ウォーク更家の散歩(東海道・中山道など五街道踏破、首都圏散策)

バスで行く「奥の細道」(その22)  ( 「湯殿山」: 山形県 ) 2018.7.10


(写真は、湯殿山の参籠所と大鳥居)   

前回の宮城県の「登米(とめ)」に続き、今回は山形県の
「湯殿山」(ゆどのさん)です。

芭蕉は、前回の登米から、奥の細道のハイライトである
平泉を目指しました。

しかし、我々のツアーは、平泉や立石寺などについては、
メンバーの皆さんが複数回行ったことがあるということで、
これらを飛ばして、新幹線で山形へ向かいました。



新幹線の山形駅で下りると、山形の市街地は、8月5~7日

の山笠祭りの飾り付けの準備一色でした。





やたら漬本舗が経営する明治18年創業「香味庵まるはち」
で昼食です。

 

趣のある蔵座敷で、漬物の寿司などの山形の郷土料理の
会席膳を食べます。


土産に、写真の青唐辛子の香りと辛味、甘味噌の風味を
加え漬けあげたピリ辛味の「山形やたら漬」を買いました。 

ごはん・お粥・雑炊やチャーハンにもぴったりです。

昼食を済ませた我々のバス旅行は、山形の市街地を抜け、
健脚の芭蕉も苦労して歩いたという湯殿山、羽黒山、月山
へ向かいます。


江戸時代には、”西の伊勢参り、東の奥参り”と、並び
称され、庶民の信仰の中心でした。

”奥参り”とは、出羽三山の「生まれ変わりの旅」の
ことです。

「生まれ変わりの旅」とは、「過去=月山、現在=羽黒山、
未来=湯殿山」の三山を訪ねることで、過去、現在、未来を
巡ることになります。



山形の市街地から貸切バスで約1時間、「湯殿山」の
湯殿山神社の参籠所駐車場に着きました。

前頁の写真の左は、食事および宿泊が可能な湯殿山の
参籠所です。



前頁の写真の石碑には、「湯殿山本宮の東にある仙人沢
は、即身仏となるための修行地である」旨が記されて
います。

「湯殿山(ゆどのさん)神社」は、山形県の庄内地方に
広がる出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)のうちの、
湯殿山の中腹にあります。

湯殿山神社は、月山の頂上から尾根づたいに西へ8キロ
下りた地点にあり、また、月山から流れる梵字川(ぼんじ
がわ)の川沿いにあります。

出羽三山の総奥の院である「湯殿山」の神の世界に、
人工の建造物を造ることは許されませんでした。
従って、湯殿山神社には、本殿も社殿もありません!



湯殿山神社へは、自家用車乗り入れ禁止のため、参籠所
駐車場から、参詣用シャトルバスで湯殿山神社へ向かいます。





上の写真は、参拝バスの終点にある「湯殿山本宮」への
上り口の石段で、石段の先の巨石は「湯殿山本宮」の碑
です。





この石段の途中の撮影禁止の立て看板から先は、神聖な場所
なので、一切の撮影が禁止です。

古来、湯殿山については、「語る無かれ、聞く無かれ」との
戒律が守られ、霊地を見た人は、絶対にその姿を他人に
言ってはいけない。

見てない人は、絶対に他人から聞いてはいけない、と
決められていました。

この様に、”聖地・湯殿山本宮”については、ブログへの
本宮の写真や風景描写も不可ということで、最もブログ向き
でない場所です・・・

湯殿山神社の本宮は、俗世と隔離された神域であるために、
参拝の際には裸足になり、祓を受けなければなりません。

我々も、禊場(札所)で、靴を脱いで素足になり、身代わり

の紙人形に禊をしてもらい、ようやく、湯殿山の御神体の

脇を上って行きます・・・

実際に足を運べば、真近かでご神体を目にすることが

出来ますが・・・(これ以降に見聞きしたことを、

他人に話したり、ブログに書いてはならない・・・)

と言う訳で、実際に見たご神体について描写したいのです
が・・・

無事に湯殿山本宮の参拝を終わり、参籠所駐車場へ戻って
来ました。

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「奥の細道」によると、月山の頂上から尾根づたいに8キロ

も下りてきて、湯殿山を訪れた芭蕉は、

”語られぬ 湯殿にぬらす 袂(たもと)かな”
の句を残しています。

(語ることを禁じられた神域のありがたさに涙がこぼれる。)

芭蕉も、他人に語る事が出来ない程の、有難い聖地を

見る事が出来て、涙が出る位の感動を覚えた、と率直な

感想を表現していると思われます。



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コメント一覧

ウォーク更家
信仰第一
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
いや~、ホントに、湯殿山については、行ってみなければわからない、というのが実感でした。

観光地というよりも、あくまでも信仰の場であり、時代が変わっても安易に観光化せずに、脈々と信仰が受け継がれているのを知りました。
tadaox
信仰の奥深さ
湯殿山については噂には聞いていましたが、あくまでも信仰第一なんですね。

行ってみなければわからないーー更家さんのようにチャレンジしてこそ知ることのできる信仰の山の奥深さ。うらやましいです。

アップできる写真だけでも、おこぼれにあずかれました。
ウォーク更家
出羽三山の戒め
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
ええ、やはり、旅先では、郷土料理が一番です。

そう言えば、確かに、宗像大社の沖ノ島の戒めも似た様な感じかもしれませんね。

でも、湯殿山は一般人も入れますが、沖ノ島は一般人は入れないところが違いました。

出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)は、個人で行くのは結構大変みたいですが、バス旅行なので楽して行けました。
もののはじめのiina
出羽三山
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/de75397378fcfaa0792ee7b8be541be9
更家さんの「奥の細道」は、キリのよい20回目でした。
             旅の疲れも山形の郷土料理に慰められますね。

きょうは、出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)のうちの湯殿山のブログ投稿でした。^^

「語る無かれ、聞く無かれ」の戒律は、最近に耳にした宗像大社の沖ノ島の戒めと同じみたいです。

> 日本で一番の危険地帯で紛争地帯の”渋谷のハロウィン”へ行ってきたんですね。
はい、NHKの公開放送を観覧に行ったので渋谷を歩くことになって、かまびすしいハロウィンに遭遇しました。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/385422afd59b6d5f747b58d06d1eba31

  iinaの当該ブログ記事のアドレスをコメント上のURLに置きました。

ウォーク更家
撮影不可
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
ええ、こんなに厳しい撮影禁止は初めてでした。

ブログで検索したら、故意か過失かわかりませんが、一人だけご神体をアップしている人がいました。
そのブログの写真を見て、これはヤバいかな~、という感じで・・・

確かに、山形の料理は塩分が気になりました。
こもよみこもち
こんばんは。
https://blogs.yahoo.co.jp/ya3249
今でも撮影不可という聖地があるんですね。
ブログに書くこともだめなんですか。
ご神体というのが気になります...

山形の郷土料理の会席膳は、おいしそうなんですが、塩分も多そうですね~
ウォーク更家
湯殿山の紙人形
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
ええ、湯殿山で温泉の流れる岩を登り、ご神体を真近かでバッチリと拝んで来ました。

紙人形の写真、だいぶ粘りましたね。

そう、ご神体だけではなく、お祓いの紙人形などの写真もダメなんですよね。
紙人形は、インスタ映えすると思うんでけどねえ~。
hide-san
湯殿山
https://blog.goo.ne.jp/hidebach/
湯殿山で温泉の流れる岩を登りましたか?

紙人形を撮った写真を「奥の細道」とガイドブックで見かけたので、
「写真を撮らせてくれ」と頼んだところ
「だめです」と断られました。
「何故ですか?」と畳みかけると、
「女性の裸の写真は撮ってはいけないのと同じです」との回答でしたので、
「ボクはヌード写真が趣味ですから、全然気にしません」と言ったら、困った顔で、
「とにかく駄目です」と叱られました。

冗談も過ぎると、最後は叱られますね。(笑)

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