タイトルで思い浮かぶのはイタリヤのベニスだ。 ただし彼の地は水の上に街を建設して、水路を交通の
手段とした。この地は大池を干して農地(新田)開拓し、用水を取り入れる水路を作った。
やがて農地が宅地に転用され街が出来上がったのだ。 当然用水は御用済みで現在わずかな痕跡
が残っているのみである。 水路の街とは言えないな。
が水路に蓋をし、その上にせせらぎと遊歩道を造った3キロに及ぶ細長い公園、「四季彩々通り」なる
惹句に惹かれてルートハンティングをすることにした。
「東大阪いいとこマップ」をベースに資料を集め、26日現地調査し下記の遊歩マップを作りました。
①鴻池新田駅(JR学研都市線)~~②鴻池新田会館
江戸時代、鴻池新田の管理・運営をおこなった施設の建屋が保存されいる。 さすが豪商鴻池家
にふさわしい豪壮な建屋である。 入場料300円です。
不思議な場面に遭遇、なんと土間の竈に火が入り大釜で湯を沸かしていたのです。
さて大量のお湯は何に使うのでしょう。 答えは天井にありました。
たき火から発生する煤が天井の木材保護をしてくれているのです。 定期的に行っているだとか
また釜も時々使ってやらねば劣化するとのこと。 維持管理は大変ですね。
たくさんの部屋があり、ここでビジネスが行われていたのですね。
裏庭に船着き場の痕跡がありました。 展示してある「剣先舟」で遠く大阪との交易が
行われていたのです。
②鴻池新田会館~四季彩々とおり~③もじり樋
会館からすぐに彩々とおりに入れる。 3年前に完成したきれいな遊歩公園である。
名前とおり四季彩々の花が植えつけられている。
この下に「鴻池井路(こうのいけいじ)」があったのだ。 流れる水は⑦下水道処理場で
処理されたきれいな水を利用しているのだそうな。 富士山の伏流水なみだ。
せせらぎの東端にある水の注水(下から湧き出ている)口。
また途中のモダンアート風のオブジェからもこんこんと水があふれ出ている。
説明板によれば、その下には巨大な大雨対策プールがあるとのこと。
大阪府も鴻池家に負けず劣らず巨額の投資をしているね。
さて問題は「もじり樋」
新田用の水路はその前にあった水路にに交差するところは、木製の樋を使って立体交差させた。
加納井路と鴻池井路の交差地点は国道と歩道橋の下に埋没している。 説明板のみぽつんと。
③もじり樋~五個井路~④土産神社~六郷井路~⑤寺嶋公園(WC)
現在も露出している(使われている)二つの井路を西進する。 微妙な言い回しは
二つの水路があまりにも汚いからだ。 水が停滞しているため汚水と化し、不法投棄
のごみが其処かしこに溜まっている。
河内平野開拓史の物言わぬ証人「井路」、なんとかしてくれ!
⑤寺嶋公園~四季彩々とおり~⑥水みらいセンター(下水処理場)⑦スカイランド~①鴻池新田駅
再び彩々とおりに戻り東進し中央環状線にぶつかる所が公園西端である。そこから環状線を北上
し寝屋川を渡ると水みらいセンター・汚水処理センター屋上を庭園にしてあるスカイランドに至る。
見学館の入口は実際に使われている下水管、大きいね。
スカイランドは生駒山が一番きれいに見えるのがウリだが、あいにく火曜日休みで入れなかった。
冒頭、水路の街とはいえないなと書いたが、こうしてブロってみるとやっぱりこの地も水路の街だ。
歩行距離約7~8キロのシニヤむけコースとあいなった。 駅周辺には食事処がそろっている。