HONOLULU P.D.夜中の襲撃

ハワイに住んでいた時の話

夜中の3時ころ

アパートに警察官が突然やって来たことがある




仕事に疲れて真夜中に帰宅して

ビール飲んだり インターネットしたり

翌日は午後から出勤だったので

自由にのんびりしていた

バルコニーから ふと下を見ると

パトカーが7台 救急車が1台

通りを赤色灯の灯りで パカパカと照らしていた

「あ〜誰か呼んだよね〜」と思った

ついさっき 廊下を「助けてくれ〜」と走り去る男性の声と

バタバタと走って往復する足音が聞こえてたよね〜

今日は他に事件が少ないのか

あっという間にパトカーが7台集まったわけね



すると我が家の玄関ドアを強くノックする音が！

うわぁッ ビックリしたッ

「警察です ちょっとよろしいですか」ではなく

「警察だ！ ドアを開けろッ！」バージョンで

男性が叫んでいるじゃない

ホントに警察？どうやって確かめればいいの？ と

ドアの小さな穴から覗くと

ホノルルPDの制服警官が数人…

「警察だ 開けろ」 まだ 叫んでるよ〜

仕方なく ソ〜っとロックを外してドアを少し開けると

バンッて 急にドアを押し開けられ

ガチャッと ライフル銃(本当の名前は知らないけど長〜い銃)を向けられた

隣の警官は 拳銃を向けて来た




は？





さっきまで叫んでいた警官に「は？」の視線を向けると

「中に 他に誰かいるか？」

いいえ

「本当に誰もいないのか？」

いません



すると警官達の陰から アパート管理事務所のネェちゃんが登場し

「彼女じゃないわよ 隣行きましょ」と

ボス面して 銃を携えた警官達を従えて

廊下の先へ進んで行った

ネェちゃん こんな時ばっかり

ずいぶんと張り切ってるねぇ〜

その奥から現れた また別の警官から

名前や住所 電話番号 とか

今何してたとか いろいろ聞かれた

どうして私に聞くんですか？

「一応 そういう決まりなんで」

何があったんですか？

「怪我をしている人がいるって通報があったので」

あったので？

だからウチに銃を持って来たの？夜中の3時に？

ハンサムで背の低い警官は

「いつでも連絡ください」と

名刺の裏に自分のケータイ番号を書いてくれた

ケータイ番号は聞いてないよ

なんで私に銃を向けたのか？って聞いてるんだよ



なんでーーーー？？？？？？？

釈然としないまま 翌日の仕事に備えて寝たけどね



翌日 アメリカ人の友人にその事を話すと

「見ず知らずの人に個人情報をペラペラ喋るな！」

え？そっち？

夜中に自宅玄関先で銃を突き付けられた身にもなってくれ

しかも管理事務所のネェちゃんは 珍しく機嫌が良くて

「この前 大変だったわ〜」って ニコニコしてるし

何が大変だったのよ 張り切ってエンジョイしてたじゃないの

あなたが大変そうにしてるの見たことないけどぅ？

私は “電話欲しいって言ってたよ^_−☆“ と

例の名刺をネェちゃんに渡して

この件とは おさらばした


釈然としない 腑に落ちない出来事だけど

この話をすると なぜかみんな大爆笑になる

どっこも面白くないけどね〜