格などなくとも「安全な医療」を成り立たせているのでしょう。
日本の場合は、たしかに国家資格というふるいはかけますが、
それを一度通ってしまいさえすればあとは決まった評価はありません。一生、資格に守られます。
病院や施設ごとで独自に評価システムをもっているところもありますが、そういったものがないところも多く、患者の多くはそういった内情を知りません。
病棟や施設内の業務に明確な役割分担がされていないところでは、そこで働く誰もが同じ業務を任されたりしています。
たとえば、薬を配ったり、点滴の準備をしたり、などの行為は当日の勤務看護師であれば誰でも行えるようになっているところがほとんどだと思います。正看護師と准看護師の役割分担も明確ではありません。
また、互いがチェックし合うというスタイルも難しい面が多々あるようです。
ましてや体調が悪いくらいでは… 「ちょっと体調が悪いくらいで休まれたらたまらないわ!」とも言われかねないところは少なくないのではないでしょうか…
そんなことを言っていられない勤務実態の影響が大きいとは思うのですが、あまりにも違う職場実態に、参加者の中からはうなりやため息もきかれ…
それに対し、現地で働く看護師さんはきらきらとした瞳でお話をしている。
ある参加者が
「それだけのことを学んで、日本に戻って働く気はないの?」
と問いかけたとき、
実にあっさりと
「戻る気はありません」
と言われ、質問者はたいへんショックを受けていました。
「若くてばりばり働ける年のあなたのような世代が、日本を離れてしまう、働く気はないと言われるのはショックだわ」
と、その方はその後何度も話されていました。
日本で看護師の労働環境についても考えながら、そして看護を良いものにしていきたいと強い気持ちをもって参加されていた方だけに、相当なショックを受けたのでしょう。
私も職種は違いますが同じ思いで日本で活動を続けていきたいと思っている人間ですので、その気持ちは痛い程伝わってきました。
現地の看護師さんが言うことには、前述のような働きやすさの他にも「休暇がとりやすい。長く取れるためプライベートな時間を大切にできる」というのが大きな理由のようです。
う~ん…
うなる一同
あまりにも違う現場実態。
そこから何か得られることはあるのか。
うらやましいお話はもう少しだけ続きます。
医療従事者の資格が国家資格ではなく、養成校の卒業証明をもっての申請があれば働けるのだということは驚きでした。
看護師だけでなく他の医療従事者もみな同じシステムだと言います。
その後定期的に更新申請の必要はあるというけれどそれも自己申告だと聞き、
「それで問題は起きないのか?」という質問も出ました。
すると「苦情受付の窓口はあるのでそこで問題は拾える」と、
そしてそれよりもお互いがお互いのことをきちんと見ていて、何かあれば「あなたそれではだめじゃないの」ときちんと意見を言い合う環境ができているから問題は生じないのでは、との答えがかえってきました。
たとえばコンディションが悪い人間がいれば「そんな状態で働いていてはだめだわ。帰りなさい」というようなことも言えるのだそうです。
さらに病棟における業務は役割分担が徹底されていて、それを行える人間が限定されているとのこと。
たとえば、点滴や注射等は看護師でも行えるが、それを行えるのはその資格をもった人だけなのだそうです。
それは与薬においてもいえることで、評価されている人でなければ薬を渡すこともできないのだとか。
なるほど… と思いました。
責任を持たせられる人間をきちんと選び、役割分担を明確にする。
その上で日頃からお互いがお互いをきちんと見ていて、必要な時にはきちんと意見を言う。
この徹底により国家資格などなくとも「安全な医療」を成り立たせているのでしょう。
日本の場合は、たしかに国家資格というふるいはかけますが、
それを一度通ってしまいさえすればあとは決まった評価はありません。一生、資格に守られます。
病院や施設ごとで独自に評価システムをもっているところもありますが、そういったものがないところも多く、患者の多くはそういった内情を知りません。
病棟や施設内の業務に明確な役割分担がされていないところでは、そこで働く誰もが同じ業務を任されたりしています。
たとえば、薬を配ったり、点滴の準備をしたり、などの行為は当日の勤務看護師であれば誰でも行えるようになっているところがほとんどだと思います。正看護師と准看護師の役割分担も明確ではありません。
また、互いがチェックし合うというスタイルも難しい面が多々あるようです。
ましてや体調が悪いくらいでは… 「ちょっと体調が悪いくらいで休まれたらたまらないわ!」とも言われかねないところは少なくないのではないでしょうか…
そんなことを言っていられない勤務実態の影響が大きいとは思うのですが、あまりにも違う職場実態に、参加者の中からはうなりやため息もきかれ…

それに対し、現地で働く看護師さんはきらきらとした瞳でお話をしている。

ある参加者が
「それだけのことを学んで、日本に戻って働く気はないの?」
と問いかけたとき、
実にあっさりと
「戻る気はありません」
と言われ、質問者はたいへんショックを受けていました。
「若くてばりばり働ける年のあなたのような世代が、日本を離れてしまう、働く気はないと言われるのはショックだわ」
と、その方はその後何度も話されていました。
日本で看護師の労働環境についても考えながら、そして看護を良いものにしていきたいと強い気持ちをもって参加されていた方だけに、相当なショックを受けたのでしょう。
私も職種は違いますが同じ思いで日本で活動を続けていきたいと思っている人間ですので、その気持ちは痛い程伝わってきました。
現地の看護師さんが言うことには、前述のような働きやすさの他にも「休暇がとりやすい。長く取れるためプライベートな時間を大切にできる」というのが大きな理由のようです。
う~ん…

うなる一同
あまりにも違う現場実態。
そこから何か得られることはあるのか。

うらやましいお話はもう少しだけ続きます。