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【艦これ】陽炎抜錨小説1巻における設定について

2015-04-08 05:52:25 | 書籍
艦これの話。
陽炎抜錨小説の1巻を読んだ中で出てきた、艦これ世界の設定についてを個人的にまとめた日記。


■艦娘の陸上移動に伴う艤装の扱い

下記引用文のように、内地の鎮守府間移動の場合、艤装を着用したままの陸上移動は禁止。

装備品は別便で送られるので手ぶら同然だ。
艦娘は艤装したままの陸上移動を禁じられていた。
砲や魚雷を背負ったまま交通機関に乗ってはパニックが起こるとの、もっともな理由による。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第1章(P18)より



■鎮守府内では艦娘以外にも人はいる

下記引用文のように、鎮守府には提督や艦娘以外にも人は出入りしている。

ふっと息を吐いて門をくぐる。
衛士に身分証を見せた。
衛士はゴリラみたいな顔をした男性で、体格もゴリラみたいだったが、彼女の身分証を見るなり飛び上がるようにして敬礼した。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第1章(P19)より



■艦娘に対する周囲の感情

下記引用文のように、艦娘は周囲から尊敬と畏怖の念を抱かれている。

艦娘は尊敬と同時に畏怖されている。
彼女たちのみが人類を救えると、皆知っていた。
多少いいい気分になって、陽炎は敷地内を歩いた。
さすが横須賀、衛士にも規律が行き届いている。
呉も大したものだったが、声がちょっと小さかった。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の1章(P19)より



■各鎮守府の役割

横須賀→戦闘を念頭に置く鎮守府
呉→教育をメイン
海外の鎮守府(おそらくリンガやパラオ等を指している?)
※下記引用文を参照

横須賀鎮守府は広い。
教育に主眼を置く呉とは役割が違うが、使用している敷地も海域も引けを取らない。
陽炎は出発前、仲間の艦娘たちから散々「横鎮とはお気の毒」「あそこのキツさは呉とは比べものにならない」「海外のがまだまし」と脅された。
どう考えても想像だけでものを言っていたが、反論材料がないので聞くしかない。
全く根拠がないわけでもなくて、横須賀鎮守府は常に深海凄艦との戦いを念頭に置いているため、緊迫感に満ちている、と言われていた。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第1章(P19)より



■駆逐艦娘は捜しものが得意

下記引用文のように、駆逐艦は探し物が得意。

隠れる側がプロなら探す側もプロだ。
特に駆逐艦娘なんて海だろうと陸だろうと捜しものならなんでもござれだ。
どこの鎮守府でも、戦艦や重巡洋艦から拝借したタオルや筆記用具、ときには下着を巡っての攻防は日常茶飯事なのである。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第1章(P26)より



■秘書艦の役割

秘書艦とは簡単に言って、提督の補佐をするための役職である。
建造、開発のアシストからスケジュール調整、健康管理までなんでもおこなう。
提督にもっとも近い立場の艦娘だった。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第2章(P39)より



■入渠について

正式名称は「艦娘専用傷病療養施設」だが、艦娘たちは船渠(ドック)と呼ぶ。
深海凄艦との戦いで大きな被害を受け、療養の必要があると判断された艦娘たちはここに送られるのだ。
何しろ深海凄艦と戦えるのは彼女たちしかいない。
なので治療もたっぷり予算が与えられていた。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第2章(P42~43)より



■船団護衛は駆逐艦の役目

護衛は駆逐艦の大事な任務だ。
大型艦から船団まで守れるものはなんでも守る。
飛んでくる敵航空機を叩き落したり、潜水艦を追い払ったり、遭難者の救助だってする。
彼女はそれらの任務を誇りに思っていた。
かつての旗艦、神通にも「護衛は駆逐艦にしかできない、大事な任務なのです」と繰り返し教えられたのである。
自分たちのおかげで大型艦が力を発揮できるのだとの自負もある。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第2章(P60)より



■艦娘の寮について

駆逐艦は全員駆逐艦寮に入る。
駆逐艦娘二人か三人で部屋は一つ。
それぞれベッドとロッカーが与えられる。
余談になるが戦艦や空母の場合は、個室の上、二間もある大きな部屋を与えられており、これも時々やっかみの対象となる。
通常、駆逐隊の艦娘は四人だが、第十四駆逐隊は最大の六人である。
なので部屋は三つも使う。
潜水艦並に狭い室内には二段式のベッドがあり、プライバシーを保証するのは遮光のためのカーテンのみ。
否が応でも他の艦娘と親密な関係を築かざるを得なくなる。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第3章(P66)より



■艦娘と装備

下記引用文のように、私生活以外は装着。
艤装の手入れは整備員が行う事もあるが、艦娘自身が行う事もある。

艦娘は基本的に一日の大半を装備をつけて過ごす。
訓練中はもちろんのこと、休憩中も外さない。
食事と入浴と就寝のときだけは外し、整備班に任せる。
自分の命がかかっているのだから自分で整備したいという艦娘もおり、そういう人間には貸し出される。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第3章(P70)より



■艦娘適性試験

下記引用文のように、普通の人間の少女が適性試験に受かることで、艦娘になることができる。
※同型の艦娘の詳細については、この段階では記載なし。

駆逐艦の各型によって、武装は形が異なっている。
具体的には留め金の形状に違いがあって装着部位が変わるのだ。
これは艦娘に相性があるためで、適性試験の結果によって割り振られる。
この適性試験というのがなかなかの曲者で、当人が戦艦を希望しようが空母を希望しようが、試験結果が全てにおいて優先される。
花も恥じらう少女たちは身体のサイズを測られ血と尿を採られて穴という穴の隅々まで調べられ、あげくコードが何本も伸びているため新種の生命体にしか見えないヘッドギアを被せられて網膜に奇っ怪なCG影像を投影され、上だの下だの赤だの青だの「この人を殺してみたいですか?」との質問にハイやイイエで答える。
試験結果はちゃんと知らせてもらえるが、過程は絶対に公表されない。
かつて「調査票を紙飛行機にして一番遠くに飛んだ順から決めているのでは」と疑った艦娘が情報公開訴訟を起こしたことがあるが、特別機密扱いのため門前払いされた。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第3章(P70~71)より



■主機について

引用文の通り、靴が艦娘を海上で立たせている装置になる。
胴体周りの艤装は「缶」と言う扱い。

海で艦娘を支えるのが、両足に履いている二つの主機だ。
どう見ても靴で実際靴と履き心地は変わらないのだが、艦娘たちは「主機」と呼ぶ。
主機の裏と踵の部分から推進力が放射され、前に向かって進む。
主機はある意味武装よりも大事な装備である。
これと背中に背負ったユニット(通称「缶」)の二つで推力を得ているので、なくなったら動けないのだ。
缶は破壊されても艦娘は停止するだけだが、主機がやられると浮力を失って沈む。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第3章(P72)より


足に装着した主機が浮力を失うことを、艦娘たちは浸水と呼ぶ。
浸水が続くとなにがあっても沈没してしまう。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第6章(P207)より



■遠征中の戦闘について

引用文の通り、遠征中でも戦闘がないわけではない。
※1巻の場合、潮と曙は最初の遠征が大規模な戦闘になってしまった稀有な例

駆逐艦娘は誰しも一度は遠征に出撃する。
当然深海凄艦との遭遇を想定して実弾装備で出撃するから、まったく実戦経験がないことはない。
ただ本格的な海戦に参加する機会は少ないから、敵に向けて撃つこともなかった。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第4章(P104)より



■艦娘と精神的衛生について

精神的にショックを受けた艦娘が出るのは、それほど珍しいことではない。
深海凄艦との戦いは精神も消耗するため、各鎮守府にはカウンセラーの常住も義務づけられている。
そのカウンセラーに相談することを恥じる艦娘もいる。
自尊心が高ければ高いほど、そういう傾向にあるという。
彼女たちは人知れず泣き、悩み、苦悩する。
そして人のいないところを好む。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第4章(P119)より


艦娘の深海凄艦への印象は、最初の一回で決まることが多い。
初期のころは、いきなり激烈な戦闘に巻き込まれた艦娘が心的外傷後ストレス障害(PTSD)に見舞われてしまい、退役するのも珍しくなかった。
現在は実戦参加する前に映像による疑似体験と、簡単な遠征任務がおこなわれる。
それには十分な理由があるのだ。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第5章(P187)より



■艦娘の装甲とは

引用文の通り、服が装甲扱いとなる。
※「服が破けて装甲が薄くなったところに直撃があれば主機が無事でも身体的に死に至る?」という詳細は1巻では特になし。

艦娘における装甲とは、来ている服とほぼ同義である。
一見セーラー服にしか見えないが、深海凄艦の攻撃から身を守る重要な装備品だった。
艦娘のタイプによって服のデザインは異なる。
これは艦娘の適性試験による割り振りで決まるから、他人の服を着ても意味がない。
万が一別の服を着ると、途端に装甲ではなくただの服に成り下がってしまうのだ。
睦月型は武装を装着するため服を改良し、結果バランスが崩れたことはよく知られていた。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第4章(P120~121)より



■艦娘同士の通信手段について

鎮守府にはもちろん固定電話がある。
それだけではなく、艦娘たちは携帯電話やスマートフォンだって持っている。
だが使う機会は少ない。
使用を制限されていたからだ。
これはお偉いさんたちが、自分たちの知らないところで通信されるのを嫌がっているためだ。
表向きは機密情報が外部に流出しない措置と言われているが、艦娘たちは「父親が娘の電話内容を知りたがるようなもの」だと理解している。
そのため外部との連絡で、もっともメジャーな手段は手紙となる。
これも事務的な内容で済ませるものから短編小説並みのボリュームを書くものまで多種であり、鎮守府に一つしかないポストは常に満杯になっている。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第4章(P141~142)より



■羅針盤について

敵の出現ポイントは決まっている。
しかし、何らかの不可思議な力で別の場所に誘導される。

深海凄艦が出現する大体のポイントは決まっていて、出撃した艦娘たちはそこを目指し戦いにおもむく。
ところがこのとき航路から外れ、まったく別の地点に誘導されることがあった。
これを艦娘たちは「羅針盤が狂う」と表現する。
原因は不明であり、解明のためのチームが何組も作られたが、いずれも結論は出なかった。
判明しているのは「艦娘だと何故かそうなる」ことだけ。
いわば宿命であり、人力ではどうにもならず、神社仏閣にお詣りすることによりトラブルから逃れようとする艦娘も多かった。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第5章(P177)より



■艦娘の辞職と逃亡について

訓練がつらいとか自分のイメージしていた鎮守府と違うなどで、艦娘を辞める少女は一定数存在する。
辞めること自体は特に難しいものではなく、所定の手続きをしてから装備品を返却し、それまでの俸給を受け取って家に帰ればいい。
ただあまりに思いつめた艦娘が、夜間に黙って逃げ出すケースもあるのだ。
この場合は装備品を持ち逃げされる可能性があるため追っ手がかかる。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第5章(P180)より



■命令違反等の重大な規律違反者の末路

引用文にあるように、命令違反をした艦娘には艤装解体による除隊か、刑事罰を与えられる。

どっちにせよ発覚したら重営倉か、悪くすれば裁判。
勝手につけられた弁護人が偉そうにした人間相手にやくたいもない弁論を延々続け、有罪アンド上訴は蹴られて刑務所行き。
そこまで酷くなくても不名誉除隊にされて残る人生をバイトですごす羽目になる。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第6章(P208~209)より



■艦娘の除籍について

艦娘が除籍されるケースは二つに分かれる。
一つは任務を解かれ、艤装をリリースして武装解除。
この段階で普通の女の子に戻る。
もう一つは轟沈。
よくある場合として、大破の状態で帰還すればいいものを、あと少しあと少しと戦い続け、深海凄艦の攻撃を食らって撃沈される。
こうなったら死体も上がらず遺品すらなく、官報に死亡者の名前だけが載せられる。

―築地 俊彦『艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!(1巻)』ファミ通文庫の第6章(P211)より



以上になる。
2巻以降もまとめ次第、再度日記に記載予定。

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