行列の話。

ちょっと県外にお出かけしておりまして、夜に福島に帰ってきました。するとどうしても珍しくぬま屋の塩ラーメンが食べたくなってしまったのでぬま屋に向かうことにしました。たどり着くとそこにはざっと15人ほどの行列が。いつもなら諦めて他のものを食べに行くところですが、今日はどうしても食べたかったので並ぶことにしました。
店外で並んでおりまして、私の前には大学生の2人組が並んでおりました。大学生はなんでどいつもこいつも誰かと群れてラーメン屋に来るんだちくしょうめと思いながら並んでおりますと、その目の前の大学生と待ち合わせしていたと思われるもう1人の大学生が現れて、先に待っていた2人の大学生と合流しました。そこでナカヤマ.さんは思いました。これは割り込みとして注意すべきだろうか、と。そう思いましたのも、どうやら後から来た大学生は先に並んでいた大学生のうちの1人に何かを貸していたようでして、それを受け取りに来たようにも映ったのです。もしかするとしばらく談笑したら帰るのかもしれません。にも関わらず「ちょっとお兄ちゃん割り込みしてんじゃないよ」というには割り込みをされたという確信が持てません。確信がもてないのに相手に注意をするなんてむしろこちらが失礼にあたります。しばし考えて、「もし後から来た学生の方が私よりも先に食券を購入しようとしたら注意することにしよう」という結論に至りました。なんだかそんなことを考えてる時点で器の小さい男だと思われそうですが、割り込みというのは他者の時間を奪うということに他なりません。そして何人たりとも他者の時間を強制的に奪う権利は無い訳でして、それを侵害されるようであればやはりそこは話し合いの場をもたなくてはならないと思うのです私は。そんな訳で割と回店率の良い客層のお陰もあってサクサクと行列が消化されていく中で一体どうなることだろうと思いながら並んでおりました。そしてその大学生3人組の前の個人で来たお客さんまで店内に入っていきました。さて問題はここからです。件の後から来た学生が私より先に入店した場合は割り込みと考えて注意をしなければなりません。もしも後から来た学生がここで私の後ろに並ぶようならそれはごもっともな結果と言えます。ですが私の後ろにも列が出来ておりましたのでその可能性は低いと考えられます。勝手に1人で緊迫していますと、先に並んでいた方の学生の1人が中に入ろうとしました。するとどうでしょう、先に並んでいた方の学生のもう一方が中に入ろうとした学生を止めて私の方を見てこう言ったのです。「僕らは3人で食べたいので先に入ってください。連れの1人が後から来たのでそれだと割り込みになってしまうのでお先にどうぞ」。ナカヤマ.さんはなかなか感動してしまいました。いや、実際問題それは誰がどう考えてもナカヤマ.さんに非は無い事なんですけれど、当たり前のことを当たり前に出来る大学生がいたことがなんだかとっても嬉しかったのです。なんだかとっても意外に感じてしまったのです。そしてなんだかとっても良い気分になってしまったのです！(ちなみに私の後ろに並んだ人達は後から来た大学生よりも更に後に列に並んだので、この時点で誰も割り込みをされたことにはなりません)
なんだか拍子抜けしてしまうほどマトモな対応をされてしまいました。「ありがとうございます。それではお先に失礼します。」と伝えてナカヤマ.さんは無事に食券を購入して珍しく食べたくなった塩ラーメンを無事に食べることが出来ました。うーん、本当に当たり前の事なんだけれど、それがとっても心地よい出来事だったなぁ。こんだけの文字数書いてますけれど、行列に並んでから発した言葉は一言だけなんですがね。きっと私がちょっと強面の感じのお兄さんだから相手も気を遣ってくれたのかもしれませんね。なんにせよちょっと気分が良くなる出来事でした。ラーメンも美味かった。ご馳走様っ！