おじいさんを追悼して

おじいさんが亡くなって、多少時間がながれました。
お葬式がおわったあと、
こんなものを書いているわたしは
なんて罪深いのだろうと思いましたが、
これがわたしの追悼のしかた……なのでしょう。

悲しみを、わすれないように。


ショートショート780

●ナマエヲヨンデ

　しばらくあるじのいない部屋。
　ぼくは部屋に残されたおじいさんの時計。
　つらいときもくるしいときも、一緒に時を刻んできた。
　午後10時34分。ぼくはおじいさんの時計だ。
　午後10時35分。ぼくはおじいさんの遺品だ。


-----------------ここまで。------------------------


訃報を聞いて、なんとなく思ったこと。
死ぬ前は主のあるものだったのに、
死んだとたん遺品になるのに
やりきれない悲しさを覚えました。
なくなってしまったおじいさんを追悼して。


★お葬式関係で書いたショートショートを、
　ブログ版の文繰文庫（フミクリフミクラ）に
　時系列でならべて乗せてみます。

　お葬式がどういうものか、
　人が死ぬってどうなのか。
　わたしの視線ですが、興味がある方はどうぞ。

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