先週、スター・マイカHDを売り切った

　売り切ったという言い方は大げさだが、保有していたスター・マイカHDの残り200株を4月1日と4月5日に100株ずつ売却した。

今回の売却前の保有状況

　スター・マイカHDについては、同業種間での組み替え：スター・マイカHD ⇒ 日本エスコンという記事の中で既に紹介した。その記事の追記で書いた売却によって残り100株となっていが、売却後すぐに急落してきた時、口座に資金が残っていたので、つい100株だけ買い戻してしまった。当時値上がりしていた理由でもあるが、上方修正、自己株式の取得、プライム市場選択をしていて、悪くはないと思っていたからだった。それで残り200株となっていた。

最近の株価の動きとIRと売却

　昨年8月以降の日足チャートを以下に示す。前回売却したのは、昨年9月15日と16日である。

　スター・マイカHDの日足チャート（2021年8月以降）

　出所：株探（https://kabutan.jp/stock/chart?code=2975）

　3Q決算の発表を受けて昨年10月1日に急落してきた時、一時的だと安易に考えて1,414円で100株買い戻した。しかし、その後は思ったより下げてしまい、結局、往って来いになってしまった。

　ところが、3月31日に1Q決算を発表するとともに早くも通期業績の上方修正と増配を発表した。リノベマンションの追い風で1株益は2割ほどのアップだった。
https://www.starmica-holdings.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/20220331syusei.pdf

　これを受けて翌日はストップ高の1,622円に張り付いていた。買注文が売注文の10倍以上あって明日も期待できるかと思ったが、100株だけは素直に1,622円で利食い注文を出した。そして、残り100株をいつ売るかウォッチ状態に入った。

　今度は4月4日に発行済み株式の9.7%分もの自己株式の取得を発表した。大型だが、立会外買付だった。そして4月5日には取得終了となった。
https://www.starmica-holdings.co.jp/wp-content/uploads/2022/04/20220405totsnet.pdf

　時間関係から考えて、株価が上昇してから自己株式の取得を決めたのではなく、自己株式の取得を予定しているのを分かった上で株価上昇につながる上方修正等を発表し、それを確認して正式決定して、取得したのだ思う。そうなると急騰後の株価で誰から買ったのかというのが気になるところだ。株主への利益還元の向上とか、資本政策の柔軟性･機動性という決まり文句は素直に信じられない。PBRは1.5倍程度で1倍割れでもなく、借入金も多い（有利子負債倍率250%超）企業が自己株式の取得に資金を使うのが適切かという点も気になる。

　結局、4月5日の午後には売却する判断をして、少し高値を見た後だったが欲張らず、4月4日終値と同値の1,710円で売注文を出し、すぐに成立した。

売買損益のまとめ

　今回の2回の売却で個別管理上は約7.4万円（税引前）の利益となった。2020年7月に買った分は利益率38.3%（年利換算22.9%）、2021年10月に買った分は利益率20.7%（年利換算40.5%）という成績だった。

　この銘柄の売買での累計利益は約7.4万円（税引後）しかなく、2018年9月から売買を繰り返してきた割には冴えない成績となった。ただ、一時期は銘柄累損も抱えていたので、勝ちで終了できたことは良しとしよう。

　今回の自己株式の取得でスター・マイカHD（経営者）に不信感を持ったので、今後、この銘柄を手掛けることはないと思う。投資対象になりえる銘柄は山ほどある。

【2022.5.16追記】

　スター・マイカに不信感を持つことになった4月4日発表、4月5日取得終了の9.7%分の立会外買付による自己株式の取得を誰から行ったのか、ふと気になったので大量保有報告を確認してみた。

　EDINET（電子開示システム）でも見られるが、株探にまとめの情報があったので、抜粋すると下記の通り。