山と猫

視界には山と猫。そんな日々の雑記です。

静かな苦しさ

2009年07月27日 | 
宮沢賢治の作品を再読しています。

さっき読んだ「よだかの星」
静かに、夜の底にいるように、荒れ野に立っているように
苦しく・寂しく・悲しい。

擬人化した動物が主人公だから、だけが理由ではないでしょう。

最近の「生きる苦悩」を描いた小説(天童とか灰谷とか)
身を焼かれたり、内臓をわしづかみされたりする様な
違う種類の苦しさと、何が違うのか考えました。

私なりの答えは
宮沢賢治が「解脱」に近いような人格であったから。

死を恐れず、
人生を良くしようとはしても、楽になろうとは思わない。

あめにもまけず

詩のなかだけでなく
小説(童話)にも
賢治のこころの美しさは表れていたのですね。

今まで一番好きなのが「グスコーブドリの伝記」でしたが
再読していくうちに変わるかもしれません。

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