中原小保健室ブログ

人吉市立中原小学校保健室のブログです。
養護教諭の目から見た子どもたちの日常をお届けします。

朝おきて、みなさん何をしますか?

2011-06-30 12:09:35 | 日記
暑いです。

九州南部は、梅雨明けだそうですが・・・。ここ人吉は、一体九州の北部?南部?
でも、梅雨のように雨が降るような感じは、遠のいたのでは。

保健室には、毎日いろいろな表情をしたお子さんが来ます。

朝から、薄暗い保健室入り口の前(・・・そうなんです。一日中保健室の入り口は、薄暗い)に
沈んだ表情で立って待っています。

中原小学校の保健室には、入るときの、約束があります。
命に別状が無い限り(緊急を要しない限り)ですが、

まず、担任の先生に保健室に行くことを伝えてから来室。
・・・授業前急にいなくなると、担任は心配します。

次に来室時は、
「○年○組の○○○○です。ケガをしたので入っていいですか」
など、自分の来室理由まで言ってから、入ります。

ドドッと、ふざけて大勢入ってこられては、誰がけが人か、病人かわからない状態になり、、
対応が遅れることも考えられます。

まず、自分の状況を相手にわかるように説明できるようになることも、
保健室でのコミュニケーション能力アップの目標ですので。


しかし、朝から元気のない児童は、とてもちっちゃな声しか出ません。

「どうしたの?しんどい?」
聞いても答えられません。

そんなときは、「○○さん、元気出して!」とぎゅっと抱き寄せます。
これで熱があるかないかわかります。

「1時間目が終わってまだ体調がよくなかったらおいで。」

というと、「うん」と言って、教室へ。

このお子さん、その日は、元気に過ごせました。


子どもの体は、小さいですが、悩みは小さくありません。

たとえ今日の給食、食べれるかな~?というような、嫌いな食べ物の克服が待っている日。

これは子どもにとっての、人生最大の悩みでもあります。

大人は、子どもと正面から向き合うことが重要だと思います。

そして、子どもに自分の悩みと正面から向き合うことの大切さを
伝えることも・・・。

子どもは、知らず知らずに楽な逃げ道を探し始めたりします。

逃げることを早くから知った子どもは、次に待つ課題をどう乗り越えるのでしょう。

大人が果たす役割の大きさを いつも考えてしまう今日この頃です。


やけど?・・・ではなく、虫が・・・。

2011-06-29 10:28:09 | 日記
台風が日本の近くを通り過ぎてから、梅雨空も消えて、
今日は、真夏のような日差しです。

一年生の昇降口の壁にツバメの巣があります。狭い巣の中に何羽の雛がいるのでしょう

縁の黄色いくちばしを大きく開けて、ピーピー鳴く雛のために、
親ツバメは、二羽とも、さっさかえさ運びです。
雛も体が大きくなってきたので、下から見上げると、尾っぽがのぞいていたりします。

子育ては、ツバメさんも大変のようです。


先日、女の子が、「首がなんだか赤くなりました。」とやってきました。
見るとやけどのようです。「虫に刺されて、掻いたりした?」
と聞きますと、登校中にこんなになった・・・とのこと。

消毒しようと綿球で触れると、上皮がずるっといきそうな感じです。

首筋には汗が流れています。暑いですものね。
とりあえずガーゼで覆い、ご家庭へ保健室からの連絡文を渡しました。

すると、後日「毒虫」だったとのこと!

「コガタアリガタハネカクシ」とかいう虫で、体調は、2センチぐらい

<ウィキーペディアより参照図>

刺すというより、あっ虫だ!と手で振り払ったりすると、
虫がペデリンという物質を含む液体を体から出すのだそうです。

その液体が、皮膚につくとやけどのようになるそうです。

お子さんのご家庭より、連絡文のお返事をいただきましたが、その中に受診されたその皮膚科でも
同様の症状で10名ぐらい来院されていたとのこと。

登下校の通学路に木の枝が垂れ下がっているところがあったので、
おじいさまが、防除と枝の剪定までしてくださったとのことでした。

ありがとうございました。

今日も暑い一日でした。6月23日木曜日

2011-06-24 09:27:15 | 日記
今日も、昨日と変わらぬほどの暑さです。

本日は、歯科検診の未検診児童をつれて、校医さんのところへいきました。
5名ほどですが、しっかり診ていただきました。

校医さん、
「いや~、学校とは環境が違うから見やすい!」
ということでした。やはり、学校検診は、短い時間に一回につき、
お一人で100人程度診られるわけですから・・・・

お世話になります。

ジャンボタクシーでの検診への移動は、子どもたちにとって楽しかったようです。
お利口に、運転手さんに「お世話になります。」「ありがとうございました。」
って、あいさつばっちりでした。

2年生は、今日町探検でした。
学校支援ボランティアの皆様の協力をいただき、安全に活動できました。
校長先生が、「ボランティアの皆様は、みんなの命を守るために
一緒に行ってくださいます。安全に行ってきてください。」とあいさつをされると、
「はい!」と大きな返事です。



暑い中の活動でしたので、少し心配もしましたが、
みんな「元気に行ってきます。」と出かけていきました。

ところで、今は「歯の衛生月間」ですよと昨日のブログでお知らせしましたが、
保健室も保健指導につながる、楽しくも注意を引くことができる掲示物の作成をがんばっています。

むし歯は自然治癒のない病気です。だから、一日も早く歯医者さんに行って、しっかり診てもらい、
必要な指導や処置を受けてほしい!・・・・・と願っています。
そこで、学級ごとにわかりやすく掲示できないかな~なんて考えました。


サイズは、A3ぐらいです。
7月の授業参観時に、ご覧いただけると幸いです。


気が付けば、6月もあと5日間
なんだか、一日がめまぐるしく過ぎるように感じる今日この頃です。(年なんでしょうか

小学校にいると、我が子の小学生時期のことを思い出します。
長女は、ぜんそくとアトピーがひどく、また、夜泣きが小学校5年生ぐらいまで続きました。
のほほんとしている私でも、夜息ができないほどの発作を起こす我が子をだっこして、
壁によりかかり、私も泣いてました。
「なんで、母親ばかりがこんなにきついの~」って。

次女も夜泣きがひどかったですね。今、22歳・・・・私が歳をとるはずです
未だに歯ぎしりは、ひどいです。先日帰省したときに、『ぎり・ぎり・ぎり』と聞こえました。
この子は、5歳ぐらいから爪かみもひどかったですね。気が付けば、爪切りいらず。

ストレスと因果関係があるようですが、爪かみが始まる前
三女が生まれたとき、いちばん喜んだのは次女でした。

それはかいがいしく、赤ちゃんの面倒をよく見てくれます。
わずか4歳のチビママが誕生です。
洗ったおむつたたみもちゃんとしてくれています。
お風呂上がり、ベビー服を着替えやすいように肌着と重ねてちゃんと準備します。
「ミルクは、何杯入れる?」と、それは私の助手というより、秘書・・・いいえ、
私以上にママでした。それは、今もあまり変わらず、妹の心配をしてます。

今思うと、彼女はほめてもらいたい、いっぱい話しかけてもらいたい、赤ちゃんのそばにいると
お母さんの笑顔と一緒にいられる。・・・・ということだったのかも。

私もまだまだ未熟な母親でした。(今もあまり変わらないって?
次女のがんばりを、素直に「おりこうになったね、お姉ちゃん!」とほめていました。

次女は、悲しい思いや寂しい思いがいっぱい胸に溜まっていたかもしれません。
お姉ちゃんとしてでなく、私自身をみて!って。

小学校高学年になり爪かみが続く中、反抗期が始まりました。

お利口だった次女は、私をいつしかにらみ返事をしなくなりました。

寂しいというか、悲しいというか。

そこで、私はアルバム大作戦に出ました。
何じゃそりゃ・・・でしょ。

私は、ただ単に、次女と普通に笑って話がしたかっただけなんです。

私のお腹に入っていた頃の写真や、生まれてすぐの写真。
初めて歩いた時の写真。
何でも「おいちぃ」と言って、顔をしかめて食べてた写真。
パパとお風呂に入って、うんちをした写真。(え~っ、こんなのもあるんです)
妹に逆さに開いた絵本を読んであげてる写真。
などなど、3人の娘と一緒にそれぞれのアルバムを開いては、
絵本を読むように
「これはね、・・・」と話しました。

はじめは、遠巻きに「くだらん、時間の無駄」
と言っていた次女の手を引き
「いっしょに見ましょうよ~
と無理矢理、からだを引っ張ってきて一緒に座らせ、見るようにしました。

何週間かたつと、「今日は、アルバム見らんと?」
となんだか、話しかけてくるように。

「やったぁ~」と私は喜びました。
それからは、やたらと彼女にはタッチしながら話します。
もちろん、やめてよなんて言われても、よかたいおやこやら。
と、続けました。

いつしか時間がたって、何となく普通に笑いあえるようになりました。
中学2年ぐらいだったでしょうか。反抗期と爪かみの終了です。
思い出一つ一つが、キラキラ輝いてよみがえります。

なにはともあれ、子育ては、私にとって今も大事な生きる糧です。

子どもの思い出を書いていたらつい長くなってしまいましたが、
これからもよろしくお願いいたします。

お読みのみなさま、コメントまってま~す。








6月の保健目標は「歯を大切にしよう!」です。

2011-06-22 16:14:15 | 日記
いや~、梅雨の晴れ間の今日、気温はどんどん上がり、汗が引きません。

中原小学校では、6月を歯の衛生月間として、各学級で歯科保健指導に取り組んでいます。

6月に入るとすぐ、6年生は取り組まれていました。

高学年の何クラスかは、保健室から提案して、
「噛むことは、歯を強くする(むし歯から守る)」という歯科保健指導を行ってもらいました。

歯は、自分の口の中にあり、どんな機能があるのか。
ご存じのことだとは思いますが、歯は、食事のためだけに生えているわけではありません。
顔の形を整える。正しい発声をするため。食いしばり力を込める。しっかり噛んで食べ、脳を活性化する。などなど。

先日実施してもらった歯科保健指導には、2つの食材を使用します。

オレオクッキーの通常サイズの2分の1個
  (これが、ものの見事に奥歯のかみ合わせの溝を真っ黒く染めてくれます

するめ:あたりめ幅5ミリ程度のするめを、わずか3センチほど
  (堅いするめは、噛めば噛むほどに、じわじわと味がしみ出し・・・・というか、唾液がよく出ます

まずは、食材によって噛む回数が、違うことを体感します。口の中からなくなる回数を数えます。

自分なりに予想を立てるのですが、子どもたちは、普段からあまり噛むと言うことを意識していないのかもしれません。
ですので、オレオクッキー2分の1個を、5回~10回噛めばなくなると予想する子もいます。
おおむね15回~20回と予想する子が多かったようです。

しかし実際には、2分の1個の小さなクッキーを口の中でしっかり噛んで食べると、20~35回と答える者が
全体の80%です。そして、口の中を手鏡で見てみると、しっかり黒くなっていました。

次に、のわずか幅5ミリ長さ3センチのあたりめの噛む回数を予想します。今度は、クッキーで少し学習していますので、
50回は、超えるだろうと子どもたちは考えました。だって、3センチという小ささです。

実際に噛んでみると、50回どころではありません。60?いいえ、90?いいえ、100回を
ゆうに超える子がたくさんいました。

そして、口の中はどうなったのでしょう?
クッキーを食べた後のように、するめが歯にいっぱいくっついているでしょうか?

いいえ、子どもたちの歯は、きれいになっていました。クッキーの黒い食べかすも見当たりません。

子どもたちは、唾液がクッキーの時よりたくさん出ていた。と感じていました。
噛むことで、唾液がたくさん出て、歯に食べかすが付着することを防ぐのです。
そして、噛むことは、脳を刺激します。そして、しっかりかみ砕かれた食べ物は、胃に負担が少ないのです。
それから、唾液の成分の中には、なんと歯の再石灰化をしてくれるカルシウムがたくさんあり、唾液が出ると、
初期むし歯は、治ってしまうのです。

もちろん、食後の歯みがきは当たり前のことですが。

ここで、子どもたちの感想を載せます。

6年マーくん
僕は、かむとむし歯になりにくいし、つばがたくさん出ることがわかりました。
最初食べたクッキーは、やわくて食べやすかったけど、するめは堅くて食べにく
かった。でも、歯にはとてもいいし、だえきもたくさんでてむし歯になりにくい
ことがわかりました。だから、これからは、なるべく柔らかい物を食べるのではなく
堅いものを食べるようにしたいです。

6年アっくん
クッキーなどの柔らかいものを食べてると、つばが少ししか出なくて歯に詰まるけど、
するめはつばがよく出て、いろんなイイコトがあることがわかったので、これからも
よくかんで食べたいです。

5年みーさん
私は、唾液が歯を守ってくれていることを今日初めて知りました。
今度からは、たくさん噛んで、唾液を出したいです。歯みがきも
今まで以上にがんばります。

先日、歯科検診結果をお配りしましたが、次々と「治療が終わりました」とのプリントが
保健室に届いております。保護者の皆様の、お子様を大切に思われるお気持ちがヒシヒシと
伝わってきます。ありがとうございます。

一生を支える大きな役目を持つ大切な歯。
80歳になったとき、20本自分の歯が残っていることを目標に、歯を大切にしましょう。