ロシアのウクライナ侵攻で相場が慌ただしいのに加え、先週末から暖かくなって我が家の花たちの植え替え等に忙しく記事にするのが少し遅くなったが、セプテーニHDに関しては先週売却した分の利益までで残り1,000株が恩株となった。また、セプテーニHDに最初に投資した際は日本海洋掘削を損切りした資金を使ったが、先週の売却益までで損切り時の損失も回復できたことになる。
セプテーニHDの紹介
この銘柄については、2020年のNISA枠の購入銘柄のブログ記事で一度紹介した。引用すると、下記の部分だ。
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セプテーニHDもなじみのない会社だろう。他はすべて東証一部銘柄だったが、これだけはジャスダック銘柄だ。インターネット広告やネットマーケティングをやっていて、マンガアプリに注力してきたが苦戦し、業績悪化が続いて株価も大きく下げていた。ところが、2018年に電通と資本提携(持分法適用会社になった)し、業績の改善見込みが出てきた。前期赤字で今期V字回復の見込みだが、昨年夏に上げていた株価はその後低迷している。配当は低過ぎるが、業績回復の進展と、それに伴う株価の上昇を期待して買っておきたい。
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上で2018年に電通と資本提携と紹介しているが、2021年10月28日に新株発行等によって電通の連結子会社になるとともに電通ダイレクトを株式交換で完全子会社化、電通デジタルを持分法適用関連会社化することを発表した。要するに実質的に電通のネット広告部門化で、長期に渡り業績改善が期待できることになった。
セプテーニHDのチャートと主な売買
セプテーニHDに関しては、2018年春ごろからウォッチしていた。私はオールド、バリュー銘柄の保有が多いが、少しはその逆の銘柄にも投資しようと思っていた。ただ、成長期待があっても、株価が右肩上がりの割高銘柄は買わず、業績悪化で下げ基調の銘柄を選ぶ逆張り派の方針は変わらなかった。
そうやってウォッチしていた所、応援するつもりで赤字でも気にせず保有していた日本本海洋掘削が債務超過になったというので損切して資金ができた。それで、その日の内にその資金で買える株数を買ってしまった。2018年4月27日のことで、600株を298円で買った。
セプテーニHDの2018年以降の週足チャートに主な売買等を追記したものを以下に示す。
出所:チャート部分は株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=4293)
チャート的にはまだまだ下げの途中で、普通だったらもう少し様子見をしていたと思う。しかし、損切りした日本海洋掘削とは全く逆のタイプの会社だったことと、損切りで得た資金を明確に何かの銘柄に投資し、それで損失回復を図る形にしたいと考えてしまった。一応、その日の取引報告書も記念に貼っておこう。
案の定、株価は続落を続け、ちょうど3か月後の2018年7月27日に1,000株を190円で難平買いした。結局、株価は10月には132円まで下げた。損切り分の損失回復にはほど遠く、評価損益レベルではさらに半分以下になってしまった訳だ。
電通との資本提携と反発
ところが、2018年10月30日に電通が260円でTOBを行うとともに電通に新株を割り当てるという発表を行った。
株式会社電通による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明、同社との資本業務提携、 及び同社を割当予定先とする第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分並びに主要株主、 主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ 2018年10月30日
一部TOBだが、TOB価格は高いし、資本的に電通の後ろ盾ができるし、電通から仕事がくるのが予想されるので株価は急反発していった。
しかし、2018年12月12日にTOBで上限株数が買えた(持分法適用会社になる)ので新株割り当ては行わないと発表したことから、株価は一旦急落した。
株式会社電通による当社株券に対する公開買付けの結果、第三者割当による新株式発行及び 自己株式の処分に係る経過、並びに主要株主、主要株主である筆頭株主及び その他の関係会社の異動に関するお知らせ 2018年12月12日
その後、電通の持ち分法適用会社になったし、協業による業績改善期待で株価は改めて上昇していき、2019年8月には429円まで上げた。
日本海洋掘削の損切りによる損失は21万円ほどなので、株価が400円近ければ1,600株すべてを売却すれば損失回復は容易だった。しかし、最初に298円で買った600株で損失回復したいと思っていたので、継続保有とした。
小口売買での利益の積み上げ
2019年秋以降、期待も薄れて株価は300円台前半で推移していた。さらに、業績改善があまり進んでいないことが明らかになってきて、10月下旬には300円割れとなった。その頃から私はサブ口座の方で200~300株単位でこの銘柄の小口投資を始めた。電通との関係は変わらない(協業は今後加速見込みだった)し、10万円未満で買えるので口座に貯まる配当金等の再投資にも丁度良かった。2020年1月にはNISAの余り枠で300株買ったりもした。
それらの小口分は、あまり欲張らずに上げたら売り、下げたら買い戻すということをしていた(保有期間が数週~数月レベルのスイング投資)。小口分に関しては、今年2月18日に570円で200株売った分で売り切った。結果的に、小口売買の積み重ねで税引後で累計14万円ほどの利益が得られた。
最近の株価の上げは、昨年10月28日に実質的に電通のネット広告部門化したことによる業績改善期待に加え、今年2月10日に発表した通期業績予想の修正で今期最終は50%増で2期連続最高益更新の見通しを発表したことの影響が大きい。
株式会社電通グループとの資本業務提携、株式交換による株式会社電通ダイレクトの完全子会社 化、株式会社電通グループを割当予定先とする第三者割当による新株式発行、株式会社電通デジタ ル株式の一部取得(持分法適用関連会社化)、並びに親会社の異動及び子会社の異動に関するお知 らせ 2021年10月28日
2022年9月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ 2022年2月10日
最初の600株の売と日本海洋掘削の損失回復、恩株化
最後の小口分を570円で売った後、次は650円を目標値にして最初の600株を売り、その分だけで日本海洋掘削の損失回復をするつもりでいた(3月2日には650円に到達)。
しかし、昨年9月に誤発注で売ってしまったマネックスGの恩株分の内の500株(リンク記事の追記参照)が買戻し目標値と考えてきた500円以下になった。それで急遽、買戻し資金を捻出するため、2月21日に600円で600株を売った。買値の2倍にはなっていたし、小口分の利益と合わせれば個別管理上の銘柄損益は税引後累計28万円超の利益となり、日本海洋掘削の損失は十分回復できたし、残り1,000株も恩株になるからだった。
これでセブテーニHDも恩株軍団の仲間入りだ。今後は立ち直ってきた電通と共に長期の成長に期待して基本的に放置するつもりだ。
なお、急遽資金捻出して買い戻そうとしたマネックスGは買い損ねた。誤売却による税金分をきっちり回収できる指値を計算した上で指値したが、あとほんの少しの所で買えなかった。ウクライナ情勢で相場が大きく動いていたので買えるだろうと思っていたが、ウクライナ侵攻でも思ったほど下げず、逆に香港系のヘッジファンドの大量保有のニュースでストップ高になったりしてしまった。
セプテーニHDの方は売却後に4年近く待っていた目標値に到達したのにマネックスGを買戻し損ねていたのでは、急遽資金捻出した意味がなかった。残念だったが、フルインベストメントで投資していれば、こういうこともあるのは仕方ない。