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-総力戦の哲学-(GHQ焚書図書開封 第52回)

2017-05-01 13:59:53 | 近現代史

 

GHQ焚書図書開封 第52回

GHQ焚書図書開封 第52回

GHQ焚書図書開封 第52回 [社会・政治・時事] ※「GHQ焚書図書開封」は、過去放映分を隔週水曜日に公開していきます。占領下、大東亜戦争を戦っ...

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GHQ焚書図書開封 第52回
-総力戦の哲学-
 大東亜戦争は、一国の国家利益のために戦ったのでなく、理念的秩序を求めての戦いであった。
民族自決は、ベルサイユ条約でウィルソンが言い出した矛盾に満ちた理想主義である。アジアの植民地に対しては、独立できるまで預かって面倒をみるという(民族自決を認めない)立場をとっており、搾取をし続けた。
一方、日本の場合は、アジア民族を覚醒させ、大東亜共栄圏の民族に相応しい段階まで引き上げ、積極的に指導する立場であった。
近代デモクラシーは、個人の恣意的な、欲望的な自由と平等を謳っているが、自由と平等は相反するもので、元々矛盾するものである。
国家が保険の役割をするようになると人間同士のつながり、助け合いがなくなるというのが保険の思想。
戦時と平時の区別がない世界では、禁欲(アスケーゼ)の中での武士道精神、葉隠れの復活が見直される。
経済大国日本が、世界をリードしていた1980年代。4人の哲学者(高坂正顕、高山岩男、西谷啓治、鈴木成高)の思想が見直された時期があったが、1990年代以降アメリカ、中国が日本を攻撃し、その風潮は消滅した。
これは、日本の精神の美しさと強さ(禁欲の中での武士道精神)をしっかりと自覚しないで、経済繁栄だけを得てしまったからである。
「日本は欧米のまねをして偉くなった。日本の偉いのは日本のものでなくて、日本が欧米のものを模倣したからだ」との林語堂の考え方がアジア人の日本をみる目だ。
アジア系の留学生は、近代化を早期に進めた手本として、科学技術と文学では夏目漱石、森鴎外を学ぼうとする。一方、ヨーロッパ系の留学生は、精神文化(伝統文化、宗教、歴史、文学、哲学)、文学では谷崎潤一郎、川端康成を学ぼうとする。日本は支那、インドと違い、単純に模倣したのでなく、主体的であったため、自由に西洋文明を取り入れたのである。
欧米の植民地化を防ぎ、維新によって封建国家から国民国家に組み替えることができた日本の柔軟性。
支那は、中華意識(自閉的、自分が世界で一番偉い、外国から学ぼうとしない硬直性)が高いため、欧米で学んだ留学生が本国の体制の中に入れず、カナダ、米国に新天地を求め移住したため近代化ができなかった。
支那人は支那人を信用していないし、国を愛していない。國との関係は、投資と金儲けのチャンスを得るためだけでつながっている。これは、清、毛沢東時代も同じだった。
先進国に住みつき、税金も払わず、先進国の国民と同じ権利と利益を主張する支那人。それに比べ、日本は欧米で学んだ留学生を体制の中で重用し、近代化に貢献させたことが、支那との大きな違いである。
良い事柄が戦争を神聖にする。良い戦争は生活を良くする。そのためには戦争を荷っている精神行動の良さが大切。
毛沢東とホーチミンがアジアを解放したと礼賛したNHK番組は、アジアの解放を通じて東亜の新秩序を建設しようと戦った日本の英霊に無礼である。
参考文献:「世界史的立場と日本」高坂正顕、高山岩男、西谷啓治、鈴木成高
 
■【帝國政府聲明】原文
昭和16年12月8日午後0時20分
大日本帝国政府発表
 
恭しく宣戦の大勅を奉載し、茲に中外に宣明す。
抑々東亜の安定を確保し、世界平和に貢献するは、帝国不動の国是にして、列国との友誼を敦くし此の国是の完遂を図るは、帝国が以て国交の要義と為す所なり。
然るに殊に中華民国は、我が真意を解せず、徒に外力を恃んで、帝国に挑戦し来たり、支那事変の発生をみるに至りたるが、御稜威(みいつ)の下、皇軍の向ふ所敵なく、既に支那は、重要地点悉く我が手に帰し、同憂具眼の十国民政府を更新して帝国はこれと善隣の諠を結び、友好列国の国民政府を承認するもの已に十一カ国の多きに及び、今や重慶政権は、奥地に残存して無益の交戦を続くるにすぎず。
然れども米英両国は東亜を永久に隷属的地位に置かんとする頑迷なる態度を改むるを欲せず、百方支那事変の終結を妨害し、更に蘭印を使嗾(しそう)し、佛印を脅威し、帝国と泰国との親交を裂かむがため、策動いたらざるなし。乃ち帝国と之等南方諸邦との間に共栄の関係を増進せむとする自然的要求を阻害するに寧日(ねいじつ)なし。その状恰も帝国を敵視し帝国に対する計画的攻撃を実施しつつあるものの如く、ついに無道にも、経済断交の挙に出づるに至れり。
凡そ交戦関係に在らざる国家間における経済断交は、武力に依る挑戦に比すべき敵対行為にして、それ自体黙過し得ざる所とす。然も両国は更に余国誘因して帝国の四辺に武力を増強し、帝国の存立に重大なる脅威を加ふるに至れり。
帝国政府は、太平洋の平和を維持し、以て全人類に戦禍の波及するを防止せんことを顧念し、叙上の如く帝国の存立と東亜の安定とに対する脅威の激甚なるものあるに拘らず、堪忍自重八ヶ月の久しきに亘り、米国との間に外交交渉を重ね、米国とその背後に在る英国並びに此等両国に附和する諸邦の反省を求め、帝国の生存と権威の許す限り、互譲の精神を以て事態の平和的解決に努め、盡(つく)す可きを盡し、為す可きを為したり。然るに米国は、徒に架空の原則を弄して東亜の明々白々たる現実を認めず、その物的勢力を恃みて帝国の真の国力を悟らず、余国とともに露はに武力の脅威を増大し、もって帝国を屈従し得べしとなす。
かくて平和的手段により、米国ならびにその余国に対する関係を調整し、相携へて太平洋の平和を維持せむとする希望と方途とは全く失はれ、東亜の安定と帝国の存立とは、方に危殆に瀕せり、事茲に至る、遂に米国及び英国に対し宣戦の大詔は渙発せられたり。聖旨を奉体して洵(まこと)に恐懼感激に堪へず、我等臣民一億鉄石の団結を以て蹶起勇躍し、国家の総力を挙げて征戦の事に従ひ、以て東亜の禍根を永久に排除し、聖旨に応へ奉るべきの秋なり。
惟ふに世界万邦をして各々その處を得しむるの大詔は、炳(へい)として日星の如し。帝国が日満華三国の提携に依り、共栄の実を挙げ、進んで東亜興隆の基礎を築かむとするの方針は、固より渝(かわ)る所なく、又帝国と志向を同じうする独伊両国と盟約して、世界平和の基調を糾し、新秩序の建設に邁進するの決意は、愈々牢固たるものあり。
而して、今次帝国が南方諸地域に対し、新たに行動を起こすのやむを得ざるに至る。何等その住民に対し敵意を有するものにあらず、只米英の暴政を排除して東亜を明朗本然の姿に復し、相携へて共栄の楽を分たんと祈念するに外ならず、帝国は之等住民が、我が真意を諒解し、帝国と共に、東亜の新天地に新たなる発足を期すべきを信じて疑わざるものなり。
今や皇国の隆替、東亜の興廃は此の一挙に懸かれり。全国民は今次征戦の淵源と使命とに深く思を致し、苟(かりそめに)も驕ることなく、又怠る事なく、克く竭(つく)し、克く耐へ、以て我等祖先の遺風を顕彰し、難儀に逢ふや必ず国家興隆の基を啓きし我等祖先の赫々たる史積を仰ぎ、雄渾深遠なる皇謨(こうぼ)の翼賛に萬遺憾なきを誓ひ、進んで征戦の目的を完遂し、以て聖慮を永遠に安んじ奉らむことを期せざるべからず。
 
参考文献: 国立公文書館 アジア歴史資料センター
・レファレンスコード:C12120377700
 件 名:昭和16年12月8日 帝国政府声明 (1画像目から)
引用元:安濃博士のブログ(帝国政府声明文 「戦勝国は日本だった」)、Karion168のブログ(Karionのつぶやき)
 
■【終戦の詔書】現代語訳
 
 朕深く世界の大勢と帝国の現状とに鑑み、非情の措置を以て時局を収拾しようと思い、ここに忠良なる汝(なんじ)ら帝国国民に告ぐ。
 
 朕は帝国政府をして米英支ソ四国に対し、その共同宣言(ポツダム宣言)を受諾することを通告させたのである。
 
 そもそも帝国国民の健全を図り、万邦共栄の楽しみを共にするは、天照大神、神武天皇はじめ歴代天皇が遺された範であり、朕は常々心掛けている。
先に米英二国に宣戦した理由もまた、実に帝国の自存と東亜の安定とを切に願うことから出たもので、他国の主権を否定して領土を侵すようなことはもとより朕の志にあらず。
しかるに交戦すでに四年を経ており、朕が陸海将兵の勇戦、朕が官僚官吏の精勤、朕が一億国民の奉公、それぞれ最善を尽くすにかかわらず、戦局は必ずしも好転せず世界の大勢もまた我に有利ではない。
こればかりか、敵は新たに残虐な爆弾を使用して、多くの罪なき民を殺傷しており、惨害どこまで及ぶかは実に測り知れない事態となった。しかもなお交戦を続けるというのか。それは我が民族の滅亡をきたすのみならず、ひいては人類の文明をも破滅させるはずであるそうなってしまえば朕はどのようにして一億国民の子孫を保ち、皇祖・皇宗の神霊に詫びるのか。これが帝国政府をして共同宣言に応じさせるに至ったゆえんである。
朕は帝国と共に終始東亜の解放に協力した同盟諸国に対し、遺憾の意を表せざるを得ない。
帝国国民には戦陣に散り、職場に殉じ、戦災に斃れた者及びその遺族に想いを致せば、それだけで五内(ごだい)(玉音は「ごない」。五臓)引き裂かれる。且つまた戦傷を負い、戦災を被り、家も仕事も失ってしまった者へどう手を差し伸べるかに至っては、朕が深く心痛むところである。思慮するに、帝国が今後受けなくてならない苦難は当然のこと尋常ではない。汝ら国民の衷心も朕はよく理解している。
しかしながら朕は時運がこうなったからには堪えがたきを堪え忍びがたきを忍び、子々孫々のために太平を拓くことを願う。
 
 朕は今、国としての日本を護持することができ、忠良な汝ら国民のひたすらなる誠意に信拠し、常に汝ら国民と共にいる。もし感情の激するままみだりに事を起こし、あるいは同胞を陥れて互いに時局を乱し、ために大道を踏み誤り、世界に対し信義を失うことは、朕が最も戒めるところである。
よろしく国を挙げて一家となり皆で子孫をつなぎ、固く神州日本の不滅を信じ、担う使命は重く進む道程の遠いことを覚悟し、総力を将来の建設に傾け、道義を大切に志操堅固にして、日本の光栄なる真髄を発揚し、世界の進歩発展に後れぬよう心に期すべし。汝ら国民よ、朕が真意をよく汲み全身全霊で受け止めよ。
 
御署名(裕仁) 御印(天皇御璽)
 
参考文献: 国立公文書館 アジア歴史資料センター
・レファレンスコード : A04017702300
件 名 : 御署名原本・昭和二十年・詔書八月十四日・大東亜戦争終結ニ関スル詔書 (終戦の詔書)
 
人類史上初の大義戦、しかも二つの大義
 
「耐えがたきを耐え」というから自虐史観に耐えたということでよいのではないか。その1 8aI9Y EU1Ik


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1 コメント

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マルテンサイト千年グローバル (サムライ鉄の道リスペクト)
2024-09-14 13:31:26
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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