Alpine Style Mountaineering Team「MOVE」

福岡市在住の会員を中心に、九州全域の岩、沢、氷のクライミング活動をしています。現在会員募集中(初心者大歓迎)

2016年1月9日~11日大堂海岸クライミング

2016年01月15日 | 活動報告

日程 2016年1月9日~11日

エリア
高知県大堂海岸(モンキーエリア、大滝エリア)

メンバー
シロクマ改さん、岡部さん、今村さん、山本


本来なら、1/9~11日は大山へ行く予定だったのだが、山行2日前から悪天候の予報で、山行前日に大山から、大堂海岸クライミングへ変更となった。

 

1/9

6:15

今村さん、岡部さんを乗せた山本車で、シロクマ改さんのご自宅に到着。自動車を入れ替え出発。

10:00

国道九四フェリー佐賀関ターミナルからフェリーに乗り、四国へ。

11:10

国道九四フェリー三崎ターミナル着

16:00頃

鮮魚店で魚を注文、仲買人岡部料理長の目が光る。

そこから大堂海岸に行き取り付き明日の確認。モンキーエリアの取り付きの記録撮影忘れました。

だいたい100岩のトポ通り、カーブミラーの手前。

 

さばいてもらった魚を回収後、樫西キャンプ場到着後。夕日が美しい。

テントを張り宴会開始!!

 
 
岡部料理長の特製鍋!!!
カワハギのキモ醤油で刺身を食べる!
あっさりとした鯵が美味い。
 
 
 
1/10
モンキーエリア
まずアップで、クレジット5.6をシロクマ改さんが登りトップロープを張り、クレジットとダブルクラック5.7をさわる。
クレジットの終了点は岩にスリングを引っ掛けて作ってある。
スリングが見た目古く、引っ掛けてある岩角を見るまで体を預ける気にならない。持参したロープで支点を補強した。
 
クレジット5.6をリードするシロクマ改さん
 
ダブルクラック5.7を登る岡部さん
 
アップが終わる頃にはモンキーエリアには人が沢山集まって来た。
 
混まないうちに予定ルートのスーパークラック5.9を登る。
長いクラックのルートは初めてなので登る前は緊張し、登っている最中はカムの配分をミスり終盤欲しいサイズのカムが不足気味になってしまった。
 
スーパークラック5.9リード中の山本
スーパークラックをトップロープトライ中の岡部さん
スーパークラックは終了点はしっかりとしたボルトが有る。
 
モンキーエリアが混んで来たので一巡したら、大滝エリアのアメフラシへ移動。
実は一番登りたかったルートだ。
 
大滝エリア
アメフラシ5.9をリードする山本
 
アメフラシのチムニーの中から手を振る今村さん
 
アメフラシで華麗なレイバックを見せたシロクマ改さん
 
アメフラシの終了点は立ち木2本で流動をとってあった。持参したロープで補強してトップロープを張った。
 
アメフラシをリードしてみて感じた事は、長かった!28mのルート。マルチに行けばもっと長いルートに登っているはずなのだか、ワイドクラックにはまってしまいズルズル這い上がる奮闘的なクライミング。体力をどんどん奪われて、ガバが沢山有るのに一歩上がってハアハアと息をつく始末。オンサイトは出来たが、ものすごい時間と体力を使ってしまい、トップロープを張り降りて来たらもう体がビールを欲していた。抜け口がちょっと疲れていると嫌な動きだった。
その後交代で、今村さん、岡部さん、シロクマ改さんが登る。皆さんスルッと登って行く。それぞれ登り方は違うが、苦労したワイド部分は、私の奮闘的なインサイドクライミングではなく、皆さん体をクラックに入れずアウトサイドで苦労せず登っている。
私のあの奮闘的な登りは何だったのかと軽くショックを受ける。
一巡したらちょうど良い時間になりクライミング終了。
 
 
風呂に入り買い出しをして、キャンプ場に戻り再び宴会。
 
鳥のせせり焼きを作るシロクマ改さん、焼酎でフランベ!
せせり焼き最高でした。
 
刺身も充実!!
鰹の刺身が美味かった。
 
撮影忘れましたが、この日のメインディッシュは料理長カレー!
これもムチャ美味いです!!
とにかく美味しい食事を食べ、いい感じに酔っぱらい就寝。
 
 
1/11
帰りのフェリーの時間の都合上、午前中のみのクライミング。
 
モンキーエリア
まずスーパークラックをシロクマ改さんがリードしてトップロープを張る。
 
スパークラックを登る今村さん
 
その後、今村さんがスーパークラックを登り、そのまま同じ終了点の岡山ルート5.10cをトップロープで、岡部さん、山本が登る。
 
岡山ルート5.10cで岡部さんの得意のレイバック炸裂!!
 
山本は岡部さんがレイバックした箇所では全くレイバック出来る気がせず、何度もテンションを掛けてフィンガークラックを登った。
岡部さんのハンドパワーには脱帽です。
 
その後モンキールーフも触りたかったが、時間もないので、ぐいの実クラック5.8へ。
 
ぐいの実クラック5.8をリードする山本
グレードは5.8なのでサクサク終わるかと思ったが、登ってみると、登りごたえのある、楽しいルートだった。
ぐいの実クラックを、今村さん、岡部さんが登り時間が来たので撤収。
12:07にクライミングを終了した。
 
それからは帰路、温泉に入ったり、飯屋(回る寿司屋)が見つからず、八幡浜チャンポンを食べたりと長い旅路となった。
 
福岡から遠く、なかなか行くことが出来ないが、楽しく、美味しく楽しめるエリアであった。
南国土佐は暖かく10月末のような気候、日差しが照りつけ空が青い、植物が青い。
冬でも暖かいという噂は本当でした。
今回参加出来ず、とても行きたがっていた富永さん。
今度は是非一緒に行きましょう!!

2015.12/24~26個人山行比叡クライミング

2016年01月14日 | 活動報告
2015.12/24~26

エリア 宮崎県比叡山周辺
メンバー 山本、九州産業大学山岳部員M君


世間ではクリスマス真っ盛りの中、母校の山岳部員のM君を連れて、彼女のいない男2人冷え込む風を浴びながら、比叡クライミングに行って参りました。


12/24
早朝出発の予定が色々遅くなり、比叡到着が13:30過ぎ。
前日雨で比叡1峰南面しか乾いていないため、第一スラブに取り付く。

14:00頃取り付く
1P目は山本がリード。システムのおさらいをして2P目からM君にリードを任せる。
5P目から時間がやばいため、つるべで登る。
何とか17時前に上まで抜ける。
岩稜から下山路の分岐点が17:30。
ここでベッドライト装着。
無事下山。
時間さえ有れば2P目以降全てM君にリードさせてあげたかった。
下山後、
「この岩壁登ったんですね。」
と呟くM君。
いつもボルダー主体で、マルチの経験が浅い。まともに岩壁を登り岩峰に立ったのは初めてではないだろうか。
なんだか良い山行になる気がしてくる。


12/25
この日は、M君の希望でボルダリング。
ムーブではボルダリングをやらないので、私は学生を連れて行く時しかボルダリングをやっていない。まともにアウトドアのボルダリングをやるのは3回目だ。

結果、ボルダリングは難しい。
小さな石ころなら登れる課題は有るのだが、スケールの有るボルダーは、やはり難しい。
比叡の鳥居エリアのピーチボーイと、日之影エリアのボルダー(何処に登ったか忘れた)にトライした。
鳥居エリアのピーチボーイはダイナミックなムーブが必要、核心部分で挫折した。
日之影エリアは河原にあり、流水で磨かれた岩。トライした課題もホールドに乏しく、保持しずらいスローパーと薄いカチホールドでスタンスもツルツル。離陸が精一杯だった。
M君もなかなか登れず、100mの岩壁が登れても、3~4m岩石が登れないなどと2人で嘆いた。


12/26
連日お世話になった鹿川庵の三澤さんの絶賛ルートである、比叡3峰左方カンテに行く事にした。最高ピッチグレードで5.9+。グレードだけ見ると十分M君がリード出来るグレード。
今日は1人で比叡の岩壁をリードで抜けてみるんだ!とM君を叱咤激励。
M君もやる気満々で、前日遅くまで左方カンテの資料を読み漁っていた。
その姿は、まるで私がムーブに入会して初めての夏合宿、山本君!明日は白亜スラブをリードで!と言われ、夜遅くまで資料を読み漁った時を思い出す。

気合いを入れてクライミング開始。
1P目は問題無くこなす。
問題は核心の2P目。
核心部分の乗っ越しは見事抜けたのだか、そこから動きが止まった、そして左に行くはずの箇所を右上し始める。下から私が、左には行けないのか?とた尋ねるが、
「左には行けそうも有りません。」
と言い少し登るが、ルートを外れているため、登ったところでその先にラインは無い。立木で支点を取り、ロワーダウンさせて、選手交代。
改めて山本リードで登った。
M君はまだ経験が浅いため、ルートファインディングが出来ていない。ボルトが無いと何処が行けるラインで何処が行けないかがわからないようだ。
3P目以降も、ピッチグレードが下がるため、リードを交代するか聞いたが、ボルトが少ないとまだ自信を持ってリードが出来ない、カム、ナッツのセッティング技術の未熟さも有り、リードは山本が行う事となった。
3.4Pを順調にこなし、最終ピッチの高度感の有るコーナークラックを抜けてヒィナーレ。
三澤さん絶賛も納得の好ルート。
最終ピッチは左トラバース部分も面白く、そこから垂直に伸びるコーナークラックも登りごたえ有り、緊張感有りで良かったと記憶しています。
コーナークラック部分は15~20mの長さがあり、中間にボルトは一本です。怖い思いをしたくなければカムは必須です。

M君は2P目のルートファインディングミスでだいぶん精神をやられてしまったですが、元々クライミング能力が高いのでセカンドでは問題ありません。
セカンドで登って来ながら、
「マルチはショートの集合体くらいにしか思ってませんでした。マルチは精神力なんですね!」
とか、
「クラックやりたいです。マルチやるならナチュプロ使えないと話になんないですね。」
とか、
「人工ルートも行ってみたいです。やっぱなんでも出来ないといざっていう時、対応出来ないですね。」
と言う発言も出て驚きました。
本当にM君にとって良い経験になりました。



この山行の間、特に最終日に、M君の中で何かが変わって行くのを目の当たりにする事が出来て、とても充実した3日間となりました。
改めて比叡の素晴らしさを感じましたし、左方カンテが名ルートと言われるのがわかりました。
M君を始め、大学の後輩達をまた比叡に連れて行きたいです。