生涯現役や70歳までの雇用延長についての雑感です。
いつまで働きたいかは本人次第
『生涯現役』という言葉は大抵よい意味で使われるし、人によっては理想だと考えているかもしれない。『現役』の意味が死ぬ直前まで日常生活が送れているという意味であれば異論はない。しかし、働き続けること、しかも対価を得るために働き続けることを意味するなら、かなり辛いのではないだろうか。もちろん、仕事を意味していても、本人がやりがいを感じ、楽しく働けているなら、それはすばらしいことだ。
会社員なら、仕事のやりがいや自分の成長、うまくいっている時の嬉しさなどのプラス面と、酷使されて疲れ果てたり、嫌なことやつまらないことのやらされ感などのマイナス面の両方を感じるのが普通だろう。人によって、あるいは時期によって、どちらの面が強いかも当然変わる。両面を感じつつ、たとえマイナス面が強かったとしても、生活のために(=給料をもらうために)我慢しながら会社員を続けているという人も多いのではないだろうか。
会社員なら、仕事のやりがいや自分の成長、うまくいっている時の嬉しさなどのプラス面と、酷使されて疲れ果てたり、嫌なことやつまらないことのやらされ感などのマイナス面の両方を感じるのが普通だろう。人によって、あるいは時期によって、どちらの面が強いかも当然変わる。両面を感じつつ、たとえマイナス面が強かったとしても、生活のために(=給料をもらうために)我慢しながら会社員を続けているという人も多いのではないだろうか。
会社員だった私はマイナス面も結構感じていたので、もう仕事を辞めても大丈夫だと確信できた時点でプチ早期退職してしまった。
自営業にしても、全部自分でしないといけないので、苦労は多いだろう。亡き父は長く自営業で、仕事は好きだと言っていたが、結局は続けられなくて年老いてからは嘱託の形で雇われになっていた。特段の趣味もなかったので、生涯現役に近い人生だったが、自分の生き方に満足していのかは分からない。
自営業にしても、全部自分でしないといけないので、苦労は多いだろう。亡き父は長く自営業で、仕事は好きだと言っていたが、結局は続けられなくて年老いてからは嘱託の形で雇われになっていた。特段の趣味もなかったので、生涯現役に近い人生だったが、自分の生き方に満足していのかは分からない。
年を取れば体の衰えは避けられない。親たちを見ていても、どうしても足腰から弱ってくる。実際問題として、生涯現役はかなり難しいと思う。
70歳までの就業確保措置
ニュースになっていたのでご存じの方も多いと思うが、高年齢者雇用安定法が昨年2月に改正され、今年4月から施行された。70歳までの定年延長を見据えて、「70歳までの就業確保措置」が努力義務になっている。
その状況を踏まえて、今年初めの頃、以下の記事があった。記事のタイトルが意味する通り、65歳を超えても働きたいという人が多いのは、その後の生活に不安があったりして働かないといけないと思っているからで、本音はすぐにでもやめたい人が多いのだろう。
70歳までの雇用延長は企業側への影響も大きく、特集記事が日経ビジネスに連載された。最初の記事が以下だ。
寿命が延びるのに従って、働く期間が延びるのは仕方ない面もある。ただ、企業にしてみれば長く雇わないといけないので、給与体系、昇給・昇格、再雇用など色々な仕組みを整備していかないといけない。私の会社員時代でも、65歳までの雇用延長に向けた給与体系の見直し等が行われて影響を受けた。今現役の人は、70歳までの雇用延長の影響を受けつつあるのだと思う。
企業側が用意している再雇用の仕組みに乗っかれば、給与水準は何割か下がっても安定的に働ける。気に入らないことがあったとしても、金銭面では自分で探すよりはずっといい。今、60~65歳を過ぎて自分で再就職先を探せば、普通は正社員ではなく、非正規雇用になるだろう。先日ブログ記事にしたが、非正規雇用だと比較的難関な資格や経験があってもせいぜい時給1,500円ぐらいだ。日経に65歳からのお仕事図鑑という記事があったが、紹介されている仕事でも上限は1,500円だった。
こういうニュースや記事を見ると、プチ早期退職できてよかったとしみじみ思う。若いうちから資産運用の努力を続けてきたおかげた。日々、自由気ままに気楽に過ごしている。専業投資家みたいな感じでもあり、暇を持て余すということもなく、平凡な日常生活を満喫できている。
今回もおまけの写真を一枚。先月、市川市の鑑賞植物園で花たちを鑑賞した日、その施設がある大町公園で撮った藤棚の写真。大町公園には山藤も少しあった。
【2021.5.19追記】
日経ビジネスでは、2020年2月にも
「長生き」という憂鬱 ~人生100年時代の正しい老後設計
というシリーズで5回の連載があった。以下は第1回の記事だが、タイトルだけでも、生涯現役が辛過ぎるのが分かる。
第2回以降のタイトル(リンク)だけ列挙しておくので、興味のある方は適宜ご覧ください。なかなかすさまじいタイトルが並んでいる。