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夫婦でピアノでも

大人になって始めた&再開したピアノについてやら何やら。
ぼちぼち更新できれば。

忘れないうちに 没後40年 レオナール・フジタ展

2008-12-25 | 美術
会期:2008年11月15日(土)~2009年1月18日(日)
会場:上野の森美術館

藤田嗣治の幻の群像大作4点すべてが日本で初めて一堂に会しました。

「ライオンのいる構図」「犬のいる構図」「争闘I」「争闘II」と名付けられたこの連作は、「構図」のみ日本で発表されたのち所在不明で、1992年にパリ郊外の倉庫で発見された大作です。
また今回は、その際見つかったパリ日本館壁画と関連する「馬とライオン」も加わっています。

これら5点は、昨秋大規模な修復を終えての初公開です。
この修復の様子は会場で大きなスクリーンで見ることができ、とても参考になりました。

初期のモディリアニの影響を強く受けたような作風からいわゆる「素晴らしき乳白色」と言われ大成功を収めた時期の作品、そして「レオナール」となってキリスト教に改宗し独特の宗教画を製作した時代、とその作風はかなり変遷を遂げていますが、その変化の様子と根底にある共通性をよく理解することが出来ました。

彼のパリでの大成功は、一重に彼が日本的感性を持ち続けていたからだという事も、良く分りました。
そういう意味でしみじみと感じ入ることもあり。

もしこれから行かれる方がいらっしゃれば、最後の修復のビデオは必見です。
「修復技術」そのものもさることながら作品の理解にもとても役に立ちます。

今回の一枚は、私が「仰臥裸婦」、たくやが「二人の友達」
確かにすばらしい「乳白色」です。

忘れないうちに  フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち

2008-12-19 | 美術
会期:2008年8月2日(土)~12月14日(日)
会場:東京都美術館 企画展示室(上野公園)
ウイーン美術史美術館の《絵画芸術》が来られなくなり、日本初公開となるヨハネス・フェルメール《手紙を書く婦人と召使い》(アイルランド・ナショナル・ギャラリー所蔵)が急遽来日(?)。

「マルタとマリアの家のキリスト」「小路(こみち)」「ワイングラスを持つ娘」の3点は日本初公開。このほか、カレル・ファブリティウスやピーテル・デ・ホーホら、フェルメールの出身地、オランダの町デルフトゆかりの画家の作品も数多く来ました。

フェルメールについてはいまさら語る必要もないわけですが、初期の宗教画、2点しかない風景画の1つ、そして中期、後期の作品群と、彼の画業の歴史をいっぺんに追うことが出来る本当にゴージャスな展覧会でした。

また、同時代の他の画家の作品と比べることにより、フェルメールの光の使い方の時代背景や、その中での彼の完成度の高さをよりはっきりと理解することが出来ました。

我が家では、行った展覧会で各々「この一枚」の絵葉書を買ってしばらく居間に飾っておくのですが、私は「小路」たくやは「手紙を書く婦人と召使い」でした。

「絵画芸術」は観たことがあるので「今回手紙を書く婦人と召使い」が来たのは我々にはとてもラッキーです。


忘れないうちに 浅沼ゆう子現代蒔絵櫛展 

2008-12-01 | 美術
櫛かんざし美術館 (東京都青梅市)
10月28日~12月14日
招待状をいただき行ってきました。

「髪形は変わっても今に伝えたい髪かざり
 独創的なメルヘンの世界が蒔絵技法で描かれ、伝統工芸の新しい道をひらくすばらしい作品です。」

のコピー通りでした。
黒だけでない、様々な色の漆の世界を堪能してきました。
塗り物の知識が乏しいので、御本人から手法について一から丁寧に教えていただき、目の付け所もすこし分りました。
とても楽しいひと時が過ごせました。
高い技術に裏打ちされた伝統工芸はよいですね。

常設展も見ものが多く、頻繁に展示換えがあるようなのでまた訪れようと思っています。

帰りは強力にお勧めされたので(?)、澤ノ井の利き酒に。
生酒が◎。 

忘れないうちに Special ボストン美術館 浮世絵名品展

2008-11-20 | 美術
江戸東京博物館1階 企画展示室
2008年10月7日(火)~11月30日(日)

ボストン美術館のコレクションの中から版画132点、肉筆5点、下絵画稿類12点、版本10点が公開されました。その大多数が日本初だそうです。

これまで浮世絵は写楽、北斎などの超有名どころのものしか観たことがありませんでしたが、この展覧会では、初期の黒一色の版画から幕末までの展開を通覧でき、全体の流れが分りました。

全体的に保存状態が良好とのことで、実に鮮やかな色彩でした。
かなり凝った、そして大変深い色使いが印象に残りました。

大変繊細な線のもの、とても大胆にデフォルメしたものなど実に様々で、そのいずれもが大変高度な技術の作品で甲乙付けがたいのですが、私は太い線で大胆に印象を切り取った作品が好きです。

当時活躍した敏腕プロデューサー「蔦屋重三郎」の江戸文化に与えた影響の大きさも学ぶことができ、浮世絵素人(というか日本美術素人)にはとても興味深い展覧会でした。

忘れないうちに Special 西洋絵画の父 ジョットとその遺産展

2008-11-10 | 美術
場所:損保ジャパン東郷青児美術館
期間:2008年9月13日から11月9日

ジョットとジョッテスキの流れが実際の絵画と簡潔な説明で非常に良く分りました。

ジョットが4枚とダッティー、ガッディ、ロレンツォ・モナコなど。
大部分が日本初公開だそうです。
ジョットの他の作品は写真ですが、壁画ですからやむを得ません(笑)。

絵の面白さは言うまでもありませんが、
さらに、上記にも書きましたが、ジョットを始祖とした手法のルネッサンスに至る歴史的な流れが明確にかつ、丁寧に説明されていて頭がいっぺんに整理されたと思います(錯覚か?)
学芸員さんの手腕ですね。

たくやはこの辺の絵画に詳しいのですが、Toshipiは知識の薄い所なので、いっそう興味深く説明を読みました。

この美術館は42階と眺望も抜群なので、機会があればまた行きたい所です。

忘れないうちに 英国ヴィクトリア絵画の巨匠 ジョン・エヴァレット・ミレイ展

2008-10-20 | 美術
東京渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム 2008年8月30日~10月26日

忙しい忙しいと言いながらも先日かなり無理やり行って来ました。
感想はずばり、「思っていたよりもずっとよかった」です。

二人ともテートに行ったことがなく、ミレイとは初めての御対面。
「オフィリア」しか知らず、「ラファエロ前派」という知識だけでした。
だから「ま~折角だから行ってみようか~」くらいの感じ。

実際見てみると、まず驚かされたのはそのデッサン力です。
著名な画家は大概すばらしいはずなのですが、ありえないくらい群を抜いているように感じました。
10歳のときのデッサン、すごすぎ。
生きているうちに大きな名声を得たにもかかわらず、その後もそれに安住せず、穏やかながらいろいろな試みをしているのですが、
その晩年の作品も非常に好感を持ちました。
主題も分りやすく、眉間にしわを寄せずに見られるのも◎。

前売り券を買っていなければ、疲れていたのでパスしていたところでした。
折角遠路はるばる来てくれているのに(?)パスしてはもったいない画家でした。
前売りを買っておいてよかったよかった。
心もかなり疲れていたのですが、よい作品に触れて元気になりました。

対決―巨匠たちの日本美術

2008-08-20 | 美術
東京・上野の東京国立博物館平成館 (会期:7月8日~8月17日)

横山大観展を観に行ったときに知り、すごく楽しみにしていました。

以下取り留めのない、思いつくままの感想です。

我が家は二人とも日本美術に疎く、断片的にしか知らないので、今回のいわばShowcaseみたいなので一気に色々見られるのを心待ちにしていました。
目的達成で満足です。

「対決」という観点からの私のメインの関心は長次郎と光悦、乾山と仁清。
いずれもすばらしい作品を一挙に比較して見ることができ、各々の良さとをより際立って感じることが出来ました。

でもなんと言っても今回の収穫は長次郎、もっと広く「樂茶碗」というものの存在意義というか指名です。 
濃茶をねるためにもっともふさわしい茶碗を「職人芸」として作った結果が芸術作品として評価されているという歴史を、光悦の茶碗と比較することにより、実感を持ってはっきりと認識できました。
認識遅すぎですが・・・。
そのような観点で考えると、御当代への様々な評価(これ以上は自粛)もうなずける気がします。

また、光悦の茶碗は持ったこともないままに今まで使いにくいものだと決め付けていましたが、複製品が置いてあったので(売り物、7万円)手にとってみたのですが、決してそんなことはなさそうでした。
もっとも、私が光悦の茶碗で茶を点てることは絶対にありませんね(笑)。

今回の展覧会は、会期の前半と後半でかなり展示換えがあるので、今回は最初から2回行くつもりでした。

前半は長谷川等伯の松林図屏風を最後半は風神雷神x2です。
等伯の絵は今での心に残っています。
寂寥感あふれる幽玄の世界です。

なぜか心の琴線に触れる伊藤若冲と曽我蕭白も一緒に見られて◎。

全ての展示が楽しめました。


風風風

2008-02-27 | 美術
世界美術館紀行でアントワープの王立美術館の特集を見る。 ルーベンスでした。

これまで、ルーベンスといえば「とにかく大きい」「とにかく多い」の印象しかなく、展示室の前でも「こんな大きい絵を山のように書くんだから体力あるねぇ。工房にはたくさんの人がいたんだろうねぇ」といいながらあまりちゃんと見ずに通り過ぎていました。

今回紹介されていた作品は深い精神性を感じさせそうな作品ばかりで、今まで見たのとは一味違いそう。 本物を見てからもう一度印象を語りたいところです。

でも絵はとにかく行くか来るのを待つかどっちかしかないのがつらい。

やっぱり寒い日

2008-02-21 | 美術
Blogを立ち上げてからこんなに日にちがたってしまいました。

最近Blogを拝見しているだけじゃなくて、色々オフ会なんかの活動もありそうなので、意を決して再挑戦(大げさ)。

「できれば数日に一回の更新」を想定しいます。気長にお付き合いください!

ピアノは現在

私(toshipi)
ハイドンPソナタ No52第2楽章仕上げ中。 第3楽章音取り中。 
どちらも厳しい。 

連れ合い(HN考え中)
ブルグミューラー 8番 仕上げ中。

のようなレベルです。

昨日は年休を取って横山大観を見てきました。平日に休むっていいねぇ。 
国立新美術館は明るくて好きです。
日本画に疎い二人ですが、解説音声を頼りに堪能してきました。
私は水墨、連れ合いは色付(?)が気に入りました。