きのうから今日にかけて、冷たい北からの強風が吹き荒れました。赤城山もすっぽり雪雲に覆われて、本来の冬の姿に変わりました。30年前、私が小学生のころは、まだ冬は赤城おろしの空っ風が毎日のように吹いていて、ときどき風花で空が真っ白になることもありました。
それでも、冷たい北風の吹く中、そとで遊んでいたことを思い出します。今でも寒い日に甘酒が飲みたくなるのは、その頃家に帰ると母が甘酒をつくってくれて、ふーふー飲んでいた記憶がそうさせるのかもしれません。
今日は、もしかしたら春から「山の畑」として開墾させてもらえるかもしれない(まだ未定ですが)黒保根の山に行きました。沼田・尾瀬方面に抜けていく道の途中にある山ですが、降った雪がとけずにそのままになっていました。赤城山にも近く、お日様はでていますが時々雪がちらついています。風花かな。風の音と木々がざわざわする音以外、何も聞こえずしばし別世界にいるような感覚になり、気持ちのよい時間でした。
いよいよ、今年のやさいづくりが始まりました。まずは、4月ころから畑に植え始めるやさいの苗を育てなければなりません。でも、私たちが1年で一番寒い時期に苗を育てるには、少し昔のお百姓さんの知恵が必要です。立派な温室や暖房設備があれば、と思うのですが残念ながら「ない」ので苗床(温床)づくりに挑戦です。
落ち葉をたくさん拾ってきて、よこ180cm×たて90cm×高さ80cmの木枠をつくります。(庭にある小さなハウスの中での作業です。)その木枠の中に、落ち葉をいれ、水をまんべんなくかけ落ち葉をしめらせ、よく足で踏み込む。その上に、牛糞をかけ、発酵が進むように米ぬかをぱらぱらふりかける。この作業を繰り返していきます。
今日は外は雪でしたが、落ち葉を踏み込んでいると、汗がしたたり落ちてきました。体がホカホカです。枠の上部10cmくらいまで落ち葉が上がってきたら、完成。10日ほどすると、この落ち葉の中の温度が、50℃くらいまで上がってきます。自然の発酵熱はすごい!ここから徐々に温度が下がっていき、30度くらいに安定してきてから、やさいの種をまいた鉢やトレイをこの上にのせます。寒いと芽が出てこないのですね。少し苦労しても、かわいい芽が出てきたときは、本当にうれしいです。まだ外はすごく寒いのに、けなげに生きている姿からは、何か力をもらいます。