ねここねこの家

トワルバトル 第7話 「ニュース」

第7話 「ニュース」

 

頭がぼーっとしたまま、何となく目が覚めた。

 

「あれ?ここって…」

 

寝ぼけているのか、妙に疲れていた。

そうだった、100回のあくびが102回で…まだ頭が回りきれない。

 

「コーヒーだけど、カフェインは得意?」

 

ジーナだった。

 

「カフェインですぐ起きるタイプ!」

 

急いでごくごく飲んでむせる。

すぐに去ろうとするジーナに質問をした。

もう目が覚めている。

 

「あのさ、慌てていて聞いてなかったけど、この施設…てか研究所もアナロバ社なの?」

 

ジーナは去り際に一言。

 

「ローバ研究所。アナロバ社から名前を取ったってカトラは言ってた」

 

なるほど、やっと納得した。

妹のことはあえて聞かなかった。

アルバは質問ばかりのタイプではない。

 

「起きたかい?しかしよく寝たね。起きたてで悪いけどニュースを見るかい?」

 

カトラが現れて伝える。

そうだった、テレビがあったことを思い出す。

 

「何かあったんだ。だからじゃないと言わないよ普通」

 

アルバが見るとパニックになっている人たちが写っている。

 

「な、何だよ…」

 

真剣に見ているとあやふやな巨大な影が映ったり、消えたりしている。

半透明なのか、人間のようで判別ができない。

 

「カトラ、これはいつからなんだ?」

 

カトラが困ったように手振りで仕草して「さっきからさ」と答える。

 

「俺じゃない!」

 

アルバが答えるとカトラが、

 

「ここにいた人間が、タイムスリップするとはあり得ないのは承知済みだよ」

 

ただアルバが気になったことが、字幕の部分だった。

死傷者多数。

死者が出ている?アルバは混乱した。

 

「何か武器でも持っているのか、撃たれて、となっているけど…」

 

ルーカスも現れて真剣に答えている。

 

「それだけじゃない、名指しで探しているんだ」

 

ルーカスとカトラ、ジーナでニュースを見ているとキャスターが叫んでいる。

 

「なんでもアル…バがどうとか言ってわめいています!」

 

みんなで見ていると、カトラが不思議そうに言った。

 

「この研究は知らないはずだが…」

 

アルバはすぐに姿を消した存在に、唖然としつつニュースに見入っていた。

 

「とにかく、トウジキさんが現れるまでニュースを見よう」

 

カトラの言葉で繰り返されるニュースを見ていると、徐々に状況が分かってきた。


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