日々是好日

6月7日(月)オンライン講習「西洋の美術と美術館」


今日は、柄にもなく西洋の美術をオンラインで学んだ。

私はあるガイドのグループに入れてもらっている。ある男性ガイドさんが、ガイド同士の情報交換の場として2016年にFacebookのグループを立ち上げた。ガイドが知り合いのガイドを紹介するというやり方で、会員はどんどん増え、今では全国に553人を数えるほどになっている。会費は無料。中心となっている方々の献身に頭が下がる。

残念ながら、今はガイドの仕事はない。そこでオンラインの講習が始まった。amazonギフト券500円分を講師に送るだけで、90分の講習を受けることができる。今日の講習のテーマは「西洋の美術と美術館」。講師は、海外旅行の添乗員として世界80ヵ国を回った方。美術に造詣が深く、美術に関する出張講演も行っている。お話しも上手で、「話し方伝え方スペシャリスト資格」というものもお持ちだ。有名な西洋の絵を見せながら、その絵の持つ意味を詳細に解説してくれる。これまで聞いたことのない新鮮な観点から。歴史の知識が相当ないとできない解説だった。あっという間の90分だった。

「日本画の影響」という項目では、この絵が出てきた。クリムトの「接吻」


この接吻している男女の関係は終わりかけているそうだ。女性の表情から読み取れる。もっとはっきりしているのは、女性の足。接吻が終わったら、女性はお花の崖から、滑り落ちるのだ。恋の終わりを暗示している。

クリムトが金箔を使っていることから、日本画の影響の話しになった。クリムトは1873年のウィーン万博で尾形光琳の「紅白梅図屏風」を見て、感動したそうだ。



去年、西陣の「箔屋野口」にガイドとして行った。西陣の帯に織り込まれる金糸、銀糸を製作されている。4代目の野口さんは、アメリカ人ご夫妻に、金糸の作り方を実演してくれた。最後に尾形光琳の作品を画集で見せながら、日本の金箔の技術の精巧さを説明した。そして、クリムトの金箔と比較した。「箔屋野口」には、SPが付くようなVIPが訪れたことがあったそうだ。SPは決して靴を脱がないらしい。

これはゴッホと浮世絵についての話し。ゴッホは浮世絵に影がないのを見て、日本とは影が出ないくらい光に溢れた国なのかなあと思ったそうだ。浮世絵とは影がないものなのだが。


背景に見えるのは、ゴッホが集めた浮世絵


20代の夏、フランスを旅行した。パリに数日滞在して、南部のアヴィニヨンに移動した。ローマ時代の水道橋を見たかったから。パリにいる間は、毎日どんより曇っていた。ルーブル美術館に入るのに、雨の降るなか長時間並んだ。ところが、アヴィニヨンに着くと晴天だった。明るかった。民藝の「炎の人」では、滝沢修が扮するゴッホがアルルに着くと、こう叫んだ。「光だ!光だ!」

13日に京都の淡交社で、英語でお茶を教える講座に参加する。私は説明をする係なので、英語で原稿を作らないといけなかった。時間はあったのに、今日まで何もしなかった。根拠なき楽観。英語原稿、お点前の練習、着物の調達と着付け。立ちはだかる壁に打ちひしがれながら、とりあえずこれを観た。お茶のDVD。








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