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フィールドスコープの話

2007-04-21 | 写真
 今回は、最近バードウォッチングなどに使用されているフィールドスコープについての話です。
最初の写真は「KOWA PROMINAR TSN-3」傾斜型です。少し前に発売された旧タイプですが。対物レンズにフローライト(蛍石)を使用したハイグレードな物です。口径は77mmで早朝や夕暮れ時などに威力を発揮します。当時KOWAとしては最上級で大口径でした。前の持ち主は、射撃の着弾確認に使用されていたそうですが、やはり良いものは見え方が違うようです。アイピースは20~60X用をつけています。「デジスコ」には30倍くらいのワイドタイプが良いと思いますが、純正以外にビクセン製(半額くらい)のアイピースも使えます。
野鳥などの観察にも威力を発揮します、微妙な羽根の色は、通常のレンズで見ると色にじみが生じるため、正確な画像になりません。特に白色などの輪郭に青い色が出たりします。その点、この「フローライトクリスタル」は抜群の性能を発揮し、一度この画像を体験すると、他のスコープは見劣りします。
興和という会社は、薬品メーカーとして有名ですが、光学メーカーとしても大変優秀な製品を作っています。過去には「コーワ シックス」や35mmカメラなどに個性的な製品を多く造っていました。スコープや双眼鏡の分野でも世界的に有名なメーカーとして、優秀な製品が沢山あります。過去にはスポッティングスコープと呼ばれていましたが、屋外で多用途に使う目的でフィールドスコープ(ニコンなどが使っている)と呼ばれることが多くなったのでしょうか。天体観測用のKOWA大型双眼鏡タイプの製品は数十万円もしますからすごいですね。
観光地に置いてある20倍ぐらいの有料双眼鏡もよく見かけます。
フィールドスコープも口径により明るさや、ピントの合う範囲(被写界深度)が違います。一般に大口径(88mmクラス)になるほどピントの合う範囲が狭くなり、デジスコなどではピントが合いにくくなり9割くらいは失敗します。機材も大きく重くなるため移動が大変ですので慎重に選ぶべきです。口径50mm~60mmは軽くて、十分に役立ちますが、両方の良いところを考えるとこの77mmに落ち着くようです。
デジスコには直視型が良く使われますが、慣れれば傾斜型でも十分撮影できます。
各社から専用アダプターも発売されていて、数年前より簡単にコンパクトデジカメで3000mm相当の超望遠撮影が楽しめます。最近になってKOWAのラインナップからなくなっていた77mmタイプも復活し、88mm、66mmとともに製品が充実してきました。しかし「フローライトクリスタル」を使っているのは88mmタイプのみで77mm、66mmはXDレンズになっていますので、今となってはこの旧機種77mmは貴重です。

一眼レフ用のアダプターもありますので各社のマウントをつければそのまま撮影できます。  
            KOWA製 800mm F10.4 ニコンマウント用



 この写真は「NIKON FIELD SCOPE 60mm」です。EDでもフローライトでもありませんが、持ち出すのには手軽で、よく見えますが、色にじみは出ます。
アイピースは15~45Xですが、十数年愛用しています。最近ニコンも力を入れて取り組んでいるようで60mmや82mmEDタイプが人気のようです。



この写真はタカラトミーから発売されている「miniBORG 45ED」小型望遠鏡です。元々天体望遠鏡として造られていますので、画像は大変シャープで優秀です。この望遠鏡は、多用途に利用できるように工夫されています。



アイピースを自由に選べますので、低倍率の導入用ファインダーや、天体望遠鏡として重宝します。カメラ各社のマウントアダプターが同社から出ていますので一眼レフを取り付けることによりそのまま直焦点撮影することが出来ます。

私はEOS KISS DIGITALにつけて風景や野鳥などの撮影に利用しています。35mmフィルム換算で480mm相当の望遠撮影が出来ます。正立像で、しかも絞り優先AEが可能です。ピントはマニュアルです。写真の機種には1.4倍のテレコンバーターを組み込んでいますのでトータル672mm相当の望遠撮影が出来ます。
天体望遠鏡ですので通常は倒立像ですが同社の正立プリズムを追加すれば他社フィールドスコープ同様に正立像で見られます。
コンパクトデジカメによるコリメート撮影にも便利です。
このタイプのほかに、ED60mm、ED77mm、ED110mmなど口径もありますが、大きく長くなるため機動性はこのED45mmが一番です
これから虫や鳥が良く活動を始めますので、屋外に出て観察してみるのも楽しいですね。

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