朝6時に暗い中を押し車を押しながら私の部屋を開けて、
「何かお手伝いできることはありませんか~?」とやってきたのです。
そんな時はどこか他所の家にお客さんに行っている気分だと近頃分かってきました~
「お母さん、ここはツルバルのワタベさんの家だからゆっくり休んでいていいのよ。
お母さんと私の二人暮しだからね~」と寒い廊下に出てきているので、母の部屋に帰って休ませてあげました。
8時前にカーテンを開けに行くとパッチリと目を覚ましていました。
なにか考え事をしていたようでした。
「近頃とんちんかんになってしまってね、ここはどこの家かと考えていたの・・・」とぽつんというのです。
「そう、かわいそうに・・・
ここはお母さんの家なのにね~
カーテンを開けたから前の山がみえるでしょ?
黒い戸棚はお父さんの漢方薬を入れていたものだし、箪笥も水屋も前から使っていた旧いものよ~」と話してあげました。
「困ったものねえ~なんだか分からなくなってきて・・・」と自覚はあるみたいなんです。
「分からなくなったら、なんでもヒロコさんに聞けばいいのよ~」
「あんたはワタベヒロコさんなの?」
「いいえ、奈良の車が見えるでしょ?
奈良から来ているからモリタヒロコよ~」
「そうよねえ~あんたのだんなさまは~?」
「まだ会社のお勤めがあるから奈良にいるの~」
「この家はヒロちゃんの別荘~?」
「古い家があったけどお風呂に段差があったり、大きくって暗い部屋は便利が悪いから新しく建て替えてあげたのよ~
お母さんにプレゼントだと思って~」
「だんなさまをひとり残しておいていいの~?」
「1人じゃないよ~、お母さんと同じ90歳の曾おばあちゃんがいるからお世話しないといけないでしょ?
8人家族だから淋しくないしいいのよ~
お母さんは1人で大変だからお世話させてもらいなさいとお父さんが言ってくれたからね、ここにきているの~」
「それはありがとう~
すまんねえ~ おせわさま~」
「いえいえ、ご恩返しだから順番なのよ~
90歳まで長生きできると言うことはおめでたいことなのよ(^^♪
大きな事故や病気にならないようにがんばったから生きてこられたのだもん~
私が親孝行させてもらえて喜んでいるのよ~」
今朝は食事をしながらゆっくりと質問に答えてあげられました。
得心顔でただいま朝食中です~(*^^)v
やわらかな陽光に万物が喜びの朝を迎えているのです。
母娘の心も満ち足りた思いでゆったりと和んでいるのですよ~

平穏な朝に限りなき感謝を~(^.^)/~~~