アヒルの子

と。

監督主演は小野さやかさん。
彼女のドキュメンタリーです。

いい子として生きてきた彼女が、
２０歳の時に在学中の映画学校での課題?で作ったもののようです。

映像はとてもきれいで見やすかった。

『家族を壊したい』彼女が、兄二人、姉、両親と対峙する。
後半は彼女が両親から捨てられたと感じているヤマギシでの記憶の欠落を取り戻すために当時の同級生?と再会し思い出のピース集め。

長兄から受けた性的虐待、次兄に対する思慕、
高校で非行に走った姉に対する、自分がいい子でいなくちゃいけなかった親に対する義務感。
自分をヤマギシに５歳の時に１年間入所させた親に対する怨み。

こうして映像で残し、その公開を四国以外、５年後とはいえ許した家族はすごくないですか。


映画が終わった後に小野監督が挨拶されましたが、
２作目の構想もあり、次を撮りたいと抱負を語った彼女は
映像の中の彼女とは違ったとても柔らかい表情をされてました。

小野さんは息子と同じ年齢。
息子も『何をしても褒めてくれない』～ない・・と私も随分否定されたことがあります。
これはとても意外な言葉で、私としてはとても心外だったので
いろいろと２人で話したりもしました。

私は小野さんはご両親に愛されて育ったと思うけれど、
それは親の立場の私の目であって、
子どもに伝わらなければ『～ない』なんですね。