今年は偽装事件など内部告発が多発した年で誰を信用していいのかわからなくなり、人間不信に陥ってしまう人も多かったと思います。
何が正義かというのは、人によって価値観が違うわけで「正義」という言葉を使えば何をやってもいいというわけではないし証拠もないのに
「ロシア連邦共和国がチェチェン侵攻を正当化するためにテロを犯し、そのテロの実行犯がプーチンの配下として働いている」
と証言しても証拠がないのに説得力はないわな?
俺がドキュメンタリーが嫌いな理由は何回も書いていますが、
「悲惨な人を他人事のように見物して見てそれを商売にしている」とこと、
「インタビューをしているように見せかけて、ドキュメンタリー作家の喋らせたいことを誘導尋問している」とこが嫌いなのです。
リトビネンコ以外にも暗殺された(らしい)ジャーナリストもいたようだけど、あれだけ過激な発言してりゃあ、暗殺されるのは誰にでもわかるわけで、
「やった! これでいい画が撮れた!」
と内心思っているんでないのかね?
その証拠に冒頭で監督の自宅が荒らされているシーンがあるのだが、暗殺された(とされる)リトビネンコの写真をくるんだ投石された(ように見せている)シーンで自分は権力と戦っているというメッセージを伝えたかったのかもしれんが、編集や構成がうまくはないのでとくに怖いということも感じないし、ぶっちゃけ退屈しました。
人が死ぬというのは悲しいことであるし、それについて評価するというのは人として間違っているのかもしれないが、これを商売にしているという監督の人間性はどんなものなのでしょうかね?
「自分がやっていることは絶対に正しい!」
と思い込んで企業の内部告発を考えている人は観たほうがいいでしょうね。どの世界でも「裏切り者」は消されるということに気づきますから。