涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

BASEMENT-TIMESのamazarashi評に感じた違和感

2016-10-07 23:37:25 | 音楽
俺がよく読んでいる「地下室TIMES」の記事でamazarashiが載っていた。

大学生にはギリわかって高校生にはギリわからない 2000年代後半の邦楽ロックを振り返るpart2

この評について、何だかちょっと納得いかない部分がある。
それがここの部分。

しかしファンを獲得した要因はそれ以上に歌詞にある。淡々とシニカルな世界観がリーマンショック後の不景気にウケた。いや不景気は関係ないにしても、潜在的にいた根の暗いやつ、スクールカーストの敗北者層に「あ、これだ」と思わせる説得力があった。

amazarashiの音楽は特徴的だという一方で、それ以上にファンに支持される部分は歌詞にこそあるという内容だ。
勿論歌詞が一番の売りってのは俺も同じ考えなのだが、「スクールカーストの敗北者層に」という部分が気にかかる。
根が暗いってのは分かるんだけど、スクールカーストって言葉が通用する年齢層かよっていう。
寧ろamazarashiの歌詞に共感するのって、サラリーマンなんじゃないのと俺は思っている。
ティーンエイジの中高生さんだの大学生さん達にこんな歌詞が分かるんだろうか。
amazarashiの歌詞(特に暗い曲の場合)って十代に漠然と抱いていた不安感がかなり実感を伴ったような歌詞なんだよ。
職場なり家族なり、人生に現場を持ったような連中じゃないと「あ、これだ」とはならないんじゃないか。
この諦観を10代で理解出来たら怖えよ。今日び中学二年生でも喰わねえよ。

一方で、明るい曲の場合。これも大人向けな気もする。
毎日満員電車に揺られ、日々の仕事で摩耗してたまの休日には眠るだけ。
そんな日常に痛めつけられた20代後半だったり40代のおじさんおばさんがな。
フッとダメな男が世相や自身の不甲斐なさを嘆きながら、「それでも」と言い続ける音楽を聴いてホロっときちゃうんじゃないか。
これは1stだろうが最新盤だろうが変わっていない部分。
俺はそう思う。

また、「スクールカーストの敗北者層に「あ、これだ」と思わせる説得力があった」っていうのは負け組の音楽だと俺は解釈している。
だが、ここ最近のamazarashiの音楽は「彼らの音楽は負け組の音楽だ」という考え方に戦っていくものだ。

『amazarashiは負け組の歌だって親父に言われた』という手紙をもらいました。わいは、そのとき、なんか敵が見つかったという気がして。これからも、そういうもんに抗う歌をやっていきたいです。負け組なんて、言わせないから。

2012年7月、ダイバーシティのライブで彼がMCで言っていた言葉だ。
俺もそのライブに行ったのでよく覚えている。
そういう意味では別の方向に行ったという言い分は理解できる。
反面、最近の歌でも「吐きそうだ」「しらふ」みたいなのもあるので、記事にある「良い意味でのショボい」部分もちゃんと残っとるわと言いたい。

あと「シリアスに暗い」はないだろう。
まあシリアスではあるけど、単に「暗い」っていう感想は違う。

わいは今も歌ってるんだ 暗い歌ばかり歌いやがってと人は言うが
ぜってぇまけねぇって気持ちだけで 今までここまでやってきたんだ

―amazarashi「ライフイズビューティフル」より


ライフイズビューティフルでもこう歌っているように、人からは「暗い歌ばかり・・・」と言われるけど頑張ってやってきたんだって本人も言ってるんだよ。
表面上は暗く見えるかもしれないけど、「ダメかもしんないけど、前向いて進もうぜ」って歌詞ですよ。amazarashiは。

あと、最後に抱いた印象は邪推だけども。
これ書いた石左くん、あんまamazarashi好きじゃないやろ。
andymoriとの温度差見てみい。。。andymoriめっちゃ好きなの伝わってくるやん。。
俺もandymori大好きだからよくわかるんだよ。
俺がandymoriを初めて知ったのは「ベンガルトラとウィスキー」だったよ。
あん時は感動に近かったよ。よく覚えてるよ。
初めて聴いた時のあのドカーンとくる感じ。
手ごたえのある「ええバンドいたわ!」って想いが文章から伝わってくる。

そこへ行くとamazarashiはどうや。
やれいついつ売れただの誰彼にウケただの。
andymori評に感じたのは「そのバンドが好きな理由」、amazarashi評に感じたのは「そのバンドがなぜウケたか」だ。
これ、俺もよくやるんだよ。
音楽に限った話じゃなく、好きじゃないけど上手い部分のある物事を褒める時は大抵こういう言い方になるもんなんだ。
単なる経験則なので完全に邪推の域だけど、そう感じました。
本当にamazarashi好きだったら本当にすいません殺さないでください。
でも本当に好きならその感想はどうなの?と思いました。
ペルソナ5のどうなのおばさん張りに記事見てどうなのと思いました。
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