こんばんは。
庭の木のほとんどを伐ってもらいました。
すっきりです。
兼題:地
春場所や地位は単なる参考に
騎馬軍のいくさの地鳴り黄砂来る
春闌けり識らない人の土地に増え
のどけしや地球儀回す赤子の手
春霖の風にボゴタをさがす地図
陸奥背にし地元一文字老舗積む
渡良瀬の春の湿地に雛育つ
晴明や地球喰みゆくバクテリア
麗かや地下鉄地下を抜け出しぬ
地虫穴を出でてこの世に空一つ
術後の眼に地に出て蟻のおろおろと
地震の痕桜前線北上す
花は散る夕闇深く地に帰る
エリカ咲く地上も地下も水の星
境内に地割の符丁花は葉に
一頭の荒地の蝶の行方かな
石拾う少年地虫穴を出づ
蟻穴を出てまず地軸確かめる
新緑の生地の膨らむティ―タイム
地球儀にミャンマー探す春深し
地に潜むものは詩作し燕飛ぶ
地下足袋の底の裏には春の土
月朧地層に眠る貝の層
テーマ:歩
登校の合わせる歩幅花は葉に
なめくじら底歩の粘り攻めさせず
パンプスの音高くゆく新社員
歩が笑う将棋崩しや光る風
一万歩地球回して春の汗
垣通し朋友遊歩潮時か
寄居虫の歩いて探すほかの殻
金鳳花のささやきをゆくウォーキングシューズ
行く春や歩くロボット低姿勢
遅速なる妻のこゑ山笑ふ
桜蘂ふるキャンパスを黙々と
歩をあわす二人と杖や風光る
残生は風に任せて花遍路
春宵や村の灯りに歩を進む
歩道橋の隙間芽を出すネコジャラシ
石畳歩み川草萌え出しぬ
大いなるエミューの歩幅風光る
遅くとも確かな歩み花咲けり
桜蘂降るケバブ屋にその列に
白無垢の小さき歩幅や五月来る
歩み寄る二つの影や花の雨
青大将の名高からめ春にゆく
老い止めの為の散歩や若葉風
雑詠
コンビナート光の夜のおぼろかな
うたた寝の左脳に優し穀雨かな
春の雨身の置き所なく叫ぶ
まず石段また石段や藤揺るる
一瀑の揺さぶる悔悟冴返る
寄せ植えの赤・白・しぼり肥後椿
宮の死産かな花簪の闇
金欠はいつものことよ山笑う
残る花散るも散らぬも風任せ
指嘗めて春の頁に移りけり
種袋夜のやさしい鉄道音
春泥や乾き切らねば白き部位
青き踏む綻びのある地平線
新人の硬き挨拶風光る
窓ガラス磨く音して夏隣
誰れ彼れの胸におしんの四月尽
赴任地は地図の端つこねぢあやめ
奉納は天保四年囀れり
春嶺や最後を高く鎚の音
乱立のビルの裏口リラの冷え
立ち喰ひのバナナ一本暮の春
蓙(ござ)一枚酔へば八分の花冷えて
蝮蛇草外の様子に仏炎苞
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
4月22日(火)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます